天候変化に強い体作りとは?【山梨 漢方 沢田屋薬局】
どうも!
回転寿司に行くと『サラダ軍艦』『ねぎとろ軍艦』『ツナ軍艦』など焼海苔が大好きすぎて大船団を築き上げる男
さわたや薬房の早川です。
さて、先日たまたま目にした新聞で『天気や気圧変化でおこる頭痛むけの漢方薬を販売』というようなニュースを見て
『え!?』と驚き『どんな方剤なんだろうな?』と調べてみると
なんと『五苓散』という漢方薬でした。。。。
五苓散という漢方薬は非常に有名な処方ですが、けっこう間違って使われやすい漢方の1つです。
処方内容的には
チョレイとタクシャが利水作用と言ってカラダの余計な水をはかせてくれる物。
ブクリョウと白朮が健脾利水といって胃腸を整えながら余計な水を裁かせるものです。
5つの構成生薬のうち4つは利水剤です。
そしてケイヒはカラダを温めて流れを良くするものです。
特徴としては排尿を促しながら利水をするので、おしっこがしっかりでない状態という、カラダに水が停滞しているときに使用することが多い漢方薬なのです。
二日酔いなんかにもよく使います。
なので、五苓散を天候変化の頭痛、もちろん『水毒が原因』とちゃんとわかっている時点で使用するのであれば抜群に効くと思いますが、
そうでない原因でも『天候変化で頭痛する人』という病名で決め打ちをするというのは
ダイエットに防風通聖散
風邪には何でも葛根湯
というのと同じような安易な使い方で、漢方を誤って使わないでほしいと切に願います。購入される方はご注意くださいね。
間違った服用で漢方を嫌いになってしまったり、漢方を諦めてしまってせっかくの改善のチャンスを逃してしまったらもったいないですよね。
前置きがだいぶ長くなりましたが、今日は
『天候変化で体調不良になる?気象病の原因と養生法』
というテーマでお届けします。
☆なぜ天候で体調が悪化する?☆
雨の日はもちろん、風が強い日、曇りの日などに体調が悪くなる・・・・そんな経験ありませんか?
これは『お天気病』とか『気象病』なんて言われる症状です。
『空気が乾燥してくると咳が出てしまう。』
『湿気が多い日は古傷がうずく』
など天候で体調変化が現れる方がいらっしゃると思います。
なぜお天気が変わると多くの人が体の不調を訴えるのでしょうか?
☆雨が降ると古傷がうずくのはなぜ??☆
僕たちの体は知らない間にお天気の影響を受けています。
気温はもちろん、気圧や湿度などの変化が私達の体調に隠れた影響を及ぼしているからです。
☆気象病・お天気病にはどんな種類があるのでしょうか?☆
それではちなみに天候変化で悪化したり、症状が強く出るものにはどんな症状があるかご紹介しましょう。
リウマチ、頭痛から脳出血まで様々です。
代表的なものとして『古傷のいたみ・頭痛・関節リウマチ・神経痛・狭心症・血栓・尿路結石・気管支喘息・心筋梗塞・脳出血・風邪・胆石・急性虫垂炎』などをあげることができます。
☆なぜ気象は体に影響を及ぼすのか???☆
僕たちの体は周囲の温度はもちろん、
気圧や湿度などの影響を常に受けています。
一方、カラダの中には外の気温や気圧、湿度が変わっても体の内部の環境を一定に維持しようとする機能が備わっています。
天気が変わって外部の気温、気圧、湿度などが変化するたびに、内部環境を一定に保とうと必死に頑張ってくれています。
このような機能を『ホメオスタシス』なんて呼んだりしています。
有名な自律神経などがその役割を担ってくれています。
しかし、あまりに外部環境の変化が急激であったり
疲れが溜まっていたりしてその機能がちゃんと働いていないと気象の変化に体がついていけず、病気や様々な症状がでてきてしまうのです。
☆気象病発症のメカニズム☆
天気で体調が変化する理由は一般的には3つの原因が考えられます。
1つ目は前線や低気圧の接近による気圧の急激な低下です。
減圧によって体内にヒスタミン、またはヒスタミン様物質と言う物ができて、体内の水分がたまってしまい、平滑筋の収縮、血管の透過性、炎症反応が増強されるため、気象病が誘発されるという説です。
2つ目は気象変化が自律神経に影響をあたるからです。
気温変化に対応しようとしたり、気圧変化に対応したりするため自律神経の働きが過敏になることで自律神経のバランスが崩れてしまい、血管の拡張収縮、気道の拡張収縮、胃腸の働き、心拍などにも影響がでてし、頭痛がしたり、古傷が傷んだりするのです。
3つ目は体や心が急激な気象変化を『ストレス』と受け取ってしまうことによるものです。
気象の変化をストレスと捉えてしまい、下垂体前葉、副腎皮質系が活性化されるために起こるとする説があります。
気象病の治療薬なんてあるのか?
当然ですが、『気象病の治療薬』なんてものはこの世に存在しません。
最初に紹介した五苓散もカラダの余分な水をはかせることで体調を整える漢方薬なので、決してお天気病の専門薬ではありません。
自律神経の乱れで気象病が起きている方に使っても意味がないことは誰がみても明らかですよね。
基本的には西洋医学ではそれぞれの症状を抑える対症療法が中心となります。
☆自分でできる養生法は?
基本的には自律神経を整える養生法がそのまま気象病対策になる、と言っても過言ではありません。
それと同時にカラダの水はけを良くしておくことも気温差や湿気などに左右されないカラダに繋がります。
・ゆっくり入浴
自律神経のバランスが崩れることで起こる頭痛や古傷の痛みには『入浴』がおすすめです。
温かいお湯につかることで、血行が促進されて、自律神経のバランスを整えてくれるからです。
ぬるめのお風呂は副交感神経を優位にしてくれて、中医学的には気の巡りを整えくれるし、
適度な発汗でカラダに溜まった余計な水(湿邪)などを整えてくれるので一石二鳥の養生と言えるでしょう。
・適度な発汗とがぶ飲みに注意
五苓散という水はけをよくするものが『天候変化でおこる頭痛』という売り方をされるぐらいですから、実際、カラダに余計な水が溜まって天候変化に弱くなっている方が多いのも事実です。
日頃からおしっこの回数が少ない、
口が渇く、水分を取る量が多い、
お酒をたくさん飲む、下がボテッとしており、歯型が舌の両脇につく、むくみ、下の血圧が高い、暑がりの寒がり、冷え性、
など漢方的にカラダの水はけをつかさどる『腎』の弱りがある方などは特に日頃から、カラダの水はけがよい状態にすることがおすすめの養生です。
・水分を取る時はがぶ飲みしないで少しづつ
・冷たいものは控えてできるだけ温かい飲み物をとる
・カラダを冷やす生野菜やお刺身や冷蔵庫から出して直接食べるようなものはできるだけ衛生面で問題がない程度に常温にしてから食べる
・適度な運動で汗を軽くかいて水はけを良くしておく
などの養生がおすすめできます。
しかし、何より気象病の予防に大切なのは気象変化に負けない体づくりをすることが大切です。
快食・快眠・快便を維持する規則正しい生活を心がけて疲れをためないようにしましょうね。
気候変化で悪くなるのは結局は『血の流れ』です。
常日頃から血液の巡りを悪くしないような養生と疲れをためないようにしておきましょうね。
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