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ワクチンに関するデマが問題に〜なぜ人はデマを信じるのか?正しく恐れることの大切さ『情報リテラシー』能力の大切さ

早川弘太

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テーマ:新型コロナウイルス対策

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どうも!

『ワクチン打つと5Gが繋がるらしいよ』

という話を聴いて一日も早くワクチン接種をしたいと願っている

さわたや薬房の早川です。

#そしたら移動中に全裸監督シーズン2を見るんだ

#もちろん冗談です

こんな話題が新聞の4コママンガでも取り上げられるぐらい笑えない話になってきています。(ちなみに今朝の毎日新聞です。毎日新聞の4コママンガ『桜田です!』はとっても面白いです)

『ワクチンを打った人に金属が張り付いた』

『5Gに接続できるようになった』

『遺伝子が書き換えられる』

『マイクロチップが埋め込まれる』

『不妊になる』

これらは実際にSNSを中心に拡散しているデマです。

今回は今最も多くの方が興味を持たれているワクチン問題のデマについて取り上げたい思います。

ワクチンに関するデマが問題に〜なぜ人はデマを信じるのか?正しく恐れることの大切さ『情報リテラシー』能力の大切さ


というテーマでお届けいたします。

正しく恐れることの大切さ

高齢者や医療従事者などの接種が終わりに近づき、いよいよ若年層含めた現役世代の接種が本格的にスタートします。それに合わせたかのようにネット上では様々なデマが飛び交っています。

僕はワクチンの専門家ではありませんし、ワクチンの安全性や危険性を語る立場ではないと思っています。(漢方の専門家なので)

今回はワクチン自体が安全とか危険とかということをお伝えしたいのではなくどんな情報を信じて、自分の判断基準にするのか?ということを考えてみたいと思います。

医師のような専門職の方もワクチンに対して危険性を感じて(これは極めて個人的、もしくは一部の方の考えとして)ワクチン接種中止を求めるような嘆願書を提出していますが、これはあくまでもこの一部の方の個人的、もしくは組織的な『考え方』であり、世界中の医師の見解ではもちろんありません。

ワクチン接種中止を訴えている方たちが

『ワクチンよりもこっちを使ったほうが安全で、今なら大変お買い得に・・・』

というようなマンガのような事をしているわけではないので、決して自分たちの利益のためにやっているのでは無いと思いますが、〇〇病院の院長だろうが、〇〇大学の名誉教授だろうが、持論であることは間違いなく、誰を信じるかは僕らの判断にかかっています。

政府は国民の安全に対して責任を持っています。また、政権も今回のコロナ関連の対策を失敗すれば大変なことになりますし、安全性が極めて低いワクチンを国民に接種したとあればあとになって大きな責任問題が生まれます。

ワクチン担当の河野大臣も大きな責任と重責がありますが、ここをうまく対応して感染拡大を防ぐことができれば個人としても大きな功績となり、これからのキャリアの大きなプラスとなるでしょう。

もっと言えば厚生労働省も同じですよね。

しかし『ワクチンは危険だ』と声をあげている方を信じて、万が一健康被害が起こったとしても当然その人たちには責任をとってくれませんし、責任を追求することはできないでしょう。

さて、ここで、皆さんは何を判断基準にして情報を信じますか?

情報リテラシー能力とは?

新型コロナウイルス感染拡大の初期の頃もそうですし、緊急事態、非常事態でまだ情報が少ない時に非常に大切になってくるのが『情報リテラシー能力』です。

東日本大震災のような大規模災害時でも同じようなことが言えると思います。

情報リテラシーとは

情報を十分に使いこなせる能力。 大量の情報の中から必要なものを収集し、分析・活用するための知識や技能のこと。


という能力のことを指します。

何が正しい情報で何が正しくない情報なのか?自分の行動の源になる情報はどれか?ということを自分自身で判断する力です。

先日、小さな子連れの若い女性の方同士で会話している声が聞こえたのですが

『ワクチンとかマジヤバイらしいよ、私絶対打たないよ、なんかyoutubeでもTwitterでもめちゃ危ないって出てたもん』

というような会話です。

『えっ、判断基準そこ?』

と思う方が多いと思いますが、現実にはこのような情報を鵜呑みにして自分の判断材料にしてしまう方が非常に多いのです。

アメリカ大統領選挙の陰謀論とかもそうですよね。

アメリカの国家機密がその辺のおじさんのフェイスブックのタイムラインに流れてくるなんてまずありませんが、鵜呑みにしてしまう方もやっぱりいるのです。

最終的に他人に迷惑をかけなければどんな考え方や主義を持っていても自由なのですが、健康に関する情報、今回のワクチンの問題に関してのデマだけは気を付けてほしいと思います。

自分で様々な情報を精査して、最終的に『自分は接種しない』と決めるのであれば全然問題ないと思います。

しかし『5Gにつながるらしい』とか『マイクロチップが埋め込まれる』などとんでもないデマを信じてしまって結果的に自分や家族の健康を害してしまった場合は誰も責任をとってくれません。

デマ=言論の自由では許されない場合もある

筑波大学教授の原田先生がニュース記事の中でこんな事をおっしゃっておりました。

(以下、ヤフー・ニュース掲載の原田先生の記事より引用)

デマを批判された人は、言論の自由を盾に反論する。もちろん、言論の自由は憲法で保障された基本的人権であることは間違いない。
 しかし、ヘイトスピーチや誹謗中傷が許されないように、言論の自由は無制限ではない。ヘイトスピーチや誹謗中傷は、個人や集団の尊厳を貶め、社会的にも害をなすものであるから許容されないわけだが、デマについても同じことが言える。
 特に、公衆衛生の危機のさなかにある今、ことさら人々の不安を掻き立て、ワクチン接種を妨害するようなデマは、社会の敵であると言っても過言ではない。
 ここで重要なことは、何がデマかそうでないかという線引きである。国や社会にとって都合の悪い発言だからという理由で「デマ」だと決めつけ、その発言を封じ込めてはならないことは今更言うまでもない。
 また、荒唐無稽だからということも、デマだと決めつける理由にはならない。人間の思考力など高が知れているもので、常識的に正しいと信じられていたことが間違いであったり、荒唐無稽だと思われていたことが正しかったりしたことは枚挙に暇がない。大昔の人からすると、地球が丸い、人間はサルから進化したなどということは、荒唐無稽なデマだと思われるだろう。
 だとすれば重要なことは、科学を拠り所として、科学的エビデンスに基づいた判断をすることだ。長期的なデータがないとしても、現時点のデータを集め、理論的観点からも演繹して、現時点で「より確からしい」結論を導くことは可能である。
 一方、デマに根拠はない。それは不安や印象など、主観的で頼りにならないものから発生するものである。これまでもデマが社会問題になったときのことを思い出してみるとよい。地震や大雨などの自然災害、戦争、犯罪、恐慌、そして疫病。このように社会不安が蔓延しているときには、デマがその不安に付け込むようにして発生する。



※記事の全文はこちらから御覧ください

https://news.yahoo.co.jp/byline/haradatakayuki/20210622-00244120/


記事には心理学の専門家としてデマを信じてしまう心の状態を分析して、情報リテラシーの基準についても書かれています。ぜひ読んでみてください。

遠くの医者より近所の噂話を人は信じてしまう

厚生労働省や政府は何かあれば自分たちが行った政策に対して責任が発生します。また、それぞれ責任がある立場の方は自分の発言が与える影響力を理解しているので、結果的に自分たちに不利益になるような情報は流さないと考えます。

もっとシンプルに考えたらどこかのよくわからないお医者さんの持論と、厚生労働省、ワクチン担当大臣、地域行政のトップ、どちらの情報を信じますか?

また、素性もわからないその辺の人のツイートやyoutube番組と内閣総理大臣からの情報、どちらを信じますか?

これは偉い人の言うことを信じたほうが良い、ということを言いたいのではなくて、客観的に考えてどっちを信じたほうが良いか?ということです。打算的に考えた結果とも言えます。

冷静に考えたらわかりそうなものなのですが、人間の心理とは複雑です。

もっと身近な健康情報でもこの公的機関からの情報よりもその辺のよくわからないツイートを信じてしまうような現象がよく見られます。

それは

『遠くの医者より近所の奥さん』

と僕が勝手に考えた状態のことです。

これはどういうことかと言うと、専門家である病院のお医者さんが『この薬はあなたに必要だから1日3回、しっかり服用してくださいね。』と言われたとします。

それを近所の奥さん(おじさんでも良いです)に話をしたら

『え、3回も飲んだらその薬強いんじゃない?同じ薬を隣の奥さんは1回しか飲んでないわよ』とか

『え、その薬、たしか副作用があるって雑誌で見たことある気がするわ。やめたほうが良いんじゃない』

など、エビデンスもへったくれもない情報、しかも医療の専門家でない隣の奥さんから情報で普通であればあきらかにお医者さんからの情報を信じるべきなのですが、人間は自分の身近な人からの情報の方が信憑性があると信じ込んでしまうことがよくあるのです。

政府の偉い役人さんが言うことよりも、自分たちと同じ目線ぐらいの、市民的な立場で情報を発信している人のほうが信憑性がある、とついつい思ってしまいがちなのです。

これは身近な人のほうが自分に対して親身になってくれている、という感情が根底にはあるとおもいます。たしかにそれが有益な情報となる場合がありますが、こと、公衆衛生や健康に関わることであれば情報リテラシー能力をしっかり働かせて判断をしてほしいと思います。

前述の原田教授もおっしゃっていましたが、災害時や緊急事態の時はデマが流れやすいと言われています。

今は1億総発信時代、誰しも情報が流せる時代だけに公衆衛生や健康に関する情報はぜひ、情報リテラシー、健康情報に関するリテラシー能力、ヘルスリテラシーをしっかり働かせて情報のシェアなどをしてほしいと思います。

今回は現在問題になっているワクチン問題に関して、情報リテラシー能力という観点から考えて見ました。

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早川弘太
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早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

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