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22 兼聴すれば明るく、偏信すれば暗し

菊池捷男

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テーマ:新著の概要紹介

 これは、当時あった諺と思われる言葉です。
意味は、人の正しい意見に耳を傾ければ、道理が理解でき失敗をしないが、何かを偏執的に信じ人の善言に耳を傾けないときは失敗する、というものです。
コラム21 に書いた「善言聞くべし」をより明確化した言葉になっています。

 この言葉は、中国の『三国志』の時代、蜀の皇帝となった劉備玄徳が諸葛亮孔明や重臣の趙雲の反対を押し切り、この両人を連れずに70 万人からの軍勢を引き具ぐ し呉 へ攻め入り夷陵の戦いを始めたとき、その戦術に危険性を感じた参謀の馬良が、劉備玄徳を諫めたときに引用した言葉です。

 はじめ玄徳は馬良の諫めの言葉には耳を貸さなかったのですが、馬良より「“ 兼聴すれば明るく、偏信すれば暗し"という言葉があります。英明な陛下ならお分かりにはずですが。」と言われた時、反省し、馬良の検索を受け入れます。
その結果、劉備玄徳は最小の損害を受けただけで、壊滅的敗北は避けえたのです。

本著では、このコラムにはナラティブ性を持たせて、もう少し詳しく記述しております。

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菊池捷男(弁護士)

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