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コラム
HACCPにまつわるQ&A(2)
2023年7月24日
Q.古い木造の工場でもHACCPができますか?
A.古い木造の工場でも、HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)を実施することは理論上可能ですが、いくつかの注意点があります。
HACCPの目的は食品の安全性を確保することです。木造の工場は、火災のリスクが高いと考えられるため、火災の予防策や安全対策が重要です。建物の老朽化や木造の特性によって、火災のリスクがさらに増加する可能性があります。
HACCPの実施においては、建物の構造や設備の状態、火災予防対策などのリスクを評価する必要があります。建物の老朽化や木造の特性によるリスクを最小限に抑えるために、以下のような対策が考慮されるべきです。
1.建物の改修: 建物の老朽化や木材の劣化箇所を特定し、修繕や補強を行います。耐火性の向上を図るため、防火壁や防火扉の設置などが検討される場合もあります。
2.防火対策: 火災のリスクを軽減するために、火災報知器や自動消火設備の設置を検討します。また、消火器の配置や従業員への適切な消火訓練も重要です。
3.衛生管理: HACCPの一環として、清潔さと衛生状態の確保が求められます。木造の工場では、木材の性質上、清潔さを維持しやすい設計とする必要があります。適切な清掃手順や衛生基準を策定し、従業員に教育を行います。
4.リスク評価と管理: 建物の老朽化や木造のリスクを特定し、そのリスクを管理するための手順を定めます。例えば、火災の発生リスクが高い場所への可燃物の保管や作業の制限、火気使用の規制などが含まれます。
以上の対策を実施することで、古い木造の工場でもHACCPの実施による食品安全の確保が可能となります。ただし、建物の老朽化や木造の特性によるリスクを適切に評価し、十分な対策を講じることが重要です。また、現地の法規制や建築基準にも準拠する必要があります。
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