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適応障害とはどんな不調?心を養う漢方的養生法〜その1〜

早川弘太

早川弘太

テーマ:メンタルケア 漢方

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どうも!

今朝うちの奥さんが猫の脚をふんだのに、ニャンコが明らかに

『お前が踏んだんだろ!ゴルァ!』

という目つきで僕を睨みつけてきたのでちょっと凹んでいる

さわたや薬房の早川です。

#ひどい

僕はたしかにニャンコのそばにいましたが、うちの奥さんがカーテンに隠れていたニャンコの脚を踏んだんです。

なのに僕に対して『イカ耳』『猫パンチ』を仕掛けてきやがりました。

まぁ猫でも勘違いをするぐらいなので、人間なんて勘違いの塊かもしれませんね。

世の中のトラブルの9割は勘違いと思い込みを始めとするコミュニケーション不足から起こると言います。

今朝のニャンコのように僕ら人間も自分の思い込みで他人を攻撃してしまったり、非難してしまうことって結構ありますよね。

『あの人は〇〇してるに違いない』とか

『あそこの会社は〇〇だと思うよ』

など、あくまでもその人の頭のなかでの想像だけで、事実でないことに対して相手を避難してしまったり、一方的に怒ったり

『ひどい奴だ!』と思い込みでストレスを作ってしまうことって世の中意外と多いですよね。そしてそれが思い込みだったと気がついた時に、思い込みで相手にキレてしまったことで自己嫌悪に陥りさらにストレスを増やしてしまう・・・気をつけましょうね。

この『思い込みストレス』に関してはまたゆっくり皆さんにお伝えしたいと思います。

さて、今回はそんな『思い込みストレス』も原因の一つにある心の不調『適応障害』について考えてみたいと思います。今回と次回の2回にわけてお届けします。

適応障害とはどんな不調?心を養う漢方的養生法〜その1〜


というテーマでお届け致します。

☆心の不調は誰にでも起こりうる不調

今日のテーマは最近非常によく耳にする『適応障害』

最近も芸能人の方が体調を崩し休養する原因となったことでマスコミに報道されており、耳にされたことがある病名だと思います。

この適応障害はいわゆる精神疾患の一つとされており、厚生労働省の発表ではH29年のデータでは全国で400万人を超える患者さんが適応障害含む精神疾患に悩んでいると言われております。

カラダの不調に比べると適応障害などの心の不調は今でも疾患自体に偏見を持つ方や痛みなどカラダの不調に比べると周りに言いにくいというイメージを持っている方がまだまだ多いと思います。

しかし、適応障害のような不調は本当に誰にでもおこりうる不調です。芸能人だけが特別というわけでありません。

なので、僕らも適応障害という病気の原因と仕組みを知ることで予防もしていくことが大切だと思います。

普段明るく元気でとても心の不調になるような人に見えない・・・そんな方でもちょっとしたことがきっかけで適応障害になってしまうこともあります。

今回はそんな適応障害について、原因と漢方的養生含めた予防法などを考えていきたいと思います。

☆適応障害ってどんな病気なの?

適応障害とは厚生労働省のHPによると

適応障害とはある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状がみられることもあります。
ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。でもストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。そういった場合は、カウンセリングを通して、ストレスフルな状況に適応する力をつけることも、有効な治療法です。

(以上・厚生労働省HPより引用)

とあります。

日常生活の中で精神的なストレスになるようなことが継続して続くことで心カラダのバランスを崩してしまう不調と言えるでしょう。

ちなみに似たような症状で『うつ病』があり『同じような物』と思っている方も多いと思いますが、医学的には大きく異なる点があります。

☆うつ病と適応障害の違い

では、適応障害とうつ病はどう違うのでしょうか?

様々な考え方がありますが、適応障害は原因が明らかになっている、発症の引き金となる環境や事柄があるのに対して、うつ病の場合はそこがはっきりしない場合が多いそうです。

また、うつ病の場合はストレスの原因となっている場所や環境があってもすぐにはっしょうするわけでなく、徐々に症状が現れることが多く、ストレスの元から離れても症状が現れるのに対して

適応障害の場合はストレスの原因となっている事柄にさらされるとすぐに発症すると言われています。その代わりその環境、状況から離れると症状があまり現れないそうです。

例えるなら、職場に嫌な上司がいて、その人がストレスであるならば、うつ病を発症すると会社に行っても行かなくても不調がおこり、適応障害の場合は会社に行かなければ、その人と距離があけば症状が緩和するそうです。(もちろん例外もあります)

さらにうつ病の人は病気の最中に楽しいことや自分が好きなことをやったりしても楽しめないのに対して適応障害の場合は楽しいことがあればそれはそれで楽しむことができる方も多いそうです。

症状としては同じような症状、憂うつな気分、不安感が強くなる、焦りやすい、集中力の低下、意欲低下、イライラが強くなるなどの気分症状

頭痛、めまい、多汗症、動悸、倦怠感などの身体症状が現れます。

行動面でも症状が出ます。

過度の飲食やお酒の量が病的にふえてしまったり、仕事や学校などを無断欠席したり、あおり運転などの無謀な車の運転、喧嘩など攻撃性がたかまるような行動がみられる場合もあります。

適応障害の場合はこのような症状がストレスに直面しているときだけ現れて、ストレスから離れているとき、先程の例のように会社に行かない時、ストレスの原因の嫌な上司と接してない時は比較的体調が安定しているという特徴があります。

言い換えるとどんな状況でも不調というわけでなく、環境などにより症状に選択性があると言えると思います。

☆執着気質の方は要注意

ではどんな人が適応障害になりやすいでしょうか?

適応障害に近い症状、うつ病は『執着気質』が強い人がなりやすいと言われています。

執着気質とは、一般的には粘り強くて頑張り屋の負けず嫌い。責任感も非常に強く、リーダー気質もあります。非常に熱血漢なので会社の同僚や地域、家族や友人からも非常に頼られます。高い目標設定をして結果が出るまであきらめずにやり通すようなタイプの人です。

しかし、こだわりが強すぎたり、良い結果を出すことに執着しすぎて、自分自身に過剰なプレッシャーをかけてしまいがちです。また、自分と同じような価値観を部下や友人、チームメイトなどに強要するタイプの方もいるので、自分の周りから人が離れてしまうこともしばしばあります。

エネルギッシュな反面、無意識のうちに疲労とストレスがカラダに蓄積されてしまい体調を崩してしまいます。さらに注意したいのが『頑張っている自分が大好き』という方も多いので『自分は大丈夫』という変な自信をもってしまい、自分のカラダが弱っていることに気が付かなくて無理を重ねてしまうのも執着気質タイプの特徴です。

パワフルでエネルギッシュな人でいつも『大丈夫!大丈夫!』と言っているような方は注意が必要です。

執着気質タイプの人は、頑張り続ける反面、その頑張りが認められないときや結果が出ないことが続くと心が折れやすくなります。


適応障害も症状が続くとうつ病になることが多いことを考えると執着気質の方は注意が必要かもしれません。

☆カラダが弱ると心も弱る〜共通の予防法とは〜

適応障害は誰でもなりうる、ということをお伝えしました。長期に渡りストレスに晒されているとどんな人でも適応障害になる可能性はあります。

ちなみに僕たちが日常生活で受けるストレスは本当に様々です。

例えば天候変化や住環境により異なりますが日々の騒音、気温変化、花粉、乾燥、黄砂、暑い、寒いなどの環境変化などは実は僕らにとって大きなストレスです。

また、痛い、かゆいなどカラダの不調、疲労倦怠感、睡眠不足などもストレスです。

そして心への負荷、様々な理由で訪れる恐怖や不安、悲しみ、怒りなどの感情変化

自分はこうしたいけどうまくできない、周りにこうしてほしいけどやってもらえないという『思い通りにならないストレス』など様々な原因で適応障害は起こります。

また、引っ越しや部署替え、転勤、クラス替え、転職、就職なども当然心身不可となりストレスとなります。

ある意味生活の変化全てがストレスと言えます。そしてそのようなストレスに常に晒されながらも僕らは常に元気に生活をしています。

そんなストレスで病気になる人とならない人の違いは何でしょうか?そこがもっとも重要で、予防にもつながるし、早期の治療にもつながると思います。

その一番の対策は『良い体調』だと思います。これは非常にシンプルでまずは『快食・快眠・快便』いわゆる『三快』この3つが揃っているか?ということの確認です。

どんな病気であっても『もりもり食べて』『グーグー寝て』『スッキリ出る』これが揃っていると元気と言って差支え無いと思います。

元気な状態であれば常にカラダを一定に保つホメオスタシス(生体恒常性)が働き心の調子も早めに回復します。

適応障害の誰にでもできる予防法の一つはシンプルですがこの『三快』を整えること、そしてホメオスタシスがしっかり働き常に一定の体調でいられるように疲労をためないことです。

芸能人の方が適応障害が多いのは当たり前ですが常に人前に出る仕事でストレスが多いこと、そして仕事の立場が上になればなるほど仕事を成功させないといけないプレッシャーも強まります。

そこにロケなどは不規則な時間帯、長時間の拘束などが当たり前、ある意味もっともブラックな環境でのお仕事なので、心身の疲労は想像を絶すると思います。

適応障害になった方も多くの方が休息を取ることで元気に仕事に復帰されています。

仕事や過程、プライベートの負荷が大きく体調を崩されたので、ストレスの原因からしばらく離れてゆっくり休むことが最高の養生です。

『ちょっと疲れているかも?』と感じたら勇気をもってストレスの原因から距離を取りましょう。

次回は漢方的な見方も交えてより具体的に適応障害の予防法や養生法をお伝えしたいと思います。




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早川弘太
専門家

早川弘太(販売職)

株式会社 沢田屋薬局

医療機関などでは、忙しくてなかなか話を聞いてもらえなかったご経験ありませんか?まずお客様のお話をゆっくりとお聞きさせていただき、一緒に不調の原因を考えていきます。漢方相談と健康相談を行っています。

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