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コラム

外国人の起業「資金調達・融資・事業計画」

2017年10月1日 公開 / 2021年7月22日更新

テーマ:外国人の起業

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 事業計画 立て方事務用品 便利資金調達 方法

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資金調達・融資・事業計画

資金調達・融資・事業計画です。

A 日本政策金融公庫の創業融資
B 信用保証協会の創業保証
C 創業時の事業計画



A 日本政策金融公庫の創業融資        
日本政策金融公庫・新創業融資制度(日本政策金融公庫のウェブサイトから、転載しています)
日本政策金融公庫 国民生活事業では、
新たに事業を始める方や事業を開始して間もない人に
無担保・無保証人で利用できる「新創業融資制度」を取り扱っている。

a 利用できる人 次の1~3のすべての要件に該当する人
1.創業の要件
新たに事業を始める人、または事業開始後税務申告を2期終えていない人

2.雇用創出、経済活性化、勤務経験または修得技能の要件
下記の(1)から(9)のいずれかに該当する人。
ただし、本制度の貸付金残高が300万円以内(今回のご融資分も含みます。)
の女性(女性小口創業特例)については、本要件を満たすものとする。
(1)雇用の創出を伴う事業を始める方

(2)技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方

(3)現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、下記の(ア)(イ)のいずれかに該当する方
(ア)現在の企業に継続して6年以上お勤めの方
(イ)現在の企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方

(4)大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、
その職種と密接に関連した業種の事業を始める方

(5)産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援事業(注1)を受けて事業を始める方

(6)地域創業促進支援事業(注2)による支援を受けて事業を始める方

(7)公庫が参加する地域の創業支援ネットワーク(注3)から支援を受けて事業を始める方

(8)民間金融機関(注4)と公庫による協調融資を受けて事業を始める方

(9)既に事業を始めている場合は、事業開始時に(1)~(8)のいずれかに該当した方

3.自己資金の要件
事業開始前、または事業開始後で税務申告を終えていない場合は、
創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(注5)を確認できる人(注6)
ただし、以下の(1)から(3)の要件に該当する場合は、自己資金要件を満たすものとする。

(1)上述2(3)~(8)に該当する方

(2)新商品の開発・生産、新しいサービスの開発・提供等、新規性が認められる方
(ア)技術・ノウハウ等に新規性が見られる方(注7)
(イ)経営革新計画の承認、新連携計画、農商工等連携事業計画
  又は地域産業資源活用事業計画の認定を受けている方
(ウ)新商品・新役務の事業化に向けた研究・開発、試作販売を実施するため、
  商品の生産や役務の提供に6ヵ月以上を要し、かつ3事業年度以内に収支の黒字化が見込める方

(3)中小企業の会計に関する指針または基本要領の適用予定の方
(注1)市町村が作成し、国が認定した創業支援事業計画に記載された特定創業支援事業をいう。
    詳しくは中小企業庁ホームページに掲載。
(注2)地域創業促進支援事業管理事務局(株式会社パソナ)ホームページに掲載。
(注3)詳しくは、支店の窓口まで問い合わせ。
(注4)都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫または信用組合をいう。
(注5)事業に使用される予定のない資金は、本要件における自己資金には含まず。
(注6)女性小口創業特例に該当する方も、自己資金要件を満たすことは必要。
(注7)一定の要件を満たす必要。詳しくは、支店の窓口まで問い合わせ。

b 使いみち 事業開始時または事業開始後に必要となる事業資金
c 融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
d 返済期間 各種融資制度で定める返済期間以内
e 利率(年) 日本政策金融公庫が決定
f 担保・保証人 原則不要
※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。
法人が希望する場合は、代表者(注)が連帯保証人となることも可能。その場合は利率が0.1%低減。
(注)実質的な経営者である方や共同経営者である方を含む。
g 利用できる融資制度
「新創業融資制度」は、下記の各融資制度を利用する場合に取り扱いできる、無担保・無保証人の特例措置。
新規開業資金、女性、若者/シニア起業家資金、再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)
新事業活動促進資金、食品貸付、生活衛生貸付
(一般貸付、振興事業貸付および生活衛生新企業育成資金に限る。)
普通貸付(食品貸付または生活衛生貸付(一般貸付)の対象となる方が必要とする運転資金に限る。)
企業活力強化資金、IT資金、海外展開・事業再編資金、地域活性化・雇用促進資金
事業承継・集約・活性化支援資金、ソーシャルビジネス支援資金、環境・エネルギー対策資金
社会環境対応施設整備資金、企業再建資金(第二会社方式再建関連に限る。)

※審査の結果、希望に添えないことがある。

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B 信用保証協会の創業保証
金融機関からの融資は、基本的に担保と第三者保証が必要になります。
しかし、第三者に連帯保証人になってもらうことは、簡単ではありません。
信用保証協会は第三者保証をする公的な機関です。
故に、信用保証協会が保証をすると、金融機関は融資実行をしやすくなります。
そのためには、信用保証協会の「保証をしても大丈夫か?」の審査を経て、OKしてもらわなければなりません。
OKであれば、信用保証協会に保証料を支払い、
保証人になってもらい、金融機関が(金融機関も審査をします)、融資実行します。
気を付けたいのが、借入金を返済できないときに、保証協会に返済してもらうのですが、
借入金が無くなったわけではないので、以降は、信用保証協会に返済することになります。
その返済額は、信用保証協会との相談になります。
尚、保証については、全業種が対象になっているわけではありません。
金融機関の立場だと融資がしやすい。借りる側からすると借りやすい、があります。

・創業保証について(東京都保証協会の場合)
a 対象となる人 下記のいずれかに該当する人
①現在、事業を営んでいない人で、
 1ヶ月以内に新たに個人で、又は2ヶ月以内に新たに会社を設立して
 都内で創業しようとする具体的計画を持っている
②創業した日から5年未満の中小企業者・組合
③分社化をしようとする会社または分社化により設立された日から5年未満の会社

b 保証金額   ①②③ 2,500万円以内。ただし①の場合は自己資金に1,000万円を加えた額の範囲内

c 返済方法  運転資金は7年以内、設備資金は10年以内の分割返済(据置期間1年を含む)

d 保証人   会社の代表者は、連帯保証人になる

e 担保     原則として不要
尚、保証料や融資金利については、保証協会や金融機関が決める。
又、保証金額も保証協会が決める。


C 創業時の事業計画書        
事業計画書  東京信用保証協会の資料を参考にしています。

1 業種・事業形態・場所を決めましょう。
(1)業種は何でしょうか?例えば、レストラン
(2)業種形態は何でしょうか? 例えば株式会社
(3)場所はどこでしょうか? 例えば、JR総武線の錦糸町駅界隈
(4)役所からの許可は必要でしょうか? 例えば、レストランは保健所の許可等
(5)外国人スタッフは必要でしょうか?例えば、コック

2 どのような商品・サービスを、誰に、どうやって売るか?考えましょう。
(1)どのような商品・サービスですか? 例えばOOO国の料理 
(2)誰向けに? 例えば、附近の会社員(サラリーマン、OL)等
(3)どうやって売る?  例えばレストランの場合は、下記のA,B,C,D,Eを検討。

a 気軽に入りやすい心地の良い雰囲気にした内装 清潔さ 
覚えやすい店名 座席数 営業時間 酒類の取扱い など。
店内スタッフの教育 競合の飲食店の調査 等の検討

b OOO国の料理といっても、メニューは多種多様なので、高級感のあるものか、家庭的なものか、
単品に力を入れるのか、セットメニューに力を入れるのか、
伝統的なものか、新しいアイディアを加えたものか 等のメニューの検討。

c 附近の会社へ営業、路上のチラシ配り、新聞の折込広告、雑誌の広告、
ホームページ/Facebookの作成など、集客の検討。
 
d 住所や名前やメールアドレスを集めて、メールの配信、お店便りの郵送、
割引券の贈呈、誕生日などの記念日プレゼントなど 常連客化の検討。

e メニューが決まれば材料も決まってくるので、仕入れ先の選定。
支払い条件の確認などの仕入れ先の検討。

3 事業計画を作ってみましょう  
 例えばレストランの場合
(1)月の平均売上の算出方法  
平均客単価 X 1日の来客・利用客 X 月間営業日数

(2)収支計画の算出方法 
売上予測{(1) X 12ヶ月}―売上原価―販売管理費―営業外費用= 経常利益 
・売上原価   仕入れ
・販売管理費 
人件費、店舗家賃、通信費、旅費交通費、水道光熱費、
広告宣伝費、販売促進費、リース費、交際接待費、保険料、
店舗消耗品費、店舗事務用品費、福利厚生費、雑費 など
・営業外費用 支払利息

(3)計算してみる
「これだけ、経常利益が出たら良いな」と考えている金額をメモ書きする。
(税引き後利益について。税金は、経常利益 X 50% で、仮に計算する)
営業外費用と販売管理費と売上原価を大目に予測し算出する。
(費目ごとに1ヶ月分を算出したら、12ヶ月をかけて、1年分を計算する)
売上原価 + 販売管理費 + 営業外費用 + 経常利益 を合算する。
この金額が、1年間の売上金額の目安となる。
売上金額が出たら、12ヶ月で割れば、月の平均売上の目安となる。

・月の平均売上を月間営業日数で割り、更に、平均客単価で割れば、1日の来店・利用客が算出される。
算出された1日の来店・利用客を集めるにはどうしたら良いか?検討する。
・月の平均売上を、月間営業日数で割り、更に、1日の来店・利用客で割れば、平均客単価が算出される。
算出された平均客単価にするには、どうしたら良いか?検討する。
・セットメニューや単品メニューの金額、削れる費用、集客手段、常連客化の手段を検討し、事業計画書を修正する。

(4)設備資金と運転資金
開店前から開店3ヶ月程度に必要となる金額を、費目ごとに算出する。
算出した費目を、設備資金と運転資金に振り分けて、設備資金と運転資金を計算する。
例えば、
設備資金は、保証金、店舗内装工事、厨房機器など。
運転資金は、仕入れ、3ヶ月程度の人件費、3ヶ月程度の店舗家賃など。
前述の販売管理費から費用ごとに2-3ヶ月程度を算出。
計算した設備資金と運転資金の合計額が、開業費用となる。
設備資金と運転資金の合計額から、自己資金を差し引いた金額が、不足金額となるため、借入金額となる。
しかし、この借入金額が、丸々、国民生活金融公庫を始めとする金融機関で借りられるとは限らない。
そうすると、他で調達するか、計画を見直すか、延期するか、諦めるか、になる。


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