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2021/02/20 “歓楽の後に哀寂多し”にはならないよう
本日付けの山陽新聞「実感なき株高」によれば、日経平均株価(225種225銘柄)は、2020年1年間で3787円(16%)上昇したが、値上がりしたのは77銘柄のみ。148銘柄は下落したとのことだ。
となると、225銘柄に関してのことだが、年間で値上がりしたのは、全体の1/3強でしかないのに、一方では下落した銘柄数は、全体2/3弱にもなっている。
これらの数字を見て、株価は年間16%の値上がりがあったと言って喜ぶのが正しいのか、日経平均株価採用銘柄の2/3
は値下がりしていると言って悲観するのが正しいのか?
同じ新聞記事に引用された東京証券取引所などの株式分布状況を見ると、直近の19年末で、外国人投資家の保有比率は29.6%に達したが、逆に、国内の個人投資家の保有率は、長期低落傾向が進み、19年末の保有率は19.5%と過去最低を記録したようだ。
ここから推して、リスクをとる機関投資家や一発狙いの投機家は、過去の投資尺度に拘泥することなく目先の値上がりを主導しその中で利を得るが、リスクをとれない個人投資家は昔ながらの投資尺度を尺度として、結果として値上がりしない株式に投資を続けるという二面性が見られるのではないかと、要らぬ想像をしてみたりする。
そう考えると、経済的に余裕の少ない個人投資家には、見かけだけの値上がり率の高さだけを信じて投資をなし、“歓楽の後に哀寂多し”にならないことだけは祈りたい