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コラム

個人型確定拠出年金

2015年6月10日

テーマ:個人税務

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 確定拠出年金投資信託退職 手続き

個人型確定拠出年金とは
個人型確定拠出年金は、加入者本人が拠出した掛金を加入者が自ら運用を行い、その運用の結果に基づいて給付を受ける制度です。
現在は、公務員や厚生年金基金などの企業年金に加入しているサラリーマン、第3号被保険者である専業主婦などは、個人型確定拠出年金に加入することはできませんでしたが、2017年1月1日から対象者が大きく拡充し、「現役世代(60歳未満)すべて」となる予定です。

個人型確定拠出年金の特徴
1.毎月の掛金は加入者が拠出します。
2.運用商品の選択は、加入者自らの判断のもとに行います。
3.将来の受取額は、運用実績により個人ごとに異なります。
4.税制優遇措置があります。
「隠れた投資優遇税制」とも呼ばれるぐらい節税効果が大きいのが特徴です。
5.60歳以降に年金または一時金で受け取れます。

主なメリット・デメリット
☆メリット
・掛金が全額所得控除
 老後の準備で所得税と住民税対策ができます。
 また、掛金が大きいほど、所得(税率)が高いほど節税額は増えます。
 他にも所得控除がある制度に生命保険会社が扱う個人年金保険があります。
 しかし所得から控除できる額は現在、所得税分4万円、住民税分2万8千円です。
・運用益は非課税
 一般の投資信託の場合、運用利益に20%の税金がかかりますが、確定拠出年金では控除されます。
・受け取る時に退職所得控除される
 一般の私的年金の場合、受け取る時に所得税がかかりますが、確定拠出年金では控除されます。
 控除には一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金控除があります。
・運用次第で、年金が増える
 確定拠出年金の掛金を預ける運用商品は、定期預金や投資信託などがあり、最低3つ以上の運用商品から選べるよ うになっています。
 その中の1つは掛金が保障される「元本保証型」が用意されていますので、投資なんてしたくない!という方も安心です。
 どの運用商品を選ぶかは自分次第なので、上手に投資すれば、将来受け取る年金を増やすことができます。
・離職・転職のときに持ち運べる
 企業型の確定拠出年金に加入している場合、転職した場合は次の会社の企業型年金に、退職した場合は個人型確 定拠出年金に持ち運ぶことができます。
☆デメリット
・原則として受給が始まる60才までは引き出せない
・運用次第で、年金が減る
 増える可能性がある代わりに、減る可能性もあります。
・運用するためには勉強が必要
 確定拠出年金では、運営管理機関が加入者に対して特定の運用商品を勧めることが禁じられています。
 逆に言うと、運営管理機関からアドバイスを受けられないので、自力で商品を選択する必要があります。
・死んだときに遺族がいないとゼロになる
 自分が死んだ時には遺族が資産残高を死亡一時金として受け取ることができます。
 しかし、死んだときに遺族がいないと、積み立てたお金はゼロになってしまいます。
・管理手数料がかかる。

申込は自分で銀行、証券会社、保険会社などの運営管理機関(運管)に申し込みます。
運管は約150あり、ある程度選択の自由がきくように、運用商品が豊富な機関を選ぶ方がいいでしょう。
また、運管選びでもう一つ大切なのが管理手数料です。運用額が多いなら低コスト投信が多い運管を選び、運用額が少ないなら管理手数料の安い運管を選ぶのが基本です。ただし多くの運管では管理手数料が全体で6000円~7000円かかったり、主要分野でインデックス投信の品ぞろえを欠いたりするので注意が必要です。

この記事を書いたプロ

泉田裕史

黒字体質の会社をつくる税理士

泉田裕史(泉田会計事務所)

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