6 言葉を磨く
ウィンストン・チャーチルは、「伝えたいことは紙1枚に書け」と命じています。
チャーチルはこのほかにも、「我々の仕事には、読むべき膨大な書類があるが、ほとんどが冗長すぎて時間を浪費する。要点を簡潔に書け。」という言葉や「本質点を端的に示す訓練は、思考を明晰にする助けとなる」といった言葉も残しています。
ここから分かるチャーチルの文や文章を書く動機・目的は、①内容の明確さ、②責任の所在、③読む者の負担の軽減にあるように思えます。
チャーチルの歴史に残した言葉を思うと、組織のトップに立ち、人材を指導していく人には、①②③の要点を押さえた、文を書き、磨き、それを舌に乗せて、ときに静かに、ときに獅子吼して、弁じ論ずる技量や資質が求められているものと思われます。
特に、政治家、その中でも首相、大統領など国家のトップに立つ人には、国威 を高める、少なくとも国威を落とすことのない弁を論ずる才は必要不可欠でしょう。
(これは新著「大切にしたいもの 言葉とロータリーと生き方」に書いたもの(平均1000文字)を300文字前後に簡略化したものです。詳しくは、新著をご覧ください。)



