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ロータリー2 始まりは、職業倫理の顕揚と公正なビジネス

菊池捷男

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テーマ:コラム50選

世界で最初にできたロータリークラブは、1905年2月23日にアメリカのシカゴで設立されたシカゴロータリークラブです。
弁護士のポール・ハリス(満36歳)が仲間3人とつくったのです。
後年、ポールハリスは、ロータリークラブをつくった動機を訊(き)かれて、「私はとにかく寂しかった。よそ者同士が商売でも友情でも一つになれる憩(いこ)いの場が欲しかった」と答えていますが、何故、彼はそのようなことを言ったのでしょうか?
恐らくそれは、当時のシカゴが、東欧や南欧からの貧しい移民の流入による民族問題、貧困問題、犯罪問題の坩(る)堝(つぼ)と化(か)し、商道徳が地に落ちた時代、すなわち澆(ぎょう)季(き)混(こん)濁(だく)の時代であったことと関係するものと思われます。
弁護士としての職業を行ううえで、誠実で正直なポール・ハリスは、心を通わす友人も少なかったと思われます。それが、「私はとにかく寂しかった。よそ者同士が商売でも友情でも一つになれる憩いの場が欲しかった」という気持ちになり、ロータリークラブをつくったものと思われるからです。

シカゴロータリークラブは、そのような動機でつくられたロータリークラブであったので、その綱領は「商道徳のうえに立った、クラブ会員の事業上の利益の増大」と「親(しん)睦(ぼく)」の二つでした。これが、ロータリー誕生の、秘(ひ)話(わ)とも言えない秘話ですので、職業人であるロータリアンにとっては、職業倫理の顕(けん)揚(よう)こそ、また、公正なビジネスの遂(すい)行(こう)こそ、第一の存在理由、事実上の会員資格というべきものであるのです。
その後、職業倫理の顕揚というロータリーのこの思想は純(じゅん)化(か)され、2015年には、全ロータリークラブが加盟する国際ロータリーにおいて、「ロータリー倫理訓」が策定されるに至っています。
さらには、1932年には、職業倫理を実践するうえの行(こう)動(どう)規(き)範(はん)として「四つのテスト」が策定され、以後、全ロータリークラブで、この四つのテストが唱和されるまでになりました。
この思想とロータリー運動が人類に広く支持されたことは、現在、地球上に、120万人からのロータリアンがいることからも明らかでしょう。
ですから、ロータリアンといえば、職業倫理の顕揚が、また、公正なビジネスの遂行が、その特徴となり事実上の資格要件になっているのです。

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