目の弱りも体質別・漢方的 目の養生法【山梨 漢方 さわたや薬局】
最近目が疲れる・・・そんな方が増えています。
一般的にはスマホ、PC、テレビ、運転など現代人が最も酷使しているカラダの器官が「目」と言われています。
中医学では目は五臓の「肝」につながると言われています。
肝は肝臓も含めたからだの役割の一つで、肝には「血」が蔵していると言われています。肝臓もレバーを食べるとよくわかりますが、血液がたっぷり貯蔵されていますよね。そんな感覚です。
では、その肝が弱るとどうして目が弱るのでしょうか?
その大きな理由の一つが「目は血管の塊のような器官」ということです。
目が見える仕組みをしればすぐに分かると思いますが、かんたんに言うと角膜や水晶体にしっかり栄養を与えるのも血液
そして眼球を支えているのは筋肉ですから血液の巡りがわるくなれば当然目も疲れやすくなります。
さらに目はカラダの器官で唯一粘膜がむき出しになり空気に触れている場所でかなり負担がかかっているはずです。
粘膜が乾燥し、その潤いを涙で供給するためにはかなりの血液を消耗するはずです。僕も使っていますがコンタクトレンズをしているとそれがさらに加速度的につよくなります。
また、肝は筋、筋肉の働きともつながりが深いと言われており、眼球を筋肉が支えているので、その筋肉がこわばったり、引きつったりすれば眼球が歪んだりして、若い方にも増えている正常眼圧緑内障などにもつながってしまうのでは無いかとおもいます。
よく疲れると瞼の上がピクピクしたり、目の下が痙攣するようなことがあるのを見たことあると思いますが、あれも中医学的には肝の弱りで筋肉が痙攣すると考えるのです。
そして、目を疲れさせるもう一つ大きな理由が「ストレス」です。
「なぜストレスで目が?」と思うかもしれませんが、ストレスで怒り、目が血走る、なんて絵がよくありますよね。
ストレスで交感神経が優位になると血管が緊張して血流が悪くなります。そうすれば当然毛細血管のながれが悪くなり充血したり、目が疲れやすくなります。
そして、そして、中医学ではこのストレスも「肝」と繋がりがあると考えます。
癇癪や疳の虫、癇に障る、などももともとは「肝」と言われており、肝の弱りが自律神経の失調やイライラなどの気分症状につながると漢方では考えられているので、ここでも目と肝のつながりが西洋医学的にも中医学的にもつながってきますよね。
中医学的にも、西洋医学的にも目をケアするためには肝を養うケアが大事なのです。
女性の方で特に注意してほしいのが月経前後の体調管理です。実は目のケアととても繋がりが深いのです。
月経前後はたくさんの血を消耗する時期。血の消耗は目の消耗にも繋がります。
月経中や月経前は体を温めて血を補う食事にするような食養生もすごく大切ですが
パソコンやスマホをたくさん使い目を酷使したり睡眠不足をしたり、考え事や悩み事を増やすなど血を消耗する生活習慣にも気をつけたいですね。
重たい仕事や気を使う事などは月経後がおススメかもしれません。
きれいな瞳にするためにはお化粧ももちろん大事ですが、良い血の流れで内側からきれいな瞳を作りたいですよね。
☆目と肝の養生法
目を養うためにも出来ることから始めましょう。
1)スマホやPCなどは控えめに・・・さきほどもお伝えしましたが、長時間画面を見ることで目が乾燥しやすくなると当然潤すために血を消耗します。また、長時間同じ姿勢や同じ焦点で物を見続ける、目の筋肉も方と同じで動かさないとコリやすくなりますから画面を長時間見ることは避けましょう。
2)カラダと目のストレッチを・・・そう入っても仕事などで長時間画面を見ないと行けない方も多いと思います。30分に1度かせめて1時間に一度はラジオ体操のような運動や肩回し、カラダをそらすなどしてカラダの血流を良くしておきましょう。遠く見たり、近くを見たりするなど目のストレッチも効果的です。
3)酸味を取りましょう・・・甘酸っぱいものや酸味は肝を助ける、と言われています。柑橘類や酢の物などを積極的に食べるようにしましょう。胃や歯に負担がかかるからジュースになっているようなお酢以外は飲まないようにしてくださいね。お酢は調味料なので料理で使いましょう。
4)香りのよい食べ物を・・・酸味と一緒で好きな香りのお茶を飲んだり、ハーブなどを料理につかうとリフレッシュして気の巡りが良くなります。好きな香りの物を積極的に取りましょう。
5)入浴はゆっくり・・・40℃程度の微温浴のお風呂は副交感神経を優位にしてカラダをリラックスさせてくれます。筋肉がほぐれリフレッシュできるので、目の疲れにも肝にもおすすめの養生法です。香りの良い入浴剤やバスソルトを使うのもおすすめ
6)「ゆっくり」を心がけて・・・気疲れが多く、肝が弱るとイライラしたり、落ち着きがなくなりせっかちになり勝ち。こんなときは「ゆっくり」を意識しましょう。ゆっくりご飯を食べる、ゆっくりしゃべる(人の話を意識的に聞く・喋りたくなっても相槌程度にする)、ゆっくりした運動をする(ジョギング等でなくウォーキングやヨガ、ストレッチなど)のがオススメです。
目が疲れる、ストレスが多い、そんな方はぜひこんな養生法をお試しください。
もちろん、漢方での体のケアもオススメです。ご相談ご希望の方は僕のお店のHPより電話、メール、LINE、問い合わせフォームからお気軽にご連絡くださいね。
さわたや薬房のHPはこちらから
早川コータ監修のオリジナル養生茶「さわたや養生茶シリーズ」はオンラインショップで発売中です。
さわたやオンラインショップはこちらから
Spotifyにてpodcast「コータの漢方発伝所」好評配信中です。
早川コータのpodcast「コータの漢方発伝所」はこちらから