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パソコンの右下通知領域にしつこく表示が!怖いから放置や無視でも大丈夫?

2023年7月3日 公開 / 2023年7月4日更新

テーマ:ITサポートの事例と実例

コラムカテゴリ:くらし


サポート現場での通知をめぐる会話

Windowsのパソコンを使っていると、画面の右下のあたりから通知表示が出てくることがあります。右下のタスクバーにある通知領域にはシステムやソフトウェアの状態が表示される仕組みになっています。例えば、Windowsセキュリティーアイコンには通常の場合、盾のマークに緑色のチェックが入った表示状態になっていますが、その他の場合は黄色や赤の表示に変わることがあります。また、そのアイコンから必要に応じて表示が出てくることもあります。



トラブルサポートの現場でユーザーと度々交わす会話でもこの通知の話が出てきます。その会話はほとんど同じ内容になってしまうのですが、あまりに共通しているので一体どういうことか考えてみることにしました。

その会話内容というのはパソコンを診断しようとした場面からいつも始まります。

私:「アップデートの通知がたくさん来ていますね。」

ユーザー:「そうなんですよ、アップデートしてくださいとかいろいろ言ってるけど何なのか良くわからなくて・・・」

私:「これはすべて適用しないといけないものですね。」

ユーザー:「そ、そうなんですか?でも何のことかわからないし、やっていいのかどうか怖くていつも無視しています。」

私:「確かに、変な物だったら怖いですよね。でも、冷静に考えてみてください、もし、悪いものだったとしてそれがパソコンの中で何か言っているとしたらそれ自体問題ですよね。正規のものだったとしても緊急にアップデートが必要だったり何か問題があるから言っているのですから対処しないといけない。要するにどっちの場合であっても、とにかく確認して対応する必要があります。」

ユーザー:「でも、もし悪い物だったらと思うとやっぱり怖いです。」

私:「怖がって放置しているうちに手遅れになっては元も子もありません。「触らぬ神に祟りなし」ではダメです。パソコンはかみついたりしませんから通知表示が出たら怖がらずにすぐに内容を確認しましょう。」

ユーザー:「確認しても言っている内容が全然わからない場合はどうしたらいいですか?」

私:「そんな時は一人で抱え込まないで相談してください。とにかく放置するのが一番問題ですから、わからない時はぜひ私に聞いて下さい。」

ユーザー:「ありがとうございます、今度からそうします。心強いです。」

以上のような会話をこれまで何度となくしてきました。確かに、通知されてくる内容を一般のユーザーがすべて把握するというのは難しいかもしれません。しかし、自動車を運転する際にメーターパネルに警告灯が付いていたら、自動車に詳しくなくても「おかしい」と気づいて対処しようとしますよね。

それと同じで、パソコンの場合も通知表示される内容には重要なものもありますから、兎にも角にも内容確認が必要なのです。パソコンの通知をそのまま放置しておいても問題が自然消滅することはありません。問題を先送りにするだけでなく事態がもっと深刻化する原因になってしまいます。

通知設定を止めれば問題ない?

上級者は通知設定をすべてOFFにしても問題ないですが、そうでない場合は本当に不必要な通知のみOFFにして他はONにしておいた方がいいでしょう。なぜなら、すべてOFFにしてしまうと必要かつ重要な通知内容の見逃しにつながってしまうからです。

設定方法は以下のMicrosoft公式ページを参照してください。




通知領域ではなくブラウザ(ネット表示アプリ)内の通知表示の場合

通知領域ではなく、インターネットブラウザ内に表示される様々な通知や警告などがあります。そのほとんどは今猛威を振るっている「サポート詐欺」や「不正請求画面」の類です。ですからネットを閲覧中に出てくる警告や操作の誘導等にはアクセスしないようにしましょう。

ネット閲覧中に出てくるこれらの表示は通知機能や広告枠、ポップアップの仕組みを利用しています。パソコンやWindowsが言っていると勘違いしないようにしてください。

Edgeの通知設定は、以下の手順で変更できます。

これで、そのサイトからの通知がブロックされます。

パソコン版Chromeの通知設定は、以下の手順で変更できます。

1.Chromeを開き、右上の「三点リーダ」をクリックします。
2.「設定」を選択します。
3.「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
4.「サイトの設定」をクリックします。
5.「通知」をクリックします。
6.「デフォルトの動作」を「サイトに通知の送信を許可しない」に変更します。
7.また、通知を許可するサイトと、許可しないサイトを個別に設定したい場合は「動作のカスタマイズ」で設定します。




ウェブブラウザ内に表示される通知や警告は、フィッシング詐欺の手段として悪用されることがあります。偽の通知を表示して、ユーザーに個人情報やパスワードを入力させようとします。また、表示されるリンクやボタンをクリックすると、マルウェアに感染する可能性があり、不正なプログラムやスクリプトが実行され、コンピュータに悪影響を及ぼす可能性があります。偽のセキュリティ警告などは、ユーザーを不正なウェブサイトに誘導し、悪意あるプログラムをインストールさせようとします。

特に、今話題のスポーツや芸能のゴシップ記事、事件や事故などの記事に野次馬的な興味でアクセスするとひどい目に合うことがあります。できるだけそのような人の興味をそそるようなものに近づかないことが賢明です。

どうしてもわからない場合は専門家に聞く

パソコンやネットを利用中に表示される通知やウィンドウ内の内容は言葉が難しかったり、Microsoftを騙ったりして紛らわしい場合があります。そのような時、どうしても判別ができない場合はやはり専門家に尋ねたほうが良いでしょう。そのような内容へ不用意にアクセスするとトラブルを引き寄せる原因になります。

この記事を書いたプロ

古賀竜一

コンピューターサポートのプロ

古賀竜一(九州インターワークス)

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