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小原悦子

エアライン流で魅力を磨き好感度アップにつなげるマナーのプロ

小原悦子(おはらえつこ) / マナー講師

ESA(イーエスエー)人材プロデュース

コラム

医療従事者が患者様から信頼を得るための心構えとマナーの必要性

2015年12月9日 公開 / 2016年5月30日更新

コラムカテゴリ:ビジネス


医療機関とは、不安という感情で包まれた特殊な場所です。そこへ訪れる患者様やご家族と接する際には、より大きな思いやりと配慮が必要とされます。
患者様の話すペースに合わせて「頷き」、「相槌」を打つ、そして「アイコンタクト」をしながら、聞いた内容を「オウム返し」することが大切です。あなたを受け入れ、話を理解しています、という気持ちを伝えることで信頼の獲得につながります。

医療における接遇とは「挨拶」や「言葉づかい」だけではない

現在の医療機関とは、治療を受けるだけの場所ではなくなりつつあります。患者様が望んでいるのは、さらにその先にある「心のケア」です。そのため、医療機関には最先端の医療技術のほか、医療従事者が患者様に与える、心のこもった接遇も求められています。

このような時代だからこそ、患者様は人と人とのつながりを求めています。医療機関というのは、不安に包まれた特殊な場所です。そこでドクターをはじめ医療従事者の大きな思いやりや配慮が必要とされ、安心感を与える接遇や信頼関係を構築するためのコミュニケーションが重要視されています。挨拶や言葉づかいという基本要素は欠かせないものの、それらが心地よさや安心感を与えられるかが問題なのです。

患者様と接するときの心構えと基本マナーとは?

患者様の「患」の字に目を向けて見ると、心に串が刺さっています。この串を抜く立場にいるのが医療従事者といえます。そこで患者様と接する際には、どのような点に注意をしなければならないのでしょうか?

基本的な心構えとして、医療従事者は「患者様を治療している」のではなく、むしろ、患者様から「教えてもらっている」という姿勢をもつべきです。そして患者様の目線に立ち、専門用語ではなく、100%伝わる言葉で話すことが大切です。

患者様とお話をするときには、相手の話すペースに合わせて「頷き」、「相槌」を打ちましょう。そして視線を合わせながら「アイコンタクト」をし、聞いた内容を「オウム返し」することで、あなたを受け入れ、話を理解しています、という気持ちが伝わります。

しかし「親しみ」をもってやっているつもりが「馴れ馴れしい」と捉えられてしまう場合があるため、度が過ぎないラインを見極めることも重要です。

「都市の病院」と「地域の診療所」では求められる接遇が異なる

ビジネス街のクリニックや大都市の病院、そして古くから地域にある診療所など、それぞれの医療機関において、患者様との関わり方が異なっています。

もちろん接遇の基本要素である、相手に敬意を示した「言葉づかい」や「気づかい」、「挨拶」、「笑顔」そして「身だしなみ」などの項目は変わりません。しかし、各医療機関によって求められるコミュニケーションは異なってきます。

接遇スキルとは医療従事者である個人レベルで実践するものではなく、組織全体で築いていくものです。

そこで、まずは医療従事者それぞれが、接遇とは相手を一人の人間として尊重すること、その上で尊重する気持ちを伝えていくコミュニケーションの方法だということ認識する必要があります。

そして医療従事者のひとりひとりがモチベーションを向上させ、組織間で互いの信頼を構築した上で、利用者である患者様やご家族との関係構築に臨むことが大切になります。

この記事を書いたプロ

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