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金融機関を味方に付ける決算報告会

2011年2月21日 公開 / 2014年7月3日更新

テーマ:経営に役立つ情報

コラムカテゴリ:法律関連


決算報告会で金融機関を味方につけましょう。

 会計事務所の仕事は、決算書を作成して税金の申告をするだけではありません。
 決算書というのは、事業年度が終了した後でこの一年間の結果がどうなったかを集計したものであり、いわば過去の努力を表したものです。
 子供が学校から終業式に通信簿をもらい、そこからいくら勉強しても、通信簿の成績が変わるはずもありません。大切なのは、その結果を見つめた上で、将来の成績を上げるにはどうしたら良いかを考えることなのです。

 景気が好調で、経営者が自信を持って企業を運営しておられた頃は、「自分の会社のことは自分が一番知っている」という方が多くて、あまり会計事務所や銀行などの外部関係者に、変な口を出されたくないという姿勢の方が多かったのも事実ですが、最近では積極的にそういった外部からの意見を取り入れようとする経営者が増えています。

 決算報告会では決算書をもとに、一年間の収支だけではなく、キャッシュフローの見直しであったり、金融機関との交渉の方向性であったり、さらには事業承継や経営改善策などといったことを我々会計事務所とともに話しあっています。

 また、この決算報告会に銀行の担当者や支店長をお招きし、会社・税理士・銀行のそれぞれの立場から、自由な意見交換の場としての活用も行っています。
 金融機関に対し決算書のこと、自社のキャッシュフローのこと、そしてこれからの経営計画のことなどのついての説明をすることにより、決算書の信頼性、会社の信頼性をはじめ、今後の資金計画についての協力も得られやすくなるなど、相当程度金融機関から評価される事につながっていると感じています。

 決算報告会から生み出されるメリットは次のようなものです。

(1)企業の問題点を第三者の目で指摘されることにより、 早期の問題解決が出来る。
(2)あまり自分ではわからない同業他社や社会環境の変化を知ることが出来る。
(3)決算書をじっくりと見直す時間を持つことにより、金融機関などに自信を持って決算書を説明できるようになる。
(4)経営者が漠然と感じている不安が顕在化することにより、早期に経営改善に向けた行動を実行することが出来る。
(5)金融機関を交えることにより、会社の方向性についての金融機関の理解が深まり、資金計画についての協力が得られやすくなる。

 みなさんも、金融機関を交えての決算報告会を開催してみて下さい。きっと何かが変わります。

この記事を書いたプロ

村田裕人

資産税・相続税のプロ

村田裕人(税理士法人 京都経営ネットワーク)

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