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西山道子

語学堪能なマルチリンガルの留学カウンセラー

西山道子(にしやまみちこ) / 留学カウンセラー

株式会社Student First

コラム

留学してわかった日本人の語学の弱点

2021年7月7日

テーマ:留学

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 留学英語資格中学英語 勉強法

こんにちは!

今回は、私がアメリカやスペイン、ドイツで生活してわかった日本人の語学の弱点について書きます。
「日本人」と表現していますが、「自分が苦労した」ことです・・・・
これから留学する方にも参考になるかと思います。

ポイント1:
「日本人は、他の国の非英語圏の方々に比べ、語彙力が低い」
これは、母国語の違いです。留学してわかりましたが、南米や欧州出身の学生たちは英語の新聞記事など難しい長文を読んでも、意味がなんとなく分かっています。私はわからない単語を一つ一つ辞書で調べながら、何とか読める程度でした。常に辞書がないと追いつかず。ただ、現地の授業で辞書とお友達をしていると、先生からとても嫌な目で見られたり、辞書禁止!と言われることが多々ありました。その点は日本人はかなりハンディを背負っていると思いました。
それは、もともと彼らの母国語の語源がラテン語やギリシャ語が混ざっている言語なので、英単語も似ているため、自然と入ってきているから。。。その点文法は日本人は強いと思いましたが。。。
これはスペイン語とドイツ語を習得した際に、実感しました。
実際スペイン語の単語は英語と似ている単語が多いし、ドイツ語は全く違うものもあれば、ラテン語から来ている単語もかなり存在します。
※余談ですが、ドイツではラテン語の単語を使うと結構高貴な表現となり、尊敬されます。
私はスペイン語を勉強してから、ドイツ語を始めましたので、スペイン語の単語をドイツ語っぽく使っただけで、わーお!と言われました。医者や弁護士とかが使いそうな単語だ!とか・・・
話は戻りますが、ということなので、留学経験があったり、帰国子女で語学が堪能な日本人でも、テストになると読解のパートが苦手な方が多いです。その理由は「語彙力がないから」に尽きます。(私の場合はそうでした)
テスト対策でも、読解能力を伸ばしたい方は、語彙力を高めることを意識してください!

ポイント2:
「日本人は冠詞に弱い」
これも、英語以外の言語を勉強したときに気づきました。英語の場合、「the」や「a」「some」とか単語の前につきますよね、あるいはいや、ここは何もつけません!ということもあります。
スペイン語やドイツ語の場合は、その冠詞にもっといろいろな種類が出てきてとても複雑になります。
なので、もともとラテン語が母国語の方々は、英語の冠詞を非常に上手に使い分けすることが出来ます。
それに比べ、日本人はかなりミスします。私もいまだにわかりません!
それは、もともとの母国語に「冠詞」の概念がないから。
もともと概念がないものを理解することって、かなり難しいです・・・
(スペイン語やドイツ語の再帰動詞も同じことが言えます。)
日本語を勉強している外国人が「は」と「が」の違いが苦手だったり、英語圏の方々やドイツ人はスペイン語の「por」と「para」の違いに苦労するのも同じことが言えるかと思います。

ポイント3:
「日本人は表現力が乏しく、プレゼンやインタビューが苦手」
2年生までアメリカの小学校に通っていた私ですが、現地では低学年でも、毎週「発表(プレゼン)の時間」がありました。覚えているのは、自分の好きなものを持ってきて、クラスメイトの前でそれについて紹介するコーナーです。
それが毎週ありました。
現地の授業は日本と違い「先生主体」ではなく、「生徒主体」です。席に座って先生の話を聞いてノートをとる形式とは大きく異なります。実際、高校留学して帰ってきた生徒たちが口をそろえて衝撃を受けています。
想像してみてください。小学校低学年から、プレゼンばかりして育ったアメリカ人。
大人になって、海外で仕事をしたり、現在も色々な国の方と接していますが、アメリカ人は本当にプレゼンが上手だと思います。プレゼンやインタビューで「自分を良く見せる」「自分の意見を表現できる」という能力に長けています。
それは、幼少の頃から身に着けている教育の成果だと私は思います。
日本人は謙虚でつい謙遜してしまう、それが美徳とも言えますが、海外に出るとそんなことも言っていられないことが多いです。特に、仕事の場です。アメリカの会議で、何一つ声を出さないと、「いない人」として扱われてしまいます。
また、外資系の会社や現地での就職では、ジョブインタビューで「どれだけ自分をうまく表現できるか」「どれだけの熱意があるか、能力があるか」が問われます。そこで勝ち抜くには、「表現力」が不可欠です。
現地に留学し、日本とは全く違う形式の授業を受けることで「表現力」「コミュニケーション能力」「問題解決力」が伸びるのにはこういった背景があるかと思っています。

以上
特に際立つ3点を書きました。
もちろん、反対意見や他にも色々なご意見あるかと思いますが、
あくまでも実体験による個人的な意見になりますこと、ご了承くださいませ。
そして、これから海外へ留学や就職を考えている方、少しでもご参考にしていただければ幸いです。

この記事を書いたプロ

西山道子

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