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尾前美幸

契約者に寄り添う損害調査コンサルタント

尾前美幸(おまえみゆき) / 損害調査コンサルタント

尾前損害調査オフィス株式会社

コラム

解約後の火災保険でも申請は出来る!

2019年8月23日 公開 / 2021年2月24日更新

テーマ:火災保険で申請できること

コラムカテゴリ:お金・保険

マイホームやアパートやマンションなどの不動産を所有している方ならほとんどの人が加入しているのが火災保険。
これまでの当社のコラムでも活用方法などをご紹介させて頂いています。
今回は、火災保険契約をしているオーナーさんから実際にあったご相談を紹介します。

火災保険を解約し他社の保険会社に切り替えた

これまでずっと保険契約をしていた保険会社を最近解約し、他社保険会社に切り替えたというお客様からご依頼頂くことが多くあります。

Aさんは昨年の台風で屋根が壊れてしまったが火災保険を活用出来るとは知らずに保険金申請をせず、今年、他社の保険に切り替えをしていました。
Aさんは私たちの説明で台風による被害で保険金の申請が出来ることを知りました。しかし、昨年まで加入していた火災保険は解約しているから申請は諦めなければならないのですか?とのご質問がありました。

○Question 解約した火災保険は保険金申請出来ないのか?


○Answer

解約した火災保険であっても保険金申請可能です。

○Point

火災保険は解約していても保険契約期間内の保険効力は失う事はありません。(遡及申請可能な期間は原則3年前までとされています)
もちろんAさんも解約した保険会社への保険金申請が可能です。

Aさんは、台風による風災被害に気付いていたものの保険金申請が出来るとを知らなかったとのことで、損害が発生した直後に保険会社へ通知を行いませんでした。
保険契約が善意無過失であれば保険会社も解約後の遡及申請でも受付けてくれます。
※修繕後の場合でも修繕前後の写真、修繕費用の領収書、見積書など保険会社で修繕履歴を確認出来れば保険金を受け取れる可能性があります。

保険契約内容の変更後でも遡及の余地がある

先程は保険契約を解約した場合での遡及申請の内容でしたが、次は保険契約内容を変更した場合です。
これに該当する最も多い事例は『地震保険』です。
地震保険は火災保険とセットで加入しますが加入の有無は契約者の判断となります。

それでは次にBさんのご相談を紹介します。

重要なのはいつからいつまでの期間なのか

Bさんのご自宅の調査依頼を承った際に、地震での大きな被害がありました。
ただ『現在』Bさんは地震保険に加入していませんでした。しかし『過去』に加入していた期間があったのです。

※地震保険は保険料が高いことから加入をしない人や火災保険更新と同時に地震保険を外す事があります。

Bさんは5年程前までは、建てた当初から地震保険に加入していた事が過去の保険内容を確認した際に分かりました。
これまでに地震保険の保険金申請はありません。しかし、もちろんBさんも保険会社へ保険金申請が可能です。

○Point

ここで重要なのは『いつからいつまで』契約しているのかです。
保険内容を変更した場合でも上記のAさんのパターンと同じです。
保険契約期間中の保険内容によって保険金申請が可能になり、保険会社へ遡及して申請することが出来ます。

今回のAさんやBさんの事例の様に火災保険の保険金申請には少しコツみたいなもが必要かもしれませんね。
まずは、ご自身が加入している火災保険の保険会社、保険期間、保険内容、地震保険加入の有無、次の契約更新はいつなのか、を知ることからご自身の財産を守るためにも興味を持って頂ければ幸いです。

またのコラムでもまた違う観点から保険金申請について書きたいと思います。

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