その子の内側の体験の世界21
本日も、マイケル・ポプキンによるアクティブ・ペアレンティングから、これからの子育てについてご紹介します。
<親がリーダーである>
どのような社会でもそうですが、リーダーが必要です。民主社会のリーダーは尊敬に基づいた公平なやり方をしない限り、リーダーとしての役割は果たせません。家族のリーダーである親も、まったく同じです。
「民主的なやり方で子どもと関わり、自分の子どもであっても尊敬する必要があります。」
私たちの親や祖父母の時代の古い子育てのやり方は、当時はそれでよかったのですが、今ではそのほとんどが通用しなくなっています。
なぜなら私たちは自由な人間であり、自分の人生に影響を与える決断には選択の自由があるのですから、新しい子育てのスタイルの選択は、私たちに委ねられています。新しい子育ての方法つまり民主的な子育ては、伝統的な従来の子育ての要素もいくらか含みながら充分に現代の私たちに役だつものなのです。
親がリーダーであるという民主的なやり方は、「制限の中の自由」という新しいスタイルを生んだのです。「人間として子どもを尊敬する」という新しい親の在り方と重なり、民主的な子育ての大きな特徴となっています。
※1950年代に教育者や親たちは、古い伝統的な子育ての方法はもう効果がなくなってきていると気づき、急進的な調整を試みましたが、残念ながら不成功に終わりました。50年代、60年代の放任的な子育てのスタイルは行き過ぎた独裁的なスタイルへの反動だったのです。子どもたちは自分に甘く、責任感がなく、自己規律ややる気もなくし、指導や訓練がないことに反発するようになりました。独裁的スタイルの厳しい制限と放任的スタイルの制限のなさが、両方とも同じように反抗的な子どもたちを生みだしたのは皮肉のことです。
次回に続きます。