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コラム

無償の愛 淡路恵子

2014年1月23日

テーマ:ムラコシズム、つぶやき

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

心変わり

松の内の気分が消え、テレビの中から また訃報が聞こえてきました。
淡路恵子さん(享年80歳)
ワイドショーのインタビューで、交友関係にあったタレントさん方が、皆さん「かっこよかった」と死を悼みましたが、それ以上にこの人の人生は 凄惨だったと私は思います。
私が初めて淡路恵子さんの事を知ったのは テレビで萬屋錦之介さん(当時は中村錦之介)との再婚を伝える番組でした。
当時1966年は 私は小学校の高学年。
俳優さんと女優さんの結婚は私にとれば 単なる大人の出来事で、ニュースが耳に入ってきただけの事で特に関心はありませんでしたが 淡路恵子さんはその当時、再婚で前の旦那さんがフィリピン人のビンボーダナオと言う方で 子供の私は「名前に貧乏に付くって・・・・変な名前」と子供心に感じていただけでした。
その後、どのくらいの年数が経ったか、記憶は定かではありませんが 錦之介さんの個人事務所が大きな負債を抱え、その上、筋無力症という大病を患う夫を看病する淡路さんの姿がテレビで映し出されていました。
その頃、初めて芸能レポーターという存在を私は意識しました。病気の夫を抱え、おまけに借金問題に苦しむ淡路恵子さんをみんなが取り囲み、「今のお気持ちは?」等とインタビューをしていましたから何てこの人たちは無神経な人たちだろうと 何となく見るのも嫌でしたが、多分私がワイドシューという物を意識したのも 淡路恵子さんのニュースが始まりだったと思います。
その後は、息子さんのバイク事故死。
悲しみに暮れる淡路恵子さんを取り囲み、レポーターは何か言わせようとする。残酷だな~とワイドショーを見るのも嫌でした。
そして、一番驚いたのが これほど献身的に看病をしてもらった妻を裏切り、ちょっと健康を持ち直した錦之介さんの不倫。その後離婚。
その頃には 私も大人でしたから その意味は解り「何ちゅう悪い男や」と感じていましたが、相変わらず淡路さんを取り囲み、「お気持ちは?」と聞く芸能レポーターは残酷な人たちと思いました。
そこにも涙をこらえインタビューに答える淡路さんがいました。
私はまだ人生が楽しい盛りでしたから、その淡路さんの気持ちもわからず 「運の悪い人生だな」というくらいしか考えていませんでしたが この頃に不倫と言う本当の言葉を知ったように思います。
それからは時々淡路さんを見かけるのは 息子さんの自死や萬屋さんの死のニュース。
何か、本当についてない人生で可愛そうな人だと感じていましたが最近は久々にバラエティー番組でお見かけし、その辛辣な意見は、まさに淡路さんの人生に裏付けされたものだな、と思っていた矢先に訃報の知らせ。
ま、これは私が淡路さんに対しての一連の流れとしての説明ですが、本当に驚いたのが、淡路さんを知る人は、皆さんが異口同音に、離婚した元夫を愛し続けていたという事です。
離婚理由が不倫であった元夫を愛し続けるって何?
私にはちょっと理解しがたいです。
ひつぎには萬屋錦之介さんの写真や備品が入れられたそうです。
凄いな~。
自分を裏切った人ですよ。
例え年月が経ち 浮気をしたことが遠く遥かな事になり、許せたとしても、その夫を愛し続けるって出来るのだろうか、私にはこれは驚愕ですし、悲し過ぎます。
無償の愛。
私はこれが一番、美しい愛だと思っています。
しかし 人間は愛したら 愛されたいと思うものです。
裏切られたら、憎しみや悲しみが湧きます。
それなのに、何十年も愛していたって・・・・。
 大きな愛の持ち主でした、
戒名は「宝珠院淡路日恵清大姉」
安らかにお休み下さい。
合掌

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