温泉入浴指導員・早川の冬場の入浴方法②・自律神経にも関係が!?~山梨 漢方 沢田屋薬局~
先日、X(ツイッター)で友人がこんなツイートをしていました。
【当帰芍薬散と婦宝当帰膠って名前が似てますが、生薬の「当帰」の配合量が婦宝当帰膠の方が圧倒的に多いです。 名前が似てるから同じ、ではなく、 ちゃんと特徴があるので気をつけてくださいね。】
っという内容でした。
これは見た瞬間に『あるある』
と首がもげるぐらいうなずいてしまいました。
婦宝当帰膠という漢方薬は商品名で、元になっている処方は日本にはないものなのですが、当帰という生薬がかなり多めに入っています。
カテゴリー的には血の不足を補う『補血薬』で
貧血気味の方はもちろんですが、中医学で言うところの
『血虚』
血が不足していたり、血の質が悪かったり、病院で検査しても貧血にはならないけどたっぷり血ないような不調
隠れ貧血
なんて言われる不調に使われるのですが、名前が似ているからと確かに漢方薬のことをご存知ない方は
当帰芍薬散
という漢方薬でも名前が似ているし似たようなものだろう
なんて言って服用してしまう人がいたり
婦宝当帰膠は市販薬でしかないのですが、お医者さんが
『似たようなものがあるから処方してあげるよ』
なんて感じで間違って処方してしまったケースは僕も何度か経験しました。
実は漢方薬は一つでも配合生薬が変わると全然違う働きの薬になることがほとんどなんです。
『当帰』
ってついてるから似たようなものでしょ?
って購入したり処方してもらったりすると大間違いになることもあるので 名前が似てるから、って服用しないようにしましょうね。
もっと危険なのは効能効果が似ているから、別の漢方薬でも大丈夫でしょ?
っというパターンです。
風邪の時に
銀翹散が品切れしてないから葛根湯でもいいでしょ?
っというように冷やす薬と温める薬、正反対の性質をもつ漢方薬を出してしまう事例もけっこう聞いたことがあります。
また、これも知り合いの漢方家の方がリツイートしてくれたのですが
とある漢方家の先生が
【医療用の麻杏甘石湯が品薄らしいが、その理由が、麦門冬湯が無いからって! たのむから、間違った使い方で、必要な人が飲めなくするのはやめてくれ!! 】
っという内容のツイートで
麦門冬湯と麻杏甘石湯って咳の症状の時に使うのですが、実はまったく異なる性質をもっている漢方薬なんです。
西洋薬では例えば痛み止めでロキソニンがないからイブプロフェンで良いだろう、みたいなことはけっこうありますが
漢方薬は先程の葛根湯と銀翹散のような場合が多いので、似たような症状に使うからと言ってむやみに使うわけにはいきません。
せめて近い特徴を持ったものにするなどの配慮が必要です。
せっかくの漢方、正しく使ってほしいので、今回は『似てる名前・似てる効能効果にはご注意を』という内容でお届けしました。
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