マイベストプロ神戸

コラム

新入社員との関わり方の3つのポイント

2023年4月2日

テーマ:人材育成

コラムカテゴリ:ビジネス

明日、4月3日から新入社員を迎え入れられる企業様も多いのではないかと思います。
社会人になって3カ月も経つと、すっかり買い手目線から売り手目線に変わると言われます。
同様に、社会人になって数年も経つと新入社員の頃の気持ちを思い出す事自体が難しくなってしまいます。
とは言え、キャリアの浅い社員に新入社員の指導を任せるのも無理がある…、という組織の方々に抑えて頂きたい、新入社員との関わりの3つのポイントをお伝えさせて頂きます。

1.居場所をつくる
2.小まめに仕事を与える
3.細かな業務を理念に照らし合わせる


1.居場所をつくる
「自分の居場所を作る事が出来るかどうかが心配」という新入社員は思いの外多くいらっしゃいます。
学生たちは就職活動の際にこの不安を「人間関係」という言い回しで表現しています。
社員同士の仲が良くても自分が馴染めなければ全く意味がありません。
人間関係が良い職場=自分が馴染める職場という事になります。
イメージとしては、中学校から高校、高校から大学、などの様に、新しい環境の中で、昔からの友達がいない状況に似ています。
学生時代では「昨日は隣の席の人と話が出来た」「今日は後ろの席の人と話をしてみよう」と少しずつ話が出来る人を増やしていき、やがて自分の居場所を教室につくっていきます。
この場合の居場所とは「自分の席」ではなく、「クラスメイトの中での居場所」になります。この様に社員同士、更にはお客様を含めての居場所を如何に早くつくり上げる事が出来るかどうかが職場環境に馴染めるかどうかという事になり、早く馴染める職場が人間関係が良い職場という認識なると考える事が出来ます。


2.小まめに仕事を与える
「社会人になって間もない頃はとても緊張しているだろうから…」という事で、研修も緩めで、OJTも少しの業務から徐々に量を増やしていく、という形式を取られている企業もありますが、仕事の量が少ないと時間は長く感じてしまいますし、少ない仕事量になれてしまうと、本来はもっと多くの仕事が出来たかもしれないその能力を引き出してあげられない、つまり成長を阻害してしまう恐れがあります。
特にOJTは「まずこれをやって、それが終わったら次にこれ、これも終わったら、その次はこれ…」という具合に、その業務を通じて仕事を覚え、自己成長を実感出来る様な業務の提示の仕方が理想となりますので、指導する側の社員にはそれなりの高いスキルが求められる事となります。


図にあります通り、マズロー欲求五段階説になぞらえて、やる気五段階説というものを構築しております。
「空腹」や「睡魔」という生きていく上で欠かせない生理現象の欲求(生理的欲求)に等しいのが社会人では給料ではないかと考えています。
生理的欲求が満たされると雨露をしのげる屋根や外敵から身を守れる壁が欲しいという事で、安全に対する欲求(安全欲求)がめばえると言われますが、その安全欲求に等しいのが社会人では労働環境だと考えています。
その次に人は一人でいると寂しいので人と一緒にいたいと思う欲求=社会的欲求がめばえると言われています。この社会的欲求は言い換えると「所属と愛の欲求」と言われています。社会人では存在意義、つまり「居場所の確保」だと考えています。
人は人と一緒に居られる様になると承認を求める様になると言われています。それが承認欲求です。社会人の場合、この承認欲求に等しいのが自己成長だと考えています。つまり自己承認という事です。成長を実感できない仕事、職場では、惰性で生活をする様に、やがて退職につながってしまいます。また成長意欲はあるものの、何度トライしてもクリア出来ない昇級試験なども自己成長感を得られずに退職の可能性が出てしまいます。そのくらい自己成長を実感出来るという事は大切だと考えています。
そして最後に自己実現欲求ですが、社会人でこの欲求に等しいと考えられるのが成果だと思っています。この成果ですが、会社が提示した目標の達成も成果として捉える事が出来ますが「この仕事を選ぼうと思ったきっかけ」を踏まえての成果、と捉えて頂きたいと思っています。
「この仕事を選ぼうと思ったきっかけ」こそが初心であり、その「初心を成就させる事が成果」と捉え指導をして頂く事が社員との関わりの中で、とても大切な関わり方だと考えています。
その為にもまずは新入社員の初心の聞き出しをお願いしたいと思います。


3.細かな業務を理念に照らし合わせる
この内容に関しては、前回のコラム「社員一人ひとりの価値観を尊重する“危険”」を参照して頂きたいと思います。
様々な業務があると思います。
一見すると雑務と捉えられてしまうモノもあると思いますが、それら一つひとつを経営理念に照らし合わせて考える事、その考えるきっかけを新入社員の早い時期から行って頂く事が、経営理念に則った行動が出来る社員の育成になり、一社会人としても、一人の大人としても魅力的な人への成長に繋がると思います。


最後に…
今回の内容が僅かながらでも、マネジメントを行う上でのヒントになっていれば嬉しく思います。
新入社員をはじめ、部下との関わり方や指導の仕方、組織風土の作り方でお困り事、お悩み事がございましたら、Zoomにて50分無料の相談会を開催しておりますので、メールにてお問い合わせを頂ければと存じます。
Zoom面談までの流れは
メールでのお問い合わせ ➢ メールで日時の擦り合わせ ➢ Zoom面談
という流れで開催させて頂きます。
お気軽にご連絡下さい。

この記事を書いたプロ

藤田佳孝

美容室の人材コンサルティングと心理カウンセリングのプロ

藤田佳孝(Gems Consulting Office 株式会社)

Share

関連するコラム

藤田佳孝プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ神戸
  3. 兵庫のビジネス
  4. 兵庫の人材育成・社員研修
  5. 藤田佳孝
  6. コラム一覧
  7. 新入社員との関わり方の3つのポイント

© My Best Pro