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佐藤昌徳

空き地、空き家の売却からお片付けまで、不動産のプロ

佐藤昌徳(さとうまさのり) / 不動産業

株式会社ビーティーアール

コラム

最近の空き家の売却事例から3

2021年1月19日 公開 / 2023年3月1日更新

テーマ:相続問題

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 中古物件 リノベーション空き家対策不動産相続 手続き

福島市北部の利便性の良い住宅地

 昨年の4月、コロナウイルスの第一波で、緊急事態宣言が発令されている頃、弊社からのダイレクトメールにご連絡をいただいたお客様です。
 国道13号福島西道路から西に延びる都市計画道路沿い、相続した土地建物の売却を検討しているとのことでした。

 お客様と物件でお会いし、建物の中を見せていただきました。
 土地は約100坪、平成11年建築の延べ床面積約50坪、お父様が建物の一部を専門職業家の事務所として使用していた立派な建物でした。
 お客様の実家で、相続後にお客様ご自身で中の物の片付けを始められたのですが、物量が多く何からどう処理したらいいのか、なかなか収拾がつかない状態のようでした。

 

ご提案

 築約20年で、建築資材はとても良い材料が使われており、今後も長期の使用に耐えられる建物であることから、弊社で建物の中のお片付けをしたうえで、弊社の負担でインスペクション(既存住宅状況調査)を行い買主様に安心して購入していただける中古住宅として販売することを土地建物評価レポートで査定価格と併せて提案しました。

媒介契約

 お客様に提案内容をご納得いただき、媒介契約を結ばせていただきました。直ぐに東日本流通機構や不動産ポータルサイトに登録、福島不動産事業協同組合のチラシにも掲載、現地看板を設置し、媒介活動を開始しました。

お片付けと既存住宅状況調査

 媒介活動開始と同時に建物内の残置物のお片付けを行いました。3人で2日を要しましたが、値段の付くものの買取が約10万円となりました。国内では販売が難しい値段の付かないものでも海外店舗(弊社のグループ会社が海外展開しているリサイクルショップ)で販売可能なものは無料引取り、どうしても残るゴミは、一般廃棄物処理業者に依頼し建物内をきれいにお片付しました。
 片付完了後、日本住宅保証検査機構(JIO)による既存住宅状況調査を行いました。


 外壁、内壁、天井、床、屋根はもとより、天井裏、床下、基礎、土台、床組、柱・梁、軒裏、壁床の傾きをくまなく調査し、また給排水管路の検査も行い、築20年経過していること、東日本大震災もあったことから、外壁のサイディングにひび割れ、サイディングの継ぎ目のシーリング材が劣化している点を指摘されました。築20年となるとどうしても外壁にひび割れやシーリングの破断等が出てきますが、建物は2次防水で保護されていますので特に雨漏りなどはありません。

購入申込・売買契約

 建物の中のお片付けを行い、既存住宅状況調査を行って直ぐに、リノベーションしてこの建物を利用したいという買主さまから、購入申込をいただきました。買主様はやはり中古住宅ということで見えない部分の建物の状態を心配していましたが、既存住宅状況調査を行っていたことから、現況検査報告書を提示し、外壁の一部以外に全く問題が無いことをお知らせすると、大変安心されました。外壁の修繕費用程度の値引き交渉がありましたが、売主様・買主様とも気持ちよく売買契約されました。

リノベーション

 その後、買主様は、弊社紹介の建築会社でリノベーション工事を行いました。買主様がご自分で、地元の有名なリフォーム工事会社に見積依頼したところほぼ新築に近い見積額を提示されましたが、弊社がいつもリフォーム工事を依頼している会社に見積依頼したところ、半額近い見積額となりました。


 大規模なリノベーション工事でしたが無事終了し、とても素晴らしいお宅に生まれ変わっています。

この記事を書いたプロ

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