中古パソコンの怪しげな販売形態とITセミナーの罠
サポート現場での通知をめぐる会話
Windowsのパソコンを使っていると、画面右下のあたりから通知表示が出てくることがあります。右下のタスクトレイにある通知領域は、Windowsや各種ソフトウェアの状態が表示される仕組みになっています。
例えば、Windowsセキュリティーのアイコンには通常、盾のマークに緑色のチェックが表示されていますが、問題がある場合には黄色や赤色の表示に変わることがあります。また、そのアイコンから必要に応じて通知が表示されることもあります。
トラブルサポートの現場でも、この通知に関する話題は非常によく出てきます。その会話内容があまりにも共通しているため、一体なぜそうなるのか考えてみることにしました。
その会話は、パソコンを診断しようとした場面から始まります。
私:「アップデートの通知がたくさん来ていますね。」
ユーザー:「そうなんですよ、アップデートしてくださいとかいろいろ言ってるけど何なのか良くわからなくて・・・」
私:「これはすべて適用しないといけないものですね。」
ユーザー:「そ、そうなんですか?でも何のことかわからないし、やっていいのかどうか怖くていつも無視しています。」
私:「確かに、変な物だったら怖いですよね。でも、冷静に考えてみてください、もし、悪いものだったとしてそれがパソコンの中で何か言っているとしたらそれ自体問題ですよね。正規のものだったとしても緊急にアップデートが必要だったり何か問題があるから言っているのですから対処しないといけない。要するにどっちの場合であっても、とにかく確認して対応する必要があります。」
ユーザー:「でも、もし悪い物だったらと思うとやっぱり怖いです。」
私:「怖がって放置しているうちに手遅れになっては元も子もありません。「触らぬ神に祟りなし」ではダメです。パソコンはかみついたりしませんから通知表示が出たら怖がらずにすぐに内容を確認しましょう。」
ユーザー:「確認しても言っている内容が全然わからない場合はどうしたらいいですか?」
私:「そんな時は一人で抱え込まないで相談してください。とにかく放置するのが一番問題ですから、わからない時はぜひ私に聞いて下さい。」
ユーザー:「ありがとうございます、今度からそうします。心強いです。」
以上のような会話をこれまで何度となくしてきました。
確かに、通知される内容を一般ユーザーがすべて理解するのは難しいかもしれません。しかし、自動車を運転していてメーターパネルに警告灯が点灯したら、自動車に詳しくなくても「何かおかしい」と考えて確認しますよね。
それと同じで、パソコンの通知にも重要な内容が含まれている場合があります。特にセキュリティー関連や更新通知は、放置せず内容を確認することが重要です。
もちろん、中には一時的なエラーや自然に解消する通知もあります。しかし、重要な通知を長期間放置していても、根本的な問題が解決することはほとんどありません。むしろ、問題の深刻化につながる場合があります。
通知設定を止めれば問題ない?
通知が多すぎて煩わしく感じることもあります。そのため、通知設定を整理したいと考える人もいるでしょう。
ただし、必要な情報を別手段で把握できる上級者でない限り、通知をすべてOFFにしてしまうのはおすすめできません。重要な警告やセキュリティー通知まで見逃してしまう可能性があるからです。
そのため、本当に不要な通知だけを個別にOFFにし、重要な通知は受け取れる状態にしておく方が安全でしょう。でも、その前にソフトウェア一覧に心当たりがないソフトウェアなどがあったら、AIに聞くなどして調査し、不必要なものはアンインストールしましょう。
設定方法は以下のMicrosoft公式ページを参照してください。
通知領域ではなくブラウザ内に表示される通知の場合
通知領域ではなく、インターネットブラウザ内に表示される通知や警告にも注意が必要です。
ブラウザ通知の中には、ニュースサイトやSNSなど正規の通知もありますが、一方で「サポート詐欺」や偽セキュリティー警告に悪用されるケースも増えています。
例えば、
・「ウイルスに感染しました」
・「今すぐ修復してください」
・「セキュリティーソフトの期限切れ」
・「パソコンが危険な状態です」
などと不安を煽り、電話やリンクをクリックさせようとする表示です。
これらは、通知機能や広告、ポップアップの仕組みを利用して表示されています。Windowsやパソコン本体が警告しているように見えても、実際には単なるWebページや広告である場合が少なくありません。
そのため、ネット閲覧中に突然表示された警告や誘導には、慌ててアクセスしないよう注意が必要です。
Edgeの通知設定は、以下の手順で変更できます。
これで、そのサイトからの通知がブロックされます。
Chromeでも、サイトごとの通知許可設定を変更できます。
1.Chromeを開き、右上の「?」をクリックします。
2.「設定」を選択します。
3.「プライバシーとセキュリティ」を開きます。
4.「サイトの設定」をクリックします。
5.「通知」を選択します。
6.「サイトに通知の送信を許可しない」を選択します。
7.必要に応じて、サイトごとに個別設定を行います。

ウェブブラウザ内の通知や警告は、フィッシング詐欺やマルウェア感染の誘導手段として悪用されることがあります。表示されるリンクやボタンを不用意にクリックすると、不正サイトへ誘導されたり、悪意あるプログラムをダウンロードさせられる危険があります。
特に、過激な見出しや不安を煽る広告を多用するサイトでは、偽通知や詐欺広告が表示されやすいため注意が必要です。
どうしてもわからない場合は専門家に聞く
パソコンやネット利用中に表示される通知や警告は、言葉が難しかったり、Microsoftなどを装って紛らわしく作られている場合があります。
そのため、「これは本物なのか」「押していいのか」が判断できない場合は、無理に操作せずAIに聞いたり、専門家に相談した方が安全です。
不用意にアクセスしたり、表示内容に従ってしまうことで、かえってトラブルを招く場合もあります。通知は怖がって完全に無視するのではなく、冷静に確認し、わからない時は相談することが大切なのです。
ですから、普段からそういうことを気軽に尋ねられる「かかりつけ」のところを知っておくとリスク回避に役立ちます。
筆者の実績 :http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss



