遺言執行者観に関する謬説がなくなるまで①
ここでは、 少し肩の凝らない言葉を紹介します。
ボス弁とは、勤務弁護士を雇用して法律事務所を経営している事業者弁護士をいい、イソ弁とは、ボス弁に雇用された勤務弁護士をいい、ノキ弁とは、他の法律事務所の軒先を借りて弁護士の仕事をするというイメージのある半独立・半勤務の弁護士をいい、パートナー弁護士とは、共同経営者弁護士をいい、インハウスローヤーとは、企業や行政主体(国や自治体)に雇用された弁護士をいいます。
著者の昔は、弁護士を志す司法修習生は、司法研修所を卒業すると、他の弁護士の事務所に雇用されて(イソ弁になる)、弁護士としてのイロハを学ぶというのが、通例でした。そして、一定の期間勤務し、そして独立。それから、さらに一定の期間事務所経営を続けると、仕事も増え1人では処理できないほどになることから、イソ弁を雇用するというのが1つのあり方でした。ところが、ロースクールができ、司法試験合格者が増えるにつれ、イソ弁になる者もまた増えてき、やがて飽和点に近づいたというか、イソ弁にもなれない弁護士も出てきたのです。これらの弁護士のひとつの生き方に、他の弁護士の軒先を借りて、その事務所から給与は支払ってもらえないが、仕事があれば手伝いをすることで報酬を得る、という人もでてきたのです。これがノキ弁と言われる弁護士です。
インハウスローヤーは、昔からあるにはあったのですが、そんなに多くはなく、一般の弁護士には意識の外の世界の住人でありました。しかし、最近は、インハウスローヤーの存在が、大きく意識されるようになりました。ひとつは、既存の法律事務所に就職できない弁護士の新しい就職先としての、いわば消極的な就職の形ですが、もうひとつは、新しい未開の分野を切り開くという、積極的かつ意欲的な就職の形としての弁護士です。企業や自治体の方も、その有用性を知り、積極的にインハウスローヤーを雇用する姿勢を強めています。私は、これからはインハウスローヤーの時代になるだろうと思います。
ここで、閑話休題して、次に税金の話をします。