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コラム
投資初心者が投資を始める際に見失いがちな投資の目的とは
2021年6月22日 公開 / 2021年8月31日更新
「NISA」「iDeCo・個人型確定拠出年金」が広まったことも影響しているのでしょうか、
関心は高まり、「投資を考えている」「投資信託を利用しようと考えているが・・」
といった問い合わせは増えています。
なぜ、投資をするの?
ある日、長年お付き合いのあるお客様からメールをいただきました。
「最近いろんなところであまりにも投資の話を勧められるので、よくわからないのですが
担当の方を信じて一口乗ってみてもいいかと思うのですが‥」という内容でした。
よくよくお聞きしてみると、それは新興国に投資を行う投資信託のようでしたが、
なにか理由があって選ばれたのではなく漠然と
「今はコレがいいと銀行で勧められたから」「増えたらいいなと思って」とのことでした。
前回でもお話をさせていただきましたが、投資信託をはじめ金融商品は、
あくまでただの商品、手段ですので「商品の良し悪し」だけではなく、
どんな目的で利用するのか、何を望むのか俯瞰的に見ることが大切です。
「今が買いですよ」
みなさまはこれまで、投資信託を勧められたことはありますか?
勧められた際、「今が買いですよ」という言葉を耳にした方も少なくないのではないでしょうか。
先述の方も、そのようでした。これには要注意です。
たしかに株式投資などでは、タイミングが大切と言われることもあります。
「安く買って、高く売る」これは投資に限らず、商売においても儲けを出すという観点からは正しい考え方です。
昨今では株取引もネットで手軽に瞬時に売買でき、ことさらタイミングが重視されるようになりました。
しかし、株式投資と投資信託とは似て非なるものですし、そもそも買い時や売り時を正しく当てることは相当に困難なことです。
人は感情の生き物ですから値段が上がりだすと、
「もっと上がるのではないか・・。これからどんどん上がっていくかもしれないのに、その利益をみすみす逃したくない」と感じて売れないものです。
かといって反対に値段が下がりだすと、
「これはどこまで下がるのだろう、以前はあそこまで価格が上がったのだから、得られたはずの利益を取り戻すまでは売れない」と考え、どちらにしても売れないものです。
いつも手にしていない利益をあたかも自分のものと思い込んでしまうので、
プラスの局面であれ、マイナスの局面であれ手放すということができないんですね。
だからこそ、タイミングという博打に近い確率の極めて低い発想だけを頼りに大切なお金を扱うことはやめていただきたいと思います。
他にもお客様から聞いた話だと、以前担当の方に勧められて利用した投資信託で損をした時、
「その損を、今なら取り戻せます」といって、また別の投資信託を勧められた・・といった話も。
そういった利用の仕方は、避けるのが賢明といえます。
あなたの目指す資産運用は?
あなたが投資や資産運用を始めようと、銀行や証券会社などの金融機関を尋ねた時に、どんな思いを持っているでしょうか?
①「数年でお金が倍になるようなプランはないですか」
②「将来のために資産運用をしたいのですが、何かいいプランはないですか」
恐らく①という方は少ないと思います。
もし、①を希望する方なら銀行や証券会社のような金融機関ではないところでお話を聞かれるのではないでしょうか。
多くの人が②の長期投資を望まれるのに、金融機関では①の短期投資に用いる提案が多いのではないかと考えます。
①の短期投資の提案が大切にしているのは価格変動に期待をかけた投資なので、
当初期待したように予想が当たることが絶対条件になります。
でも、投資や資産運用は「絶対」という言いきりはできません。
将来を安心して過ごすための資金を準備したいと考える人にとって、向いていない方法ではないかと思います。
老後の資金づくりなど長期投資に必要なのは世界経済の成長
資産運用に知識と経験、センスは必要ありません。
老後の資金づくりなど長期投資に必要なものは、世界経済の成長です。
世界経済の成長に、あなた個人の知識や経験、センスは必要ですか?
経済規模が拡大していく要因はいくつか挙げられますが、圧倒的なのはやはり人口です。
人口が多い国は働く人の数も多くなります。
働く人が多い国は、旺盛にお金を使う人も多く存在します。
その結果、経済の規模は大きくなっていきます。
これからも人口が増えていくということは、長期的なスパンで考えたら経済は成長していくものと考えられます。
投資や資産運用は「誰がやっても同じ結果が得られる」ことが大切です。
長い時間を掛けてじっくりお金を育てる「長期」
リスクを減らしながら資産の増加を目指すための「分散」
コツコツと資産形成を行う「積立」
この3つを基本とした「長期・分散・積立投資」が、派手さはなくても投資や資産運用の王道と言えます。
詳しくは、次のコラムでお話したいと思います。
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