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10年後、20年後を見据え、IT社会の恩恵が受けられる拠点づくりをしたい

コンピューターサポートのプロ

古賀竜一

古賀竜一 こがりゅういち
古賀竜一 こがりゅういち

#chapter1

我流は危険、パソコンのトラブルは専門家に任せて

「九州インターワークス」の古賀竜一さんは、PC講習から、PCの故障診断、修理、データ復旧、オーダーメイドPCの設計製作販売に至るまで、幅広い事業を展開するコンピューターサポートエンジニア。自らを“PCの救急救命士”と呼び、トラブルに見舞われたPCを迅速に修復しています。

「私の強みはハードウェアに強く、自社でほぼ対応が可能なこと。各メーカーのPCに対応できるような互換部品も揃えているので、早ければ15分、長くても1~3日で修復できます」と古賀さん。つい最近も、PCが起動せず子どもの成長を記録した写真が消えてしまうと、若い夫婦が青ざめた顔で訪ねてきたり、工場を稼働させるWindows端末が停止し、一刻も早く復旧してほしいと、企業の担当者が県外から車を飛ばして来たり、古賀さんの事務所はPCの救急センターのよう。

「インターネットで対処法を調べて、自分で解決しようとする人もいますが、それはとても危険。掲載されている情報がどこまで正確か分かりませんし、PCに精通していない人の場合、その情報をきちんと理解することができず、誤った処理をして、かえって事態を深刻にすることもあります。それにPCに不具合を起こす迷惑ソフトも出回っています。PCのエラーを無料でスキャンしますといったうたい文句につられてクリックすると、PCが動かなくなるのですが、多くの人が被害にあっているのも実情です」

#chapter2

ITのメリットとデメリットを認識しよう

今では、私たちの生活に欠かせない存在とまでなったPC。しかし、私たちがどれだけPCを熟知しているのかとなると、そこには疑問も。

「官公庁への各種届け出が電子申請システムでできるようになったり、インターネットによる選挙運動が解禁になったりと、社会のIT化が進む一方で、それについていくことのできない人が大勢います。そういう人たちとIT社会をつなぐ橋渡しをしたい。私の持っている知識や情報を役立ててほしい」と、機会あるごとに、古賀さんはITの利便性や有効な使い方を紹介してきました。先日講師として招かれたセミナーでは、100人を超える聴衆を前にITのメリットとデメリットに言及。ウィルスの侵入や不正アクセスによる個人情報の漏えい、ソーシャルネットワークを利用した迷惑行為など、ITに潜む危険性を伝えた上で、日々の生活に密着した役立つサイトを紹介しました。

その一つが、地図上で道路沿いの風景が見られる「ストリートビュー」。初めての土地に行くとき、あらかじめ目的地の周辺をストリートビューという“仮想現実”で訪れ、チェックしておけば、目印になる建物や看板、駐車場の位置などがわかり、道に迷うことなく目的地にたどりつくことができるとか。しかも、カーナビよりも直観的で現実的な面からも実用性が高いとのこと。

「情報を得る手段はいろいろありますが、世界とつながり、リアルタイムで情報が入ってくるインターネットは、便利というだけでなく、私たちの知的好奇心も刺激します。メリット、デメリットはありますが、うまく使いこなして、私たちの生活を豊かで快適なものにしたいですよね」

古賀竜一 こがりゅういち

#chapter3

情報格差をなくし、共にIT社会の恩恵を受けるためには

実は、古賀さんには懸念していることがあります。それはデジタルデバイド(情報格差)。世間では今、情報格差が所得格差を生むと危惧されていますが、古賀さんも同じ考え。今後さらにIT化が進めば、ITを使えない人たちが、情報を入手できず、手に入るはずの利益を逃したり、回避できるはずの損害を被ったりして、所得格差がますます顕著になっていくのではないかと。

「おそらく我流で使っている人が多いのだと思います。リアルタイム情報やネット通販など、話には聞いているがよく分からない。どんなものか知りたいけれど、だれに聞いてよいのか分からないという感じ。だから、皆がITやPCについてきちんと理解できるようにならなければ。私のようなアドバイザーが各地域でメンテナンスや情報交換を行い、地域の人々を底上げしていくような拠点づくりが必要だと思うんです。身構えることなく、だれもが安心して訪ねられるような拠点を」

ネットが電話回線によるダイヤルアップだったころから、IT社会の到来を予感していたという古賀さん。最後にこう付け加えます。

「PCがどうやって動くのか、その仕組みを知っておくだけでも、ITに対する理解度が格段に違います。また、私たちがよく使うUSBメモリですが、いったんデスクトップに落としてから編集作業を行い、その後USBメモリにコピーするのが正しい使い方です。こうした大原則がPCにはたくさんあります。正しく理解していけば、IT社会の恩恵を受けられますよ」

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古賀竜一

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古賀竜一プロ

システムエンジニア

九州インターワークス

ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

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