改めて考える『食』の大切さ〜この世で一番カラダに悪い食事とは?②【山梨 漢方薬 さわたや薬房】
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どうも!
コロナ禍の日々での幸せタイムはベランダで一人BBQをしながらビールを飲むことです。
最近は夜でも暑くて死にそうになるのでもう少し涼しくなるまで我慢しようと思っています。
さわたや薬房の早川です。
#おじさんが一人でBBQして熱中症とか恥ずかしいもんね
さて、コロナ禍で大人数でワイワイBBQをしたり、焼肉屋さんでスタミナ祭り開催などができない状況なので自宅で焼き肉などを楽しむ方が増えているとおもいます。
『焼き肉』
この言葉を耳にしただけで多くの方が幸せになり、戦闘能力はフリーザクラスに上がります。そんなみなさんのテンションが更に上る日があります。
それが『8月29日』です。
そうです、8月29日は日本人が血湧き肉躍る日「焼き肉の日」です。
今回はそんな『焼き肉の日』にちなんで、みんなが大好きなお肉のついてちょっと掘り下げて見たいと思います。
8月29日は『焼き肉の日』〜体調&体質別〜焼き肉食養生〜
というテーマでお届け致します。
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【お肉は人間にとって欠かせない食品】
今回は焼き肉の日にちなんで大好きな方も多いお肉がテーマです。
今僕らが口にできるお肉の種類は様々ですが、代表的な物は
鶏肉
豚肉
牛肉
なんと言ってもこの3種類が定番です。
羊肉を入れるかどうか微妙なところでしたが、今回は羊肉は抜いておきました。ジンギスカンなどかなり一般的になりましたが、まだまだ特別な食べ物というイメージが強いと思います。
お肉は「太る」「コレステロールが高くなる」「脂が多い」などできるだけ避けたい食材として取り上げられることが多いですが、我々人類が行きていく上で最も大切な食材の一つと言えます。
お肉は種類が異なっても共通していることは「たんぱく質」が豊富なこと。
たんぱく質は胃で消化されて、腸で吸収されて、肝臓で分解されて最終的に「アミノ酸」となります。
アミノ酸は細胞の大切なエネルギー源でこれがないと人間は生きていけません。
三大栄養素と言われる「脂質・糖質・たんぱく質」のうち2つを同時接種できる非常に優れた食べ物なのです。肉食動物がいるのも納得ですよね。
【動物性タンパク質は親和性が高い】
たんぱく質の補給は大豆などお肉以外でももちろん可能です。
ベジタリアンやビーガンなど、動物性の物を食べない主義の方や、宗教上の理由で食べない方などもいらっしゃいますが、お肉を食べなくても元気な方もたくさんいます。
現在、新日本プロレスで活躍しているイギリス人のプロレスラー『ザック・セイバー・ジュニア選手』はビーガンとして有名で、肉をモリモリ食べて筋肉をつけるイメージが強いプロレスラーでも肉を食べなくても、やはりレスラーとしては細身ですが立派なカラダを作ることができるので、どうしても食べないと行けないものではもちろんありません。
植物性でも良いのですがお肉や魚などの動物性タンパク質は植物性に比べるとエネルギー源にはなりやすいと言われています。
中医学でも漢方薬に使う生薬で植物性のものと動物性のもの(動物が原料を担っているもの・鹿の角の鹿茸や牛の胆石である牛黄など)がありますが、動物性生薬は人間と同じ動物なので親和性が高く、カラダに早く馴染むので、切れ味が良いとも言われています。
(生薬に関しては決して植物性=弱い・動物性=強い・と短絡的なものではないのでご注意ください。まれに『植物性だから効かない』という風に短絡的に判断しちゃう方がいますが症状、体調、生薬の組み合わせでつかうので単品で判断は僕らはしません)
そんなお肉ですが、当然種類によって様々な栄養的な特徴や薬膳的な特徴があります。
せっかく命をいただき、食べさせていただくので、美味しく、カラダをより元気にしてくれるような食べ方をしたいですよね。
【体調&体質別のお肉選び】
現代の栄養学ではお肉に含まれている栄養素を分析して
「〇〇が豊富に含まれているから○○病に良い」などと言ったりしますが薬膳の考え方や薬膳的効能と意外なほど同じようなことが言われておりますが、もう少し薬膳の考えは深く、薬膳の知恵を活用すると体調や体質でお肉はもちろん様々な食材を選ぶヒントになります。
では、代表的なお肉の薬膳的働きを見てみましょう。
☆鶏肉
温性で体をあたためてくれる食材です。一般的に食べらるものでは胃腸に最も優しく薬膳料理でもっとも使われる食肉の一つ。
◇東洋医学的働き=益気養血・・・元気と血液を補う働きがあると言われています。脾胃と言われる食べた物を消化する場所を補ってくれるので、病気の時は韓国料理の參鶏湯(さんげたん)のような鶏肉スープが好まれて中国でも食べられていました。
また、気と血を補うので、気力も体力も必要な月経前や月経中の女性にはおすすめの食材で他のお肉に比べるとさっぱりと食べやすいので妊娠中や授乳中の女性にも非常におすすめです。
今は唐揚げや焼き鳥など揚げたり、焼いたりして食べることが多いですができるだけスープで煮込んだり、柔らかく、温かい状態で食べるのがおすすめです。
鶏肉も色々な部位を食べますが、体調別に部位を選ぶこともできます。
◆肌荒れは「鶏皮」
焼き鳥などでも人気の鶏肉の部位「鶏皮」はコラーゲンがたっぷり。肌を潤わせるのはもちろんですが、関節の栄養、目の機能を高めるのにもおすすめです。
◆肝臓が気になる方・貧血気味の方はレバー
他の肉と同じく血液貯蔵庫であるレバーは貧血気味におすすめ。弱っている場所と同じところを食べることは薬膳的にも弱りを養う、肝臓が弱っている時はレバーをたべると良いと言われているので肝臓が弱っている時はレバーはおすすめです。
◆胃腸が弱っている時は「砂肝」がおすすめ
砂肝は鶏の胃袋で、胃腸の調子を整えて、消化不良、胃弱に良いと言われております。
☆豚肉
平性(やや涼性とも言われる)で温めもせず冷やすほどでもない中間的な食材なので、夏場の暑い時期おすすめのお肉と言えます。
◇東洋医学的働き=滋陰潤燥・・・体を潤し、回復する
潤い不足の陰虚
元気不足の気虚
血液不足の血虚
と様々な弱りにおすすめのお肉なので、やわらかく煮込むなどして消化の良い状態にしてできるだけ食べましょう。
薬膳的には豚肉その物ももちろん良い食材ですが、豚の内臓は効果が高いと言われているので、焼肉や料理で色々な部位を食べるもの良いでしょう。
☆牛肉
温性(平性とも言われる)体をやや温めてくれる食材。
肉の中では消化吸収がしにくいと言われているので良く噛んで食べるか柔らかくして食べましょう。
焼き肉といえばやっぱり牛肉ですね。
◇東洋医学的働き=強筋壮腰・・・筋肉をつけて腰を丈夫にする
豚肉同様、気血両虚のような血液も元気も不足している方や体力低下している時におすすめです。
◆体調で焼き肉のメニューをチョイス!?焼き肉の時におすすめの部位は
焼肉屋さんに行くと色々な部位を食べることが出来るのも楽しみの一つ。部位により薬膳的な働きが異なるので体調に合わせて上手に活用しましょう。
○ミノ・センマイ・ギアラなどの牛の胃は胃腸虚弱・疲労におすすめ
○通称「マメ」牛の腎臓は腎精不足やEDなどにおすすめ
○定番の牛タンは利水・清熱・明目作用あり・・・むくみ、目の疲れなどにおすすめ
○牛スジは場所と同じく足腰の衰え、筋力の衰えにおすすめ。元気不足の気虚や肌荒れにもおすすめです。
○牛レバーは定番の貧血対策。肝血虚症、目のかすみにもおすすめ
☆食べ過ぎと食べ方が大事
今回は「焼き肉の日」にちなんで三大食肉の「鶏肉・豚肉・牛肉」の薬膳的な働きをお伝えしました。
お肉自体の特徴と部位ごとの特徴なども簡単にお伝えしましたが、まず皆さんに気をつけてほしいのが
「健康のために!」と無理にたくさん食べたり、同じ部位ばかりを過度に食べすぎないことです。
例えばレバーは貧血に良いのですが、食べ過ぎは毒になります。
「動物の臓物は沢山食べすぎるといけない」とも言われています。
栄養価が高いだけに食べ過ぎれば中性脂肪や脂質など、取りすぎると困るものもついてくるので、月並みですが適量食べるようにしましょう。
また、食べ方は「焼き肉の日」なので本来なら「焼き肉がおすすめ」と言いたいところですが、焼き肉はたまにして、基本は柔らかく煮込んで胃腸に負担がかからないような状態で食べてほしいと思います。
いくら胃腸に良いと言われる部位でも消化に悪い状態で食べたのでは逆効果。
内臓系はもつ煮などのように柔らかく煮込んで消化に良い状態で出来るだけ食べたり、シチューや味噌汁の具にしたり、煮込み料理などで使うようにしましょう。
今回はみんな大好き!お肉の薬膳的効能についてお届けしました。
参考文献:東方栄養新書 薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帳薬膳事典食物性味表