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吉井江里

歌・ピアノの指導や合唱指揮などで音楽の楽しさを伝えるプロ

吉井江里(よしいえり) / 教師

ソット・ヴォーチェ

コラム

【音楽で生計を立てるためには】その仕事引き受けて本当にいいの?【時間は取り戻せないので参考にしてほしい】

2022年10月19日

テーマ:働き方

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 働き方改革ピアノレッスンボーカルトレーニング

最近の仕事で関わる若い音楽家の皆さんは
皆さん非常に優秀でお人柄もよく、
音楽を一緒に奏る上で反応もよく
仕事場の空気が爽やか。

私自身が長い間合唱の伴奏や声楽の伴奏、
地元のオペラやミュージカルの音楽指導を
仕事としてきた時期が長く、
過去の反省として思うことや
こうしたらいいよと思うことを
なるべく声に出して伝えるようにしている。
でも、押し付けがましくなく
伝えるように心がけています。

歌え!20220826

【伴奏って、本当にそれがやりたくてやっていますか?】
私の失敗→https://sotto-voce.net/column/music-work-bad-chance/

私は伴奏が非常に好きでずっとやってきた。
これからも機会があればしたいと思っている。
しかし、それを演奏活動のメインとしている場合は
少し工夫してみた方がいいと経験から思う。

ある演奏の機会がある。伴奏を頼まれる。
伴奏は様々なシーンで必要になるし、演奏の機会の規模も色々。

そして本番の日までその曲を勉強する。
演奏を控えていると本番まで
なんとなく囚われているような感覚になる。
いつも宿題とテストがある?ような感じかしら。
それがいくつか重なると結構きつい。
だからスケジュールの配分などを上手く行う必要がある。

そしてそれに向かって努力する
(練習する)時間はとても速く過ぎ去ってしまう。
あっという間に3ヶ月、半年と時が過ぎ、
あっという間に10年過ぎる。
過ぎてみるとあっという間なんですよ。

今、それなりの年齢になり振り返ると
そういう感じがしている。
あっという間の30年。
いろんなチャンスがあって
一緒に音楽を紡ぎ出してとても
濃い経験なのだけれど
「自分のために音楽したかしら?」と思う。
そして「全部が無駄」とは言わないけれど
やらなくてもよかった仕事も多かったことに気が付く。

そういう仕事がいくつも重なって
いつもとても忙しいんだけれど、
果たしてそれはよかったのか?

特に金銭的な面を考えると
ひょっとしたらやらなくてもよかった?
と思うことも少なからずあった。
「依頼されたものに時間をかけたのは
自分にとってよかっただろうか?
かけた時間や努力に対する
お金は入ってきてないだろう」という感じ。

「お金が全てではない」と言いますが
生きていくためには食べないといけない。
水道代も電気代も
今ならスマホやネットのお金も必要。
お金は必要なのです。

ピアノ 倉敷芸文館

ある時、とても難しい曲の伴奏を引き受けました。
もう今は弾けない(弾きたくないかも)と思う位
譜面を読むのが難しかったし合わせるのも難しかった。
ある程度の奏者になると管楽器・弦楽器の人の
楽曲はかなりピアノパートもかなりの技巧が必要。

いつ終わるかわからない時間がとてもルーズ(笑)な
レッスンにも一緒に行って合わせを何回もして、
そしてリハーサル。
本番前にゲネ。やっと本番。
と重ねて半年が経過。
もちろんそれだけではなく、
他の仕事も並行しているので
いつもいつも追われている。

その割に終わった後、
充足感はあるけれど問題点も多くて。
そのかかった時間に見合ったお金は手にできない。
そういうことが多かった。
しかし、演奏を聴いて下さった聴衆の中から
レッスンに通ってくれるようになった人も出てきたので
それはとても嬉しかったのですが
やっぱり「時間があまりにもすごいスピードで過ぎ去った」感が否めない。

その頃子供達はまだ就学前だったので手もかかり、
その時間をもっと子供達と過ごしたほうがよかった
と大いに反省しているのです。
でも時間は戻せないのです。

どんな経験も決して無駄にはならない、
と聞いたけれど
そうでもない気がします。

その間は母に子供達を見てもらいましたが、
貴重な時間は取り戻せないので
今になって「あれでよかったのか?」
と思って辛くなることもあります。

しかし、音楽の仕事がしたい人にとって
演奏の依頼があると嬉しい。
人の前で演奏できるということは
とても嬉しいのだけれど、
「本当に今それが必要?」と
自分に問いかけることが私には足らなかったと思う。
とにかくなんでもかんでも
機会があれば引き受けていた
過去の自分を叱りたいです。

自分の時間を提供するけれど
その割には見合った収入や達成感などが得られない。

それを主にして忙しいだけの生活を送らず
自分の音楽を自分のやりたい音楽をできる機会を
一刻も早くスタートする。

せっかく長くピアノを勉強してきたので
演奏を披露する、自分の企画も試してみる、
そんな機会を持っていかないと
あっという間に歳をとってしまいます。

講演会2

クラシックの世界はなんとなくですが
音楽を「ビジネス」と考えてはいけないような
風潮が長くありました。
それは地方ではより強く。

しかし、食べていかないといけないのです。
今は生活が成り立っていても
いつ荒波に漕ぎ出すようなことになるかもしれません。

自分の身を立てていく必要、
家族を養っていくようなことがいきなり必要になった時に
あなたは長く続けてきた音楽でやっていけますか?
続けられますか?

だから、自分で企画して
小さくてもいいから自分の勉強してきたことを披露して
人にも生演奏を喜んでもらえて
さらに自分も成長できるような、
そんな活動を提案します。
https://mbp-japan.com/okayama/sotto-voce/column/5119530/
https://mbp-japan.com/okayama/sotto-voce/column/5119269/

私は伴奏が好き。
人の歌の伴奏をするのが好き。
合唱が好き。歌が好き。
音楽のことはもうなんでも好き。
だから「歌の講座」を開催して、
自分も伴奏しながら歌う。、
みんなのために心を込めて伴奏する。
好きな歌を、心に残る素晴らしい歌を歌う、勉強する。
今はそんな感じでやっています。

振り返ってみると
もっと早く気がつけばよかったな、と思うことが
たくさんあります。

若い頃は不安でいっぱいでした。
特に「音楽で食べていけるの?」という不安。

すぐには無理でも音楽を続ける、技術を磨く
仲間を増やすことなどでも
先は開けるのではないでしょうか?
時には失敗や先輩からのアドバイスで
嫌な思いもすることもあるでしょう。
でもそれが実は大きなヒントになることもある。

生演奏をお届けする。
人に音楽を教える。
魅力のある仕事だと思います。
依頼を待ってないで自分で仕事を作り出す。
それを提案します。

カシオデジタルピアノ

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