マイベストプロ大阪

コラム

ドクターXを見てわかるコミュニケーション術

2023年9月13日

テーマ:マナー講師 石田宙子の苦悩

コラムカテゴリ:スクール・習い事

ちょっと最近 仕事上 コミュニケーションについて考えることがあります
無駄なコミュニケーションを省きたい でも 人と繋がりたい という ちぐはぐな思いを聞くことや 見ることがあります
どうしてこんなちぐはぐな思いがあるのか と考えているときに 見たドラマが ドクターX

この中にモヤモヤを晴れる ヒントがあるのではないかと 書いてみました

すでに終了しているドラマではありますが ちょうど見る機会があり 見ているとハマるシリーズですよね
見ながら ふと どうしてこんなに人気なのかと 考えをめぐらせてみました

痛快で 医療系 仕事ができる 格好の良い主人公

は勿論ですが 現代の憧れのようなものも垣間見られます

群れを嫌う
高いスキルがある
一匹狼
医師免許がいること以外は(無駄なことは) 致しません

わたくしも若いころ 群れるのは嫌 と思っていたことがあります
また 大きな組織に振り回される事も

ですが わたくしも あるときに気付いたことがあります(成長過程ですね)

群れを嫌う ≠ 協調しなくてよい
一匹狼 ≠ 個人主義
無駄なこと 致しません → 本当にドラマの中でそうだったのか

ドラマの中で 失敗するとこなく 手術が行われている中で 主人公は 確かに 誰も出来ないような 高いスキルで 病気を治していきますが 一人で行っているわけでもなく 助けてくれている人がいること 助手であったり 麻酔科医であったり 機械出しをしてくれる看護師だったり

確かに少し強い口調が多くても それぞれの役目を担い 遂行しているからこそ 主人公は 執刀医として 高いスキルを発揮できる

傲慢に 好き勝手にするのではなく それぞれの立場の役目を 皆が行っているからこその成功できる
それをわきまえているからこそ であり それが ある種の協調性
異なる立場や環境の中 協力し合い 何かを遂行できる素質が 協調性 と考えると 主人公は とても協調性の高い人物ではないでしょうか?
習慣的 慣例的に 行われている 過去の負の遺産を 自分から しない 選択をしていることが 群れを嫌う と表現されていることであって 協調しないことが 群れを嫌うことではないような気がします

ただ 序列 (ある一定の基準において 立場に順番を付けること)を 考慮せずに なされた発言や態度は 教育として疑問が残るところはあります
フリーランス という設定が それを可能にしているのかもしれませんね

ふたつ目の 一匹狼 ≠ 個人主義 も同じようなことが言えるのではないでしょうか?

フリーランスとして 危うい立場にある でも 人から 求められる存在でいること が鍵になりますよね
個人主義 という考え方も 様々ですが 気持ちが相手に向いていない と考えるとすると 一匹狼であっても 主人公は 個人主義ではないことが 明確ですよね

確かに “手術がしたい” という 自分の欲望を丸出しにしているだけであれば 個人主義とも言えますが 劇中では 

病気を治したい
患者の希望を叶えたい
患者のために 何が最善で 自分に何ができるのか 

を 念頭に置いていること これは 気持ちが相手に向いている表れではないでしょうか?

自己判断し 相手に確認し 最善の提案と 納得される コミュニケーションができる
相手を見ている 考えているからこそ 個人主義になっていないのではないでしょうか?

口調の強さ 荒さ や 意志の強さ に 惑わされずに見てみると 愛が見えるからこそ 沢山の人に愛されるドラマになったのではないでしょうか

最後に “致しません” 問題ですが 先述の “習慣的 慣例的に 行われている 過去の負の遺産を 自分から しない 選択をしていること” と 無駄なことを しない 現代の傾向とは 違和感を覚えます
現代 合理的にすることが よし とされる傾向にありますが 本当に よし なのでしょうか?
劇中でも 主人公は 麻雀をしたり お風呂に入って 誰かと話したり 食事をするシーンが多くみられますが 

仕事場の方となさっていますよね
方法は違っていても 職場の方とのコミュニケーションとして 仕事中 仕事の話だけでなく 無駄と思われることは 沢山シーンとしてあり そこから みつけられる 沢山の情報を活用しているようにも見受けられます

確かに それが 現実世界なら ランチに行ったり 飲みに行ったり 休憩室で話したり 仕事以外のたわいもない話や 挨拶が 相手を知り そして 協力したりするときに 阿吽の呼吸になるのではないでしょうか?

もちろん 行き過ぎたことは よくありませんが 阿吽の呼吸 のような すぐに積み上げられない関係性を 必要になってからでは 遅すぎます

それがあってこその 自分の高いスキルを発揮できている ドラマだったのではないでしょうか?

そんなことが 香るからこそ ドクターXは 人気が高いのではないかと 思うのです


普段の生活の中でも 無駄なことをしたくない 効率よく動くことが 良し とする 個人の利益主義になっていることも 多くなってきているような気がします
でも 前述のように 合理的にするための無駄 であったり コミュニケーションを減らす行動をしながらも 人と繋がりたい 希望を持つ ちぐはぐなところが モヤモヤする 

合理的に 個人主義になりたい反面 本当に 個人になることは 怖い
人との繋がりは欲しいが たわいもないコミュニケーションンはしたくない

このないものねだりが 解消できるようになれば モヤモヤは少し晴れる気がします

この記事を書いたプロ

石田宙子

心を豊かにするマナー指導の専門家

石田宙子(北浜サロン)

Share

関連するコラム

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ大阪
  3. 大阪のくらし
  4. 大阪の文化・教養・カルチャー
  5. 石田宙子
  6. コラム一覧
  7. ドクターXを見てわかるコミュニケーション術

© My Best Pro