交通事故 23 後遺障害① 自賠責が認めなかった後遺障害を認めた裁判例
1 基準
傷害の慰謝料は、入院期間と通院期間が基準になる。
赤い本では、通常の傷害は1ヶ月間入院すると、慰謝料は53万円になる。しかし、2ヶ月間の入院は101万円、3ヶ月間の入院は145万円となり、月単位の金額は、入院期間の長さに反比例するようにして低減していく。
通院も1ヶ月で28万円、2ヶ月で52万円、3ヶ月で73万円とやはり期間が長くなると1ヶ月単位の慰謝料は低減していく。
裁判実務では、入院期間を横軸、通院期間を縦軸とする「入通院一覧表」を用いて、慰謝料の金額を決めているのが実情である。
2 入院・通院が繰り返された場合の計算方法
⑴ 上記の計算を繰り返す方法(接ぎ木方式)と
⑵ 全入院期間と全通院期間をそれぞれ単純に足して、基準表を適用する方式(積算方式)がある。
⑴の方式より、⑵の方式の方が慰謝料は低くなるが、どちらの方式を採用するかは裁判所の判断になる。
3 むち打ち症は別計算
むち打ち症の場合は、入院の場合、1ヶ月で35万円、2ヶ月で66万円、3ヶ月で92万円と通常の傷害に比べ低い金額になる。通院の場合でも、1ヶ月で19万円、2ヶ月で36万円、3ヶ月で53万円でしかない。
4 通院期間が修正される場合
通院が長期であるのに、不規則な場合は、実日数の3.5倍を正常な通院期間とされる場合がある。
5 入院ではないが入院と同視される場合
⑴ 自宅に幼児をかかえた母
⑵ 仕事の都合で入院を早めに切り上げた被害者
⑶ ギブスに固定された自宅での療養
等による自宅療養期間の全部又は一部は、入院期間とみて貰えるので、療養日誌をつけたり、介護を受けた場合の介護記録で証明できるようにしておく必要がある。