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随想 呼吸を整え、そのリズムに合わせて足を運ぶ

菊池捷男

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表題の「呼吸を整え、そのリズムに合わせて足を運ぶ」は、本日付の山陽新聞「滴一滴」の中で紹介された、酒井雄哉大阿闍梨の言葉である。
酒井雄哉大阿闍梨は、この言葉を“歩くこつ”として、比叡山の荒行「千日回峰行」を2度も達成されているのである。

なるほど、と、我が輩、1つの疑問が氷解した。
実は、我が輩、昨日、岡山県立美術館で開催されている「岡山美の回廊」に行ってきた。内容は実にすばらしく、岡山県にはこんなの多くの文人、芸術家がいたのか、と感動もした。
が、多くの時間、歩き、立って見、また歩いたせいか、結構疲れた。
我が輩、美術館巡りをしたり、カミさんのお伴で買い物に行くと、必ず疲れる。
特に、買い物のお伴に行くと30分も経たぬうちに、どこか座る場所はないかと思うくらい疲れる。

しかし、好きなダンスをすると、それが2時間続こうが3時間続こうが疲れることはない。カミさんなどに言わせると、我が輩には、呆れるほど、疲れを知らないエネルギーがあるのだそうだ。

買い物のために歩く運動量やエネルギーと、ダンスをする運動量やエネルギーを比べると、おそらく、比較にならないほど後者の方が多いのだろうが、疲労の程度は、逆である。何故か?

この疑問が、冒頭の、大阿闍梨の言葉で氷解したのである。
要は、リズムの有無なのだと、理解できたということだ。
ダンスには、音楽がありリズムがある。
それに乗って踊るから、疲れないのだ。
しかし、美術館を見学しながら“歩く”、買い物のために“歩く”のに、リズムはない。
おそらく、この違いが、疲労するか、しないかの差なのであろう。

リズム
これは生活の中で必要なものだと、今、我が輩にも、分かった。
そう言えば、インドの初代首相ジャワハルラール・ネールがその著書の中で、18世紀の歴史家エドワード・ギボンが著した「ローマ帝国衰亡史」の文章のことを、「流れるような旋律を持った文章」だと紹介している、ということだ。

読者を惹きつける文章には、おのずと、旋律があり、リズムがある。
おそらく仕事にも、いや、生活全般にわたって、リズムが望まれるのかもしれない。

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