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時代の流れとマナーの本質 コミュニケーションマナーについて

2018年10月12日 公開 / 2019年10月22日更新

テーマ:大人の教養

コラムカテゴリ:スクール・習い事

時代によって、何事も変化する
これは、抗えない事だと思います
時代によって新しいツールも増え マナーも変化しているものもあるかと思います
ですが、本質は、脈々と流れて仕上がったもの
ここは変えてはいけないと感じます
例えば変化したもの
伝達方法
昔は、手紙 もちろん今も健在ですが、届く時間は短縮され 便利になりました
それがメール そして、チャットやラインと 沢山のコミュニケーションツールが、発明され便利になった今だからこそ
見直すこと 新しいマナーも必要になってきました

でも、だからと言って 本質は変えてはいけない
相手を思う事
自分の立場を考えること
不快にさせない事
ツールや流行に流されない心が大切かと思います
ある方にこんな質問を頂戴しました
上司とラインをしていて、どこで終わったらいいかわからないと
既読 を どう対処したらいいのか と
そうですね、既読を 反応した → 対応した → 返事 と、とっていいかというご質問でした

いえいえ、これは 読んだ という解釈になりますね
目上の方とのやり取りで、目上の方の発言で、終わっては失礼 というマナーがあります
どうしてか
それは、目上の方から何かを言われて、返事をしない というのは失礼になりますよね
実際の会話で想像すると、分かりやすいかと思います

会話をしていて、目上の方から
目上 ”○○の件、了解したよ” 
と言われて、承知したからと言って、無言はあり得ませんよね
目下としては
目下 ”宜しくお願い致します” もしくは ”では○○の件、宜しくお願い致します”
など、返事をするかと思います

他のツールでも同じことです

また、その折にこんなことを聞かれました
上司が 既読 だけで終わってしまうと 既読スルーをされたと感じて、何だか寂しい

でも、これも、続きを考えてみましょう

上司が、既読スルーにならないようにと 何かを発信すると、結局は 部下の 目下は また返事をすることになり
終わりがなくなってしまいます
既読スルーを気にするのは、自分の都合
上司は、部下である目下にあわさないといけないのでしょうか?
こうなると、どちらが目上なのかわからなくなりますよね
心配だ 不安だ はっきりしたい
これは、自分の願望で、部下の 目下が言ってしまうと なんとも自分本位に写ります
本人は、そんなつもりがなく、ただ心配なだけかもしれませんが、相手を信用していない
自分の安心が欲しい という風に伝わってしまうのです
時代の流れで新しく出てきた 既読スルー また、さらに新しいものが出てきた時には、もう忘れるようなものかもしれません

そして、そんな不安にならない関係性と信頼を得ることを忘れてはいけません
まずは、相手に礼を尽くし 自分の立場を理解して行動する
人の命や権利は平等ですが、立場はそれぞれ違うものです
行動や言葉が、誰に向かっているのか、どんな関係なのか、対等な話し方になっていないか、見直してみましょう

まずは、ご自身の家族から、ご両親への話し方、年上、年下の兄弟に対しても
ご自身が、目上に立った時は、偉そうにしていい というわけではありません
責任と相手を守る そして寛容な心が必要です
何事も、スピード勝負の時代ですが、仕事などではスピードは必要であっても
信頼関係や人間関係に 時間と努力を惜しまない事が大切です

ツールが変わっても、人に礼を尽くす マナーの本質は変わらないものです
確かに変化を恐れてはいけませんが、この何百年 千年 と長い間に試行錯誤し、色々なマナーの本質は築かれてきたものです
現代は、それが成熟期に入っていると思います
その成熟期には、大きな変化は少ない(すでに、確立してきている)火と思います

でも、それが完成形と思わずにいることも、とても大切ですが、もし変化するのであれば、今一瞬の必要に応じて変化するのではなく、長い年月をかけて吟味する必要があるかと思います

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この記事を書いたプロ

石田宙子

心を豊かにするマナー指導の専門家

石田宙子(北浜サロン)

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