第3章 1概説 5公正証書遺言の作り方
【補説】非嫡出子の法定相続分を巡る歴史
つい最近まで、嫡出子(法律上の婚姻関係にある男女の間に生まれた子)と非嫡出子(婚姻関係のない男女の間に生まれた子)の法定相続分は、前者が1、後者が1/2の割合でしたが、最高裁判所大法廷平成25年9月4日決定で、両者間に差を設けることは法の下の平等原則に違反し憲法違反になるとされ、その判例を受け平成25年12月5日,法定相続分を定めた民法の規定のうち嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の1/2と定めた部分(900条4号ただし書前半部分)を削除する民法の改正がなされ、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を同等にしました。この改正規定は,平成25年9月5日以後に開始した相続について適用することとなりました。