薬食同源~3つの視点で食事を美味しく健康に~
どうも!
「癒やしていいとも!」というYouTubeで配信中の養生番組の最新エピソードが昨日から配信中です。
普段のpodcastや音声だけのYouTube番組と違い、相方とのやり取りもあるのでけっこう砕けてやっております。
何事も楽しみながらやらないと良い結果を出にくいと思っているのでめちゃくちゃ楽しみながらやらせてもらっています。
他のも見てくれた人が少しでも元気になってくれたら嬉しいです。
さわたや薬房の早川です。
今回の YouTube 番組「癒やしていいとも!」では浮腫みについて取り上げてみました。
詳しくは番組をご覧になっていただければと思うのですが、むくみというのはメインで相談に来る方ももちろん多いのですが、 問診をしていると女性の方の多くが訴える症状のひとつです。
◆僕のYouTube番組『癒やしていいとも!』はこちらから
https://www.youtube.com/channel/UCnlP3aqPjvoOUAnn4ktLEdg
疲れやストレス、身体が弱りなどからくる浮腫みもありますが、高齢の方などは大きな病気の症状の一つとなる場合もありますので
「たかが浮腫み」
と軽く見ないで早めに相談するようにしてください。
さて、今回のテーマは、 YouTube番組の中でもちょっと触れているのですが、最近あらためてすごく面白いなと思う食養生について『本当の薬膳ってどんな物?食養生について改めて考えてみる』 というテーマでお伝えしたいと思います。
☆あらためて考える食養生とは?
中医学の特徴は 体を内側から整えて行って様々な不調を改善していくというところです。
その中で大切なポイントの一つが『食養生』です。
食は命なり、ということは西洋東洋にかかわらず健康に関する基本的な考えなのですが、特に中医学では食事で不調を治す『薬膳』 というものがあります。
ここで皆さんに一つお伝えしておきたいことがあります。最近では『薬膳』という言葉が一人歩きをしてしまっていると思います。
薬膳と食養生というのはそもそも意味が異なります。
食事により体調を整えることには3種類あると中医学では考えます。
一つ目が『食養』
食養とは食での健康維持、美肌、体の弱いところを強くする、このようなことが目的で行われるものです。
二つ目が『食療』
食療とは食材の性質や効能をしっかりと理解し体の状態に合わせて食材を使い分けることです。例えば自分はむくみやすいので〇〇の食材をつかう。
自分は冷えやすいので〇〇の食材をつかう、といった感じの活用の仕方です。
そして3つ目が『薬膳』です。
薬膳の本来の意味は食療で治らないような場合に、 中医学理論に基づいて体調を弁証(症状と体調を確認してどんな原因で症状が起こっているかを診断すること)して食べ物と生薬を使って、今で言うレシピを作成し、その食事により不調を改善することなのです。
なので、ちょっと生薬を入れた料理が『薬膳』と呼ぶのはちょっと違うのかな?と思っています。
あまり難しいことは言いたくないのですが、薬膳というふうに出ているものでも、きちんと薬膳について勉強をし、国際中医薬膳師などのきちんとした資格を持っているところで指導を受けたり、 食べたりすると良いのではないかなと思います。
なので本格的な薬膳と言うと難しくなってしまいますが、 僕たちが普段からできる食養生としては食べ物の性質を知り、 自分の体質を知り、普段自分が体のどんな場所に負担をかけてるのか知り、自分がなりやすい病気や不調を未然に食事を通じて防ぐことができたらこれは素晴らしいことだと思います。
食養生を活用するためのポイントをもう一度まとめておきます。
・自分の体質を知る
・食べ物の特徴を知る
・自分が普段負担をかけているカラダの場所(五臓六腑など)を知る
・自分がなりやすい不調が何か?を知る
この4つを押さえておくことがとっても大事だと思います。
☆食養生は難しく考えないで
最初に薬膳とは?
というようなちょっと難しい話をしてしまったので食養生は難しい、 という風に感じてしまったかたがいたらごめんなさい。
食養生というのはそんなに難しいことではなくてさっきご紹介した四つのポイントを知ることが大切です。
食べ物の特徴に関して言えば僕ら中医学の専門家でもすべて覚えているわけでは当然ですがありません。
今は中医学的食養生が非常に注目されており、日常生活で簡単に使える食養生の本がたくさん出ているので一冊手元に置いとくと良いのではないかと思います。
僕がお勧めする食養生の本をご紹介致しますのでもしよかったら毎日の食養生の参考にされてください。
☆CoCo美漢方 田中の 12か月のおいしい漢方~日々の食事で不調を改善 田中友也 著
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☆ミドリ薬品漢方堂のまいにち漢方食材帖 櫻井大典 著
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☆不調が消える食べもの事典 杉山卓也 著
詳細はこちら
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どの本も漢方・中医学の専門家で食養生に明るい先生方の著書ということはもちろん、読みやすく日常生活に使用しやすい本となっているので、専門書のように難しくなく楽しみながら食養生が出来るものばかりなのでよかったら手にとって見てください。
僕のコラムでも食養生については度々ご紹介しています。今後も増やしていきますがnoteの僕の食養生マガジンもぜひご覧ください。
https://note.com/sawataya/m/m1cca45906eca
☆『へ〜』となる栄養学と薬膳的効能のつながり
食養生について少しご紹介をしました。食養生の面白さを知っていただくための具体的な事例として、栄養学と薬膳的効能のつながりについてお伝えしたいと思います。
中医学では漢方で使う生薬や食品には全て効能や効果があると考えられています。
食べ物にもそれぞれ特性があり、例えば体を冷やす食べ物や温める食べ物。
味の分類も酸味のある物、 甘みのある物、辛味のある物。
様々な効能があると考えられています。
今のように科学技術が発達した世の中ではないので当然成分を研究して調べ上げ、栄養学的に分類したものではありません。
様々なものを実際に食べたり飲んだりすることで体にどういう反応が起こるのかということを色々調べられた結果作られたデータと言えると思います。
このアナログ中のアナログ的な薬膳的効能が実は栄養学と非常につながっていると知ったら皆さん驚かれるでしょうか?
実は薬膳的な効能と栄養学というのは非常につながっているものが多いのです。
☆夏に食べる食品では
これからの季節皆さんが口にする機会が多い食べ物例としてご紹介しましょう。
ウリ科の植物はなついよく食べられる野菜です。
キュウリや、ゴーヤ、冬瓜、スイカなどがそうなのですが、薬膳的効能ではこれらの野菜は清熱利水作用と言って体の中の熱を冷ましてくれて体の中に過剰な水分がある場合は余計な水を体の外に出してくれる、暑さによる疲労や、浮腫みなど、夏に多い不調の改善に非常にオススメな食品なのです。
では栄養学的にこのようなウリ科の植物の特徴を見てみると、カリウムという栄養素が非常に豊富ということが分かっています。
このカリウムですが実は体の中の余計な塩分、ナトリウムを排泄することで体の水分調節をするということが分かっており、薬膳的な効能でむくみや体の余計な水分を取るという働きが実はこのカリウムの働きによるものだったということが栄養学的にみるとよくわかります。
『薬膳的な働きなんて気のせいでしょ?』と思われる方はぜひ一度先ほどご紹介した 中医学的食養生の本と栄養学の本などを一緒に並べて調べてみると面白いと思います。
きっと新しい発見があるでしょう。
今回は食養生についてお伝えさせていただきました。
皆さんももっとも身近な養生、食養生をぜひ毎日の生活に上手に取り入れて見てください。
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