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安澤武郎

組織変革コンサルタント・マネジメントコーチ

安澤武郎(やすざわたけろう) / 経営コンサルタント

ペネトラ・コンサルティング株式会社

コラム

職場に私的なことを持ち込んではいけないのか?

2015年9月1日

テーマ:社会を知る

コラムカテゴリ:ビジネス

「仕事は仕事。家庭は家庭。仕事に家庭を持ち込むな」
という意見があります。
一方で、「社員旅行や社員親睦の飲み会・ボーリング大会などが必要だ」
という意見もあります。
世の中のトレンドはどうなっているでしょうか?


下図は統計数理研究所の第13回国民性調査の結果の一部です。
(全国400調査点、回答数3170 の調査)


職場の人間関係観


これを見ると、リーマンショック・東日本大震災等を経てかどうかは分かりませんが、
一時期の公私分離の流れから、職場での個と個の繋がりが 求められるようになってきています。

公私の繋がりはマネジメント上重要なテーマです。

いくつか事例をあげさせていただきます。
50事業所ほど展開しているあるクライアント企業を訪問する際、
職場での会話の量は一つのバロメーターになります。
自席で何も話さず黙々と仕事に打ち込んでいる職場の業績が
フランクな会話が取り交わされ笑いのある職場に負ける傾向にあります。
もちろん、無駄話ばかりしていると問題ですが、
職場内の人間関係があることで、
互いに相談できる、情報が交換される、それによって問題が解決したり、
アイデアが生まれたり、知識やスキルも磨かれるという効果に繋がります。

業績の良い企業の朝礼に出ると、
私的な話題が紹介されるケースをよく目にします。
子供が生まれて感動した話
奥様に感謝した話
ご両親の介護で大変だという話
お互いの理解が進めば、親近感もわき、関係が深まります。
調子を落としているメンバーへの気配りもできるというものです。

実際に仕事の調子を落としている人は
家庭での悩みを抱えている場合があります。
スポーツチームでも同じだと思います。
試合で勝つために取り組んでいるチームで、
ゲームプランや練習メニューばかり考えていて
「家庭のことは自分でなんとかせい」というコーチのチームか
選手の状況を理解して、調子に合わせて接し方を変えられるコーチか
どちらのチームが良さそうでしょうか?

コーチングなどの技術を学んでいる方も多いかもしれませんが、
自己開示をすることは
相手の話(本音)を聞き出す上での重要な要素です。
自慢話ではなく、自分の弱点や特徴も含めてさらけ出せるか。
さらけだすと、仲間から軽く見られる心配もあるかもしれませんが、
魅力的な人物は完璧な人ではなく、欠点もあるけど尊敬できる部分のある人です。
臆せず、自分を表現していくスタイルが人望に繋がっている例は沢山あります。

私の結論を述べますと、
長く関係を続けるべき職場では、
「公私を含めた人間対人間の付き合いが必要」です。


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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
お問合せ: info@penetra.jp

著書:『壁をうち破る方法』はこちら
http://www.amazon.co.jp/dp/4799314378/
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