2021/05/02 ガバナー日記で書きたかった主要点の第1
2020/09/26 米山記念奨学委員会研修会準備
明日は、アークホテル岡山で、クラブ米山記念奨学委員会研修会を予定しているので、米山記念奨学会のことを書いておく。
1.米山奨学事業
米山奨学事業は、東京ロータリークラブが、1952年に、日本最初のロータリークラブである東京ロータリークラブの創立(1920年)に貢献した実業家米山梅吉氏の功績を記念して、始めたもの。
趣旨目的は、海外から優秀な学生を日本に招き、勉学を支援して、国際親善と世界平和に寄与するものである。
この事業は、わずか5年の間に日本全国のロータリークラブの共同事業へと発展し、1967年には、文部省(当時)を主務官庁とする「(財)ロータリー米山記念奨学会」が設立される運びとなり、かつ、やがてはRIから認証を受け、日本のロータリー独自の多地区合同奉仕活動(手続要覧33および93頁)になった(ロータリー米山記念奨学会史より)。
2.日本最大の民間奨学事業
ロータリー米山記念奨学会は、1952年東京ロータリークラブが発表した「米山基金」に始まったもので、国際ロータリーから認められた日本のロータリー全地区による多地区合同活動であり、全国のロータリアンの寄付金を財源に日本の大学、大学院をはじめとする高等教育機関で学ぶ外国人留学生に対して奨学金を支給している。年間の奨学生採用数はおよそ800人、事業費は14.4億円(2008年度決算)と、国内では、民間最大の奨学事業となっている。これまでに支援してきた奨学生数は累計で、15,130人(2009年4月現在)、その出身国は、世界116の国と地域に及ぶ。
なお、2020年7月現在には、累計奨学生数は21,624人(出身国は世界129の国と地域に及んでいる。
3.世話クラブカウンセラー制度
この事業は、奨学金による経済的支援だけでなく、ロータリーとの深い交流と精神的ケアを重視している。奨学生一人ひとりに、地域のロータリークラブから世話クラブが選ばれ、ロータリーとの交流の起点となる。さらにその会員の中からカウンセラーが付いて日常の相談役となり、奨学生の留学生活が心豊かなものになるように配慮している。例会に参加したり、地域の奉仕活動を体験できるのもロータリーならではのこと。奨学生には、かけがえのない経験となると同時にロータリアンにとっても、米山記念奨学事業の意義を実感し、理解を深める機会となっている。
4.寄付金の使途・財政の推移
ロータリー米山記念奨学事業の財源は、ロータリアンからの寄付のみで支えられている。その寄付はすべて奨学生のために使われており、2007-08年度は14億5200万円、2008-09年度は14億9000万円であった。1957年に全国組織となってから累計で、447億円の寄付があった。
米山記念奨学会では、財政の健全性、透明性の確保に努めており、事務費や補助費の見通しをしながら寄付金収入に見合った支援を行っている。
寄付金には普通寄付金と特別寄付金の2種類がある。
【普通寄付金】 日本の全ロータリアンからクラブを通じて定期的にする寄付金で、各クラブで決定した一人当たり分の金額の会員数分を、半期に一度送金する(2008年度1人当たり平均4,476円)。
【特別寄付金】 個人・法人・クラブから普通寄付金以外に任意で行なう寄付で、ロータリー関係者以外からの寄付も可能。金額の下限はない。この特別寄付金は税制上の優遇措置が受けられる(2008年度1人当たり平均11,282円)。
5.米山記念奨学金への寄付に対する表彰制度と税制上の優遇措置
ロータリー米山記念奨学会では、個人と法人の寄付に対する表彰制度を設けている。
また、(財)ロータリー米山記念奨学会は「特定公益増進法人」として認定されているため、当会に対する特別寄付金は、所得税(個人)、法人税(法人)の税制優遇が受けられる。
6.米山学友会
米山学友会とは、米山学友(元米山記念奨学生)と現役奨学生によって組織される会である。米山学友会活動は、学友(元米山奨学生)および現役奨学生がロータリアンとの交流を深め、ロータリーの理想とする国際交流・親善および平和の創造と維持に貢献することを目的として設立されたもの。
現在、日本に30(34ロータリー地区)、海外に3(台湾・韓国・中国)、計33学友会がある。学友会は、奨学期間終了後もロータリーとの絆を結び、学友同士の友情を深める役割を果たしている。
それぞれの学友会によって活動内容は異なるが、地区米山奨学委員会やロータリアンと連携して交流を深める様々なイベントを企画し、活動している。運営は、米山学友によって自主的に行なわれ、ロータリアンおよび米山奨学会が協力・支援している。関係するロータリー地区との協力、連絡体制の強化はもちろんのこと、学友・奨学生とロータリアンとが相互に影響しあえる人間関係の構築が望まれる。