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地方自治 1 自治基本条例

菊池捷男

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19~20世紀に活躍したイギリスの法学者・歴史学者・政治家のJ.ブライスは「地方自治は民主政治の裁量の学校であり、その成功の最良の保証人である。」と述べていますが、地方自治は、民主政治の基礎であり、戦後、日本国憲法において、独立の章と4カ条が設けられ保障されました。

すなわち、
憲法 第8章地方自治
第92条「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」
第93条「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。②地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」
第94条「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。」
第95条「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」です。

しかしながら、憲法で保障されたからと言って、民主的な住民自治、団体自治が実現したと言えるものではありません。
真の地方自治を確立するには、いくたの困難を乗り越える必要があるのです。
平成7年以降の第1次分権改革、平成15年以降の三位一体改革、平成19年以降の第2次分権改革などが推し進められてきましたが、真の地方自治はこれからです。
そのような中で、1997年(平成9年)大阪府箕面市で地方自治法の憲法ともいうべき「まちづくり理念条例」が施行されました。
これが「自治基本条例」の皓歯となるものです。その後、多くの市町村で、「自治基本条例」が制定されるようになりました。
真の地方自治、より良い地方自治を求める模索やうねりを感ずることができます。

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