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コラム

国際結婚したら二重国籍になってしまった、どうしたら?

2022年5月2日

テーマ:国際結婚手続き

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 行政書士 相談

国際結婚の手続きの話。国際結婚を考えている人、国際結婚をしている人の知的好奇心を満たします。
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5084001

国際結婚したら二重国籍になってしまった、どうしたら?
動画のテスト配信をしています。



上記の動画の内容は、下記のテキストの内容になります。

こんにちは。行政書士の折本徹と申します。
今回は、国際結婚をしたら二重国籍になってしまった、どうしたら?
のケースを紹介します。

このケースは、日本人女性が外国人男性と結婚した時に起こることがあるようです。
国籍法という法律を読むと、外国人配偶者の国籍国の法律次第ですが、
日本国籍の喪失や国籍選択があり得るようです。

日本は、国籍唯一の原則があるので、
重国籍者は、いずれかの国籍を選択することになるので、
このことを前提でお話しをします。

日本では、結婚、認知、養子縁組などの身分変動で、自動的に国籍は変わりません。
しかし、外国では、結婚、認知、養子縁組などの身分変動で国籍が変わることを
認める国もあります。

認める国は、家族が同じ国籍であることが望ましい、との考えがあるようです。
ちなみに、日本は、家族でも各個人の国籍選択の自由を尊重する考えなので、
身分変動で国籍が変わりません(ただし、日本国籍を得るための帰化許可申請で、
許可要件が緩和されています)。

それでも、重国籍になってしまった場合、日本の昭和59年の改正国籍法では
(昭和59年の改正国籍法は、昭和60年1月1日施行)
18歳に達する以前に重国籍になったときは、20歳に達するまでに選択。
18歳に達した後であるときは、その時から2年以内に選択、となっています。

そして、選択して解消する場合、4つの方法を定めています。

1 外国の国籍を選択する場合で、日本国籍を離脱する方法。
 国籍離脱の届け出をします(法務局や在外公館へ)

2 外国の法令に従い、その外国の国籍を選択する方法。
 日本と同じように国籍選択制度を採用している国になるようです。
 その国の法令の定める方式に従って手続きします。
 日本では国籍喪失届を提出します(市区町村役場や在外公館へ)

3 日本国籍を選択する場合です。
 外国の国籍を喪失する必要がありますが、
 失えるか、どうかは、その国の法律次第です。
 喪失を認めない国もありますので、注意が必要です。
 喪失を認める国であれば、その国の国籍を失った者は、
 外国国籍喪失の届け出をします(市区町村役場や在外公館へ)

4 日本の国籍を選択し、外国の国籍を放棄する宣言です。
いわゆる、日本国籍選択の宣言です。
重国籍者の一方的な宣言なので、当然に外国の国籍が喪失するわけではありません。
喪失を認めない国もありますので、
外国籍が喪失しないときは、外国籍の離脱に努めなければならない、
としています。
日本国籍の選択をするので、国籍選択の届け出をすることになります(市区町村役場や在
外公館へ)

話を戻しますが、国際結婚したら二重国籍になってしまった場合、
それが、
「当然に付与されたのか」
「一定の手続きを経たものなのか」
によって、違うようです。
「一定の手続きを経たもの」で、「自己の志望によって外国の国籍を取得したとき」
に該当するときは、日本国籍を失う可能性があります。
「結婚によって、当然に付与されたとき」は、国籍喪失にはなりませんから、
二重国籍となり、いずれかの国籍を選択しなければならない可能性がでてきます。
国際結婚をするときは、念のために調べておいた方が良いかもしれません。

今回は、国際結婚をしたら二重国籍になってしまった、どうしたら?の話でした。
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一定の期間内に国籍の選択をしなかった場合、国籍法では下記のようになっています。
・ 所定期限内に国籍の選択をせず、重国籍のまま

・法務大臣は、重国籍者に書面により国籍選択の催告をする

・重国籍者は、催告の文書が到達した日から1ヶ月以内に選択をする

国籍の選択をしない者は、特別の事情がない限り、1ヶ月の期間を経過した時に、
日本国籍を失うことになる。

尚、昭和59年の改正国籍法(昭和60年1月1日施行)以前の重国籍者は、
施行時にも重国籍者とみなされているので、
定められた期限に国籍の選択をすることになっている。
選択をしなかった場合、
期限を到来した時に、日本国籍の選択宣言をしたとみなされている。

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折本徹

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折本徹(折本 徹 行政書士事務所)

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