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コラム
申請箇所を知らないままにしている建物が多い!
2020年2月17日 公開 / 2021年2月24日更新
火災保険の事故申請の状況
火災保険と自動車保険の保険金申請を比較すると、火災保険は年間で約18万件、自動車保険は約120万件とかなりの開きがあります。ではなぜ火災保険は自動車保険に比べると格段に申請が少ないのでしょうか?
一番の理由は、「契約者が事故(被害)に遭った事を明確に理解している」ということです。
車社会である現代で車は重要な移動手段であり、自動車免許を持っていない方が珍しいと言われるほどです。
交通事故を引き起こした際は必ずと言っていいほど加入している自動車保険の保険会社に連絡します。それは今、自分の自動車に事故(被害)が遭ったと明確に理解しているからです。
では、火災保険はどうでしょうか?
台風や大雪によって明らかに壊れたと判断できる箇所については事故(被害)に遭った事が明確です。しかし台風や大雪で負った発見しづらい損傷個所について契約者は事故に(被害)に遭ったとを認識できません。
ここが、自動車保険と火災保険の申請に至るまでの大きな違いです。「申請できる事故(被害)に対して契約者が事故に気づいていない(知らない)」ということです。
では、申請できる建物の被害に気付かなかった場合どうなってしまうのを考えみましょう。
気づかない事故(被害)は劣化を加速させる!
例えば、同じ時期に同じ環境で隣同士に建てられたAとBの家があります。その2件の家は10年後に同じ建物状況であると思いますか?
建物に与えるダメージは日当たりや風通りなどでも大きく変わってきます。そして大きく左右するのが台風や大雪、地震といった自然災害です。不運なことにBの家にだけ自然災害による影響により損傷を負ったとします。
どちらの家がより早く劣化していく(痛む)でしょうか?それは間違いなくBの家でしょう。
建物を「人」に置き換えて考えてみると分かりやすいです。Aさんは10年間、風邪(風)にも見舞われずに過ごしてきました。しかしBさんは毎年、風邪(風)に見舞われてしまいました。
これだけでもAさんとBさんのどちらが健康的かの判断は簡単にできます。
また、人は風を引いて高熱が出ると体中が痛くなったりしますよね。建物も自然災害などで壊れた箇所だけが傷を負っているのではなく、壊れたことの連鎖により複数の箇所で傷を負っているということです。
建物の気付かない損傷があった場合、後の自然災害によりその損傷箇所の傷口は徐々に広がっていきます。
建物に対しての「気付かない事故(被害)は、建物の劣化を急激に加速させる」ということを覚えておいてください。
皆さんは、そもそも経年劣化は何が原因だったのかと考えたことはありましたか?
もちろん月日が経つことによって建物も徐々に古くなっていき異常を来すことはあります。
しかし、先程もお伝えしましたが経年劣化は気付かないうちに負った損傷をそのままにすることにより進むスピードが早くなります。そのほとんどの原因が台風・大雪・地震などの自然災害です。
一軒家であれば築10年~15年で何らかのメンテナンスが必要になってくると言われますが多くの方々が何か壊れない限り建物を10年以上は放置しているという状況なのです。
建物のメンテナンスやリフォームって決して安いものではないです。いざ工事をしても壊れている箇所が多く費用も更に掛かってしまうことも多々あります。
そこで損害調査を定期的に入れるメリットをお伝えします。
損害調査のメリットはなに?
損害の調査を行うことで「現状の建物状況を把握することができる」ということです。
当社の話になりますが、当社では調査時に現状の建物の写真を何百枚、規模によっては何千枚も撮影しデータとして保管します。そして何よりその撮影当時の写真がその後の自然災害での損傷に大きな役割を果たします。
簡潔にいうと【過去に撮影した写真との比較が証拠になる】です。
「経年劣化の大きな要因が自然災害による損傷を気付かずにそのままの状態にしたこと」にあるのであれば、撮影時の建物の状況と比較し壊れた時期を明確に判断することで経年劣化は限定的になり損傷時期が明確になるということです。
これが損害調査の大きなメリットであると思っています。
損害調査をしてみましょう!
建物の壊れた時期が分かったら皆さんはどうしますか?それは火災保険の申請をするかと思います。
冒頭でもお伝えした通り、皆さんは自然災害で建物に被害が遭ったことに「気付いてない」だけです。
気付けなければ保険申請は出来ないですよね。これが火災保険の申請がされない大きな理由です。
火災保険申請をしても「経年劣化なので保険金は出せません」と言われた契約者の方もいるかと思います。
しかし、過去と被害時の写真の比較が明確な証拠となり保険会社も認めざる負えない状況であれば保険金をしっかり受け取る事が出来ますのでご安心ください。
私たちは火災保険にご加入されている契約様に寄り添う損害調査コンサルタントとして、まずは、お客様がご所有されている愛着のある建物を護ることを常に考え、これからも損害調査と火災保険の申請のサポートでお役に立てればと思っています。
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