CREATE-SIMPLEがバージョンアップ！

2024年2月27日

テーマ：安全衛生

コラムカテゴリ：ビジネス

　本日、新たな化学物質管理規制における省令改正に対応し、CREATE-SIMPLEバージョン3．0が公開されました。
　以下のツールが機能追加されました。

① 混合物中の成分（最大10物質）の一斉評価機能の追加
② 取扱製品に関するユーザーデータを入力できるデータベース（製品DB）を追加
③ STEP 1における「製品ID等」「備考」、STEP 3における「備考」欄の追加
④ 詳細なリスクアセスメント結果の入力欄の追加

　これまで混合物の場合、成分を一つずつ評価していましたが、10物質まで一斉に入力できるようになりました。
　また、データベース機能が追加されたことにより、製品情報をデータベースから呼び出すことができるようになりました。これにより、リスク評価をするときに毎回情報を一つずつ入力する手間が省けます。
　また、データベースに登録する際、皮膚等障害化学物質、濃度基準値設定物質、がん原性物質の表示がされるようになりました。SDSの更新が間に合っていなかったり（ホームページ等でなるべく早く情報提供をするようには通達されましたが）、物質の追加情報、濃度基準値の追加情報を自ら探しに行く手間があったりと情報収集が楽になります。
　これまではリスクアセスメント対策の詳細な情報入力をする欄がなかったため、CREATE-SIMPLEのみではアセスメントシートとして不完全であった部分が解消されました。

　今回、バージョン情報が2.51から3.0になったことにより以下の見直しも行われました。

① ばく露限界値の入力対象の見直し（濃度基準値、DFG MAK、その他のばく露限界値の入力欄の追加）
② 「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」を踏まえた、リスクレベルの細分化
③ GHS分類に基づく管理目標濃度について、最新の知見を踏まえて設定方法の見直し
④ 短時間濃度基準値への対応のため、短時間ばく露の評価機能を追加
⑤ 揮発性における蒸気圧を用いた判定（「極低揮発性」の新区分の追加）
⑥ 換気状況の局所排気装置の設問について、制御風速の確認に関する設問を追加
⑦ 呼吸用保護具の設問及び補正係数の見直し
⑧ 改訂JISへ対応して、鈍性化爆発物の区分を追加
⑨ 危険性評価の設問追記（Q13.爆発性雰囲気形成防止対策を実施していますか？）
⑩ 皮膚等障害化学物質、濃度基準値設定物質、がん原性物質の表示

　たくさんの変更があるため、CREATE-SIMPLEを用いた再評価をすべきですが、その際、データ移行機能が追加されましたので、これまでの手動でのコピペを用いなくても簡単にデータを移すことができるようになります。
　ただし、評価見直しがたくさんありますので、過去のリスク評価までは移行されません。再度、リスクの評価をすることになります。（それが当然ですが）

　以下の職場の安全サイトから、最新のものがダウンロードできます。
　CREATE-SIMPLE

　4月1日には化学物質管理者の義務化がスタートします。
　弊社では化学物質管理者の講習会を実施していますが、CREATE-SIMPLEの使用方法についての解説もございます。
　開催の詳細はセミナー・イベントページをご覧ください。

この記事を書いたプロ

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司（株式会社飛泉）

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