太りにくい食事のウソ?ホント??~山梨 漢方 沢田屋薬局~
今日はダイエットについてお届けしたいと思います。
『ダイエット』と言う言葉を耳にしない日はないぐらい僕らにとって身近な健康ワードの一つであるダイエット。
マスコミでは連日ダイエット特集、ダイエット本はベストセラー、食品もダイエットを売りしすればヒット確実、など『ダイエット市場』という言葉ができるぐらい大きなマーケットになっています。
漢方相談を仕事にしているので、それを知っている友人たちから必ず、必ず、友達言われることが
『痩せる漢方ない?』
です。そんなときは僕はきっぱり『ない』と答えます(笑)
これが今日の話の結論です。いきなり結論がでてますが、続きもぜひ読んでくださいね(笑)
最初に行っておくと痩せる漢方薬はないです。
そもそも『痩せる』=体重を減らす=ダイエット
という式が出来上がっている時点でちょっとおかしいと思います。
それは体重を減らすことがダイエットの目的ではないからです。
ダイエットは本来、美しく、健康になるための手段の一つです。
多くの人がダイエット=体重をへらすこと
に執着してしまうとおかしなダイエットを初めてしまい体調を崩すことになる、女性の方が食事制限中心のダイエットで月経が止まってしまうなどの事例があとを絶たないのはそのためです。
『漢方ダイエット』
耳障りは非常に良く、なんとなく健康的に痩せられそう、というイメージがありますが、注意が必要です。
気をつけないといわゆる下剤のような物で食べたものを無理やり下痢させて出す、やせるというよりやつれさせるような物があったり、そもそも漢方は『その人をどうしたいか?』で薬を選ぶものです。
何か太りやすい体質的な問題があればそこを応援することが漢方の役割です。
食べ過ぎをチャラにしたり、運動不足をチャラにしてくれるものではありませんから
『運動なし、好きなものを食べて楽々漢方ダイエット!!』
のような宣伝をみたらまず疑ったほうが良いですよね。。。
ダイエットは習慣と体質を整えることです。
先日読んだ新聞の読者の投稿川柳にこんな物がありました。
『動かずに食べたら痩せたらそりゃ病気』
という川柳がありました。
すごく的を得てますよね。
よく『体質を変える』といいますが、僕もわかりやすくお伝えするために『体質を変える』と言うことがありますが、正確には体質は変わるものではなく、
一度真っ直ぐにしても、折り目がついている紙のような物で、しばらくするとまた元に戻ろうとしすから、気になる体質がある方は定期的に自分の体調を顧みて、整えて置くことが大事で、そうすると大崩しにくくなると思います。
そんなときには漢方はとても有効的だと思います。
☆大切なのは体質とその原因を見つけること
細かく分類すると切りがないので、いくつか体質的に太りやすい体質をご紹介すると・・・
・便が出にくくて体に老廃物が溜まりやすい体質
・日頃からおしっこの回数が少ない、汗がでにくくて太りやすい体質
・体温が低い、筋肉不足など冷えて代謝が悪い体質
・体力、気力不足で体の巡りがわるく滞ってしまう体質
・ストレス過多で食べ過ぎたり巡りがわるくなりやすい体質
などです。『体の外に余計な物を出せないタイプ』と言っても原因は本当に様々なのです。
ここで気をつけたいのは『体の溜まったものを出す漢方』というとよく漢方の痩せ薬という間違った認識で広まってしまった防風通聖散などの漢方を思い出す方がいますが当たり前ですが、いまご紹介したどのタイプにも使えるわけではありませんし、便が出ないと行っても原因があっていなければ防風通聖散を使っても効果がもちろんありませんので注意をしましょうね。
では、さきほどご紹介した太りやすい体質の解説を簡単にしていきましょう。
☆便が出にくくて体に老廃物が溜まりやすいタイプ
これはもっとも多いのですが、もっとも原因が様々で難しい体質です。
便秘気味がこのタイプです。
便秘=この薬、と決まっているわけではなく、大切なのは『なぜ?便秘してしまうか?』で漢方薬を選ぶのがポイントです。
便が出ない理由も胃腸が弱っているタイプ、ストレスタイプ、冷え性タイプ、貧血タイプなど様々です。
出せなくて痩せにくい方はまず便が出ない理由から考えましょう。
便秘だけで考えず、他にどんな体の弱りの症状があるか考えましょう。
腸内環境改善が大切なので、体質関係なく、温かい食事で胃腸を温めて、食物繊維を水溶性(海藻など)・不溶性(野菜・キノコなど)の両方の食物繊維をしっかり取ると良いでしょう。
腸内環境を整えるには善玉菌が大切。便秘の方はビフィズス菌をしっかり取ると良いそうなので積極的に補給をしましょう。
この腸内環境改善と一緒に原因にあった漢方を使うと効果的です。
☆おしっこが出にくい&汗がでにくい体質
このタイプの方は一般的に『水ポチャタイプ』と言われたりします。このタイプは便が詰まる方が防風通聖散ばかり服用して失敗するように防已黄耆湯などがよく使われますがこれも防風通聖散同様、どんなタイプの方にも効果があるわけではありませんからご注意ください。
体が冷えて尿や汗がでない、体の水はけをつかさどる腎が弱って出ないタイプなど様々なので尿や汗が出ないところだけでなく、体全体の不調も合わせて見ながら考えることが大事です。
日頃からゆっくり入浴する、体を温めるなどして尿が出やすい体にすることが大事です。
☆体温が低い、筋肉不足で冷えて代謝が悪くて太りやすい体質
女性の多いタイプですが、体温が低い原因も便秘同様、血液が不足して冷えている方もいますし、腎陽虚といて、五臓の腎という場所が弱って温められない人、血の巡りを整える心が弱って冷える方など様々です。
スクワットなどの筋トレを積極的に行い筋肉量を増やしましょう。
☆気力・体力不足で体の巡りが悪くて滞るタイプ
気力や体力の低下で肥満?と思うかもしれませんが漢方では十分ありえます。
漢方では気力が足りないと様々な物が巡らないと考えます。気とは漢方では血液など含めて体の中の物を押し流すような力があるので、日頃から気疲れが多い、疲れが取れない、仕事がハードな方はしっかりと巡らせて、出す力を体に蓄えることが大切なのでしっかりとした休息を取ることが大事でしょう。
☆ストレス過多で食べ過ぎで巡りが悪くなる体質
太る方は少なからずこの体質があると思います。食べることは最も身近な『ストレス解消』です。
漢方でもストレスが多いと『気滞』と言う状態になり血の巡りも悪くなり代謝が低下したり、便秘をしたり、食べ過ぎたりとある意味、太ってしまう原因のすべてが個々にあると行っても過言ではありません。
食べることは一つの『快楽』人間の脳はこの快楽を覚えており、人間に『もっと快楽を脳によこせ〜』と指示をだし、胃腸は疲れて体は欲しがっていないのに、食べさせようとします。
必要以上に食べすぎない、お酒などの我慢が聴くようにするためにもストレスをためすぎない生活が大切です。
具体的には、食べること以外の楽しみを見つける、激しい空腹でどか食いをしたりするので、こまめに食べるようにして1回の食べる量を減らす、趣味などがあり、ストレス解消法がはっきりしている方は意識的にそういう時間をつくり心と体をリラックスさせることが大切です。
今回はダイエットについてお届けしました。一番身近で、一番むずかしい問題ですが、ぜひ皆さん、ダイエットは体重を減らすことが目的ではありません。繰り返しになりますが、体重をへらすということは目に見える効果で大事ですがそこも意識をしながらダイエットをする目的である『健康になる』ということ『健康になったらやりたいこと・痩せたらやりたいこと』に思いを馳せながら楽しみながら頑張ってみてください。
漢方薬を使う際は、今回ご紹介したとおり、自分で選ぶことは結構難しいので、お近くの専門家までぜひご相談ください。
せっかくのダイエット、逆効果や体調を崩してしまったらもったいないので注意しましょうね。
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