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田原稔久

快適で長持ちする住宅建設の専門家

田原稔久(たはらとしひさ) / 建築家

田原建設株式会社

コラム

断熱性を上げるには断熱材の種類ではなく施工技術

2015年10月1日

テーマ:二世帯住宅施工事例

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 断熱材 効果

住宅にとって欠かせない断熱材

快適な住まいとは、どのようなものを指すのでしょう?
二世帯住宅であれば、プライバシーの確保と適度な交流…親世帯と子世帯とのほどよい距離感。それはとても大切なことです。

しかしながら、物理的な住環境の基本をまず確認しておく必要があります。
ストレスフリーというメンタル面の心地よさは大事ですが、それ以前に体感的な快適さがベースになくてはなりません。

住宅において設備、材質にこだわることは基本中の基本と言っても過言ではありません。

とりわけ、住環境にとって重要なのが「断熱材」です。断熱材は、熱の伝導を防ぐための素材です。

外が暑いときは、熱気が室内に伝わらないように、外が寒いときは、室内の熱が外に逃げないような仕組みになっています。熱の伝導を遮断することで、部屋の快適さをキープしてくれます。

断熱材を入れない住宅は、屋外とほぼ同じ環境ということになってしまうのです。
住宅にとって欠かせない断熱材は、重要な役割を持っています。
今回は、断熱材について解説いたします。

繊維系断熱材の「グラスウール」のメリット

現在、使用されている断熱材は主に「繊維系」「発泡プラスチック系」「天然素材系」に分けられます。
中でも一般的なのが、日本の木造住宅でもっとも多く使われている繊維系断熱材の「グラスウール」でしょう。

グラスウールというのは、リサイクルガラスや石灰岩などを主原料とし、大変細かい繊維状になっていて、高い断熱性が期待できます。ボード状や綿状、マット状などさまざまに加工できるので幅広く活用できるのもメリットです。

また、無機質なので燃えにくく、有毒ガスも発生しません。高温多湿な状態に長くあっても劣化しにくく、吸音性にも優れています。コストパフォーマンスの高い素材としても人気があると言えます。デメリットとしては、水にぬらさないように扱うことと施工が難しいことでしょう。

そのため、大手のハウスメーカーでは施工が比較的に容易な発泡プラスチック系断熱材を使用することが多いようです。

天然素材系の断熱材は、まだまだ採用が少なく、優れている素材もありますが改良の余地のあるものもあり微妙な現状です。何よりも価格が高いのが難点です。

熟練した職人さんの起用が可能なハウスメーカーに

発泡プラスチック系断熱材は、高性能ですがグラスウールよりも高価です。ハウスメーカーによっては、施行が難しいグラスウールより発泡プラスチック系を使用し、結果的にコストがかなりかかってしまうことがあります。

施主様が断熱材の種類や価格について説明を受け、ご自身で選択されたのなら良いですが、そうでないなら問題です。
断熱材についても下調べし、自分で選べるくらいの知識は持っておきましょう。

筆者としては、グラスウールの性能で十分断熱できると考えています。それよりも高価で高性能なものもありますが、正しく施工できていれば、グラスウールで何の問題もないはずです。
断熱材の善し悪しを決めるのは、種類ではなく職人さんの技術力です。
グラスウールの取り扱い方について研修をしっかり受け、施工・加工に熟練した職人さんが取り付けてくれるかどうかで変わってきます。

そこを一般の消費者である施主様が見極めるのは、困難でしょう。
弊社では、熟練の職人さんの起用が可能ですので、ご対応させていただきます。

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