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鴇田誠治

遺言書作成と相続手続きのプロ

鴇田誠治(ときたせいじ) / 行政書士

社会保険労務士・行政書士 ときた事務所

コラム

Q.私を長年介護してくれている長男の嫁にお金を残してあげたいのですが、何か方法がありますか?

2015年7月16日 公開 / 2020年6月30日更新

テーマ:相続のこと

コラムカテゴリ:法律関連

A.あなたが亡くなられたとき、ご長男のお嫁さん(以下、ここでは仮に「花子さん」とします)は法定相続人ではないので、そのままでは遺産を渡せません。
 
このような場合には、2つの方法があります。
 
一つは、あなたが花子さんと養子縁組をする方法です。
 
養子縁組によって花子さんも法定相続人になりますので、遺産を渡すことができるようになります。

ただし、お子様がご長男お一人である場合は問題ありませんが、複数のお子様がいらっしゃる場合では、花子さんは(ご長男を含む)ご長男のご兄弟姉妹の方々と遺産分割協議をしなければなりません。

このとき、ご長男のご兄弟姉妹との遺産分割協議で合意ができなければ、結局花子さんは遺産を受取れない(渡せない)可能性も出てきます。

このような心配がなければ、養子縁組を検討する可能性は出てきます。

二つ目は、遺言書を書いてあげる方法です。

ただし、この場合も一つ注意点があります。

それは、花子さんに渡す財産(今回の場合はお金)を遺言書の中で特定しておくことです。

例えば、「××銀行の定期預金は花子さんにあげる。」といった具合です。

仮に「花子さんには、法定相続分にあたる全財産の6分の1をあげる」というような書きぶりにしてしまうと、
結局は法定相続人間で話し合いをすることになってしまい、花子さんにお金を渡せず、お金以外の財産になってしまう可能性も出てきますのでご注意ください。

少し専門的な内容でもありますので、お悩みの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。

 

この記事を書いたプロ

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鴇田誠治(社会保険労務士・行政書士 ときた事務所)

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