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コラム

幸せに生きるために

2023年3月16日

テーマ:気づきの窓

コラムカテゴリ:ビジネス

 戦後教育によって、日本に「仕事とは契約」という西洋流の考え方が浸透しました。もちろんその労働観が悪いわけではありません。

 しかし、私たちが幸せに生きるためには、「自分の時間を誰かの喜びに変える」という日本人らしい労働観を取り戻すことが大切なのではないでしょうか。

 人間が感じる幸せは3段階あるといいます。1段階目は「人から何かをしてもらう」幸せ、2段階目が「できる」幸せ。そして最高の幸せは「誰かに何かをしてあげた」、つまり「自分が誰かの役に立てた」「自分が誰かに喜んでもらえた」という幸せなのだそうです。

 東日本大震災のとき、世界一の支援を送ってくれたのは台湾です。日本赤十字社が把握しているだけで義援金は200億円を超え、支援物資は400トン以上。それは世界中から届いた支援の約3分の1を占めますが、実は日本赤十字社を介さずに送ってくれた支援がその何倍もあるそうです。

 その年の暮れ、台湾で新聞社が「今年1年、あなたにとって最高の幸せは何でしたか?」というアンケートをとりました。この答えで1位になったのは「日本への義援金が世界一になったこと」でした。

 台湾の人々の温かい支援を受けて、日本人はありがたい気持ちでいっぱいでした。でも台湾の人々は、その喜びの源となれたことに、さらなる幸せを感じていたのです。

 世界的な遺伝子研究の権威である村上和雄先生は、「遺伝子の研究からも、人間が最高の幸せを感じるのは、『自分が誰かの喜びの源になったとき』だと分かった」と話されていました。

 自分の時間を誰かの喜びに変えるために働き、相手が喜んでくれたのを感じて、自分も幸せになれる。そのように、相手の幸せと自分の幸せが、まるでコインの裏表のように一体となっている労働観は、とても素敵だと思います。

仕事を通じて自分の生き方を磨く

この記事を書いたプロ

下裏祐司

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司(株式会社飛泉)

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