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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

私が分からない事

2017年7月21日

テーマ:夫婦相性そもそも論

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 夫婦問題 相談

今更、こんな事を書くのも、ナニなのですが、私が未だに分からない事があります。
それは、人の気持ち。
人の気持ちほど、分かりにくいものはありません。
こういう仕事をしていて、ある程度は、分かります。
しかしそれは分析して分かる、という意味であって、実際に「共感」という事とは違うかもしれません。
何ともはや、カウンセラーとしては頼りないと思われるかもしれません。
でもそれは仕方がないのです。
学術的には、分析は出来ても、人それぞれ、性格も違うし、価値観も違います。
体質とよく似たもので、人には体力も違いますし、耐性も違います。
香水の匂いを、臭いと感じる人もいれば、不快に感じる人もいるので
同じ出来事や体験をもってしても、人はそれぞれの感じ方が違うので、夫婦問題でも
これは耐えられるけど、これは耐えられないというのもひとそれぞれ。

例えば、田舎暮らしをよしとする人もいれば、都会の便利さがないと暮らせない人がいるように、何に心が動くかというのは人それぞれとしか言いようがないのです。

で、何に対して私が分からないと言っているかというと、離婚するかしないかの境界線です。
何があったら離婚をし、何に対してなら、離婚をせずに耐えられるのか?
これは やはりそれぞれの登場人物の持つ、条件によると思います。

結婚しても独身の頃からの仕事を続けている女性や仕事を持っている女性は、離婚をしても経済的な不安は専業主婦が離婚を考えるのとは少し違います。
ただ、では、仕事を持っているから、離婚の決意は簡単かと言うと、これも仕事を持っているが故、職場の人への体裁を考えてしまい、離婚をためらうという事もあるので、仕事があり食べていけるとは言っても、やはり人それぞれの抵抗はあるのです。

また専業主婦の妻に、離婚へ進んでいくかと問うと、まずは今後の暮らしが不安と言われます。
また子供が居て、その子にとっての父親を取り上げてもいいものか?と考えると、決意ができないとも言われます。

ここで、前もって言っておきますが だからと言って、不安が解消したら離婚をしてもよいとは言っていません。決して離婚を推奨している訳ではないのです。
むしろ、離婚はできるだけしないでほしい、と、願っています。そういう提唱をしたくて日々、コラムを書いています。
ですから 相談に来られる方は ほとんどが離婚をしたくない妻ばかりです。
しかし、中には、離婚をした方がいいのか?分からなくなって相談にきましたと言う方がいます。

自分の事なのに、自分の気持ちや判断の仕方が分からないと言うのです。

そこで色んなお話を聞いて整理していくと、下記のタイプ【離婚派】と【離婚拒否派】の二手に分かれます。

【離婚を視野に置く派】
■慰謝料、養育費を貰えたら、離婚はしてもいい
■離婚後も子供の父としての義務を果たすなら離婚する
■夫が妻よりも浮気相手の女性を選ぶなら、夫の愛はないのだから離婚をしてもいい

【離婚を拒否する派】
●離婚したら生活出来ないのでしたくない
●子供の為に離婚をしたくない
●妻自身、自分も悪いところはあるので改めて夫婦修復したい
●夫の事を愛しているから離婚はしたくない

以上の事でお分かり頂けるように、離婚をする派と しない派は同じような観点ですが、する派は諸々の問題が片付くなら、という条件で物事を考えているのに反し、しない派は、条件の前に、気持ちの問題があるようです。
この「しない派」の気持ちと言う言葉をあえて、「愛」という言葉に置き換えると、その中身が見えてくるはずです。

する派としない派の違い。
それはやはり愛の形です。

しない派の妻は夫の事を愛していると復唱するのです。
夫からの愛は今は感じなくても、妻も自分自身を顧みて夫の愛を取り戻す努力をしたいというのです。


これは浮気をした夫を許すという気持ちも含め、妻自身が夫を愛しているという事が大きく関係しています。
でも、それなら、する派は夫を愛していないのでしょうか?
いえ、いえ、決してする派の妻も夫への愛がない訳ではありません。
でも妻を愛してないなら、もう条件を整え離婚しましょう、という考えです。
つまり片思いの夫婦は嫌だという潔さかもしれません。

もちろん、浮気の種類や段階にもより、慌てて離婚の決意は危険ですが、夫の心が戻らないなら離婚も仕方がないというのが「する派」なのです。
それに対して「しない派」は夫の心が戻るか、戻らないかより、妻自身の気持ちを中心に考えています。愛しているが故、夫のしている浮気の「現状」に目がいかないという事もあります。

これはある意味、現状を見えなくさせている原因になりますが、「現段階」の分析よりも、「どれだけ苦しいか」という妻の気持ちが先立ちすぎるのです。しかもその気持ちを、夫に分かって欲しいと訴えるものですから、夫は自分のした浮気を責められないと感じるのです。
この妻の訴えは、夫にすがるような形になり、夫が妻の救世主という立ち位置になるのです。

そうすると、その妻の「すがり」を優しく受け止められる夫なら、修復にも入れるのですが、逆に夫が自身の浮気を反省する機会を失う事になります。
だから、夫の浮気が発覚した途端に、「お願い、戻って来て」と、すぐに言ってしまうと、夫は自分の浮気が許されたように勘違いをしてしまいます。

この「許された」という事が、「妻に許された」ではなく、「浮気は咎められなかった」というように勝手な解釈をするのです。
その上で妻の方が「お願い、私も悪いところがあったから、許して」と妻が許しを乞う立ち位置になります。

そうなると夫は益々調子に乗って、「夫の俺に逆らうとは何ごとぞ。俺の浮気に文句を言う奴は、もっと、もっとお前を嫌いになるぞ」という夫の方が立ち位置が上になってしまうのです。
その上で、夫の浮気は、「妻にこんな悪いところがあったから、俺は浮気をした」という言い訳が出来上がってしまうのです。
だから、その浮気が終わるか、終わらないかは、「妻が反省を、妻が生活態度を改めない限り、浮気は止めない」という形を作ってしまう事になります。

だから、夫の浮気が発覚したら、すぐに妻が「私も悪かった」と白旗を上げる事は、浮気を終わらせる事には、何も役立たないという事を理解してほしいのです。

基本線で、夫を愛していると再確認する事は大切です。
でも、夫の浮気を発見した途端に、「あなたを愛している」とスグサマ告げても、その時には浮気相手に心が行ってしまっているので、効果的とは思えません。
もちろん、妻が夫の大切さを再確認したという事を、夫が聞いて、自身の浮気を反省し、すぐに浮気相手と別れて来るとしたら、それは理想的ですが、そんなに誠実な男性は、そもそも浮気はしません。
しかし、不安はとてもよくわかります。
でも、あまり気持ちと言うものを中心に考えると、恐怖心だけに囚われ、怖くて現実に目をつぶるような事になります。

こういう事で、夫に逆らえなくなり、夫のすることに何も言えなくなる。
もっと言えば、夫が離婚だと言えば それにも逆らえなくなるという事になります。
だから、浮気が分かった時点で、「好きだ、嫌いだ」の気持ちの問題にしてしまってはいけないという事です。

妻は離婚をしたくないが故に、夫のいう事を聞き、夫の浮気にも耐えた結果がやっぱり、離婚ならやりきれない、本末転倒ですよ。
何でも夫の言いなりになり、結果的には夫のわがままを許すと離婚だなんて踏んだり蹴ったりです。
夫の言う事を何でも従うと、浮気も見逃してしまう事にもつながります。
と、いう事で、夫の浮気が分かった時には、あまり自分で抱え込まないで欲しいのです。
耐えたり服従したりがすることが、浮気を助長させますから、あまり時間をかけず相談してください。

あ、あ、あ、また本題から反れましたね。
今日のテーマを忘れていました。

今日のテーマは、私が相談者とか 人の事が分からないという題材でしたね。
カウンセラーでありながら、情けない話、相談者の気持ちのボーダーラインが分からないのです。

人が離婚を決意する時の、境界線です。
その判断の基準は夫の浮気の程度だと思うのですが、その程度具合というか、浮気の種類によっても違います。夫の浮気の程度が遊びであれば、あるほど、妻は大騒ぎしますが、その逆で、深刻であればあるほど、妻は離婚したがらないという事を感じます。

でも浮気の程度が深刻だからと言って離婚をする事はない訳で、もっと言えば、夫の浮気が深刻か、そうでないかは、夫側の段階であって、妻が離婚をしたくなければしない方向でいけばいいのです。
つまり離婚をするか,しないかは妻が決めたらいいのですが、何を持って離婚を決意するかは、人それぞれと言う言葉に尽きます。

これが 今の私には分からないのです。

実は、これまで、私が関わった相談者のすべてを救って来たかと言うと、そうではありません。
最初から離婚を決意をして、当方に相談に来られる方は省いて、まずは皆様、離婚はしたくないと
考えて来られています。
その中で、ご主人の気持ちを、私は翻訳し、奥様に伝えた所、「もういいや」とあっさり離婚を決められた方が中にはいます。
そのご主人は、私から言わせると、浮気と言うより、ちょっとよそ見をしたぐらいの事なのですが、妻にすれば、そのよそ見が許せないと、パーンと離婚へ振り子が振ってしまった事がありました。

私にすれば、そのご主人はお給料も真面目に家に入れて、子煩悩で、申し分なかったのですが、ちょっと、職場の同僚女性と、お酒を飲みに行ったに過ぎません。
身体の関係は1回限りで、その女性ともしっかり別れさせ作業を成功したにも関わらず、妻は自分の気持ちが夫になくなったという事で、浮気は終わらせたのに、離婚を選ばれました。

その反面、別の案件ですがご主人の放蕩ぶりは半端じゃない、私からすると、「奥さん、よく今まで耐えて来ましたね」と、あきれるくらい、借金、浮気、暴力の、フルコースのご主人との相談でした。

このご主人は、結婚当初から浮気症で、妻はずーっと泣いて暮らしています。
それでも夫には、愛情を感じるので、離婚は考えないという事ですが理解不能です。

何を善しとして、何に絶望を感じるのか?
それは本当に人ぞれぞれとは言え、何をもってして、物事が分かれるのか?人には分からないものです。

だから 他人が、人の判断基準にとやかく言うのは、あまり関心しませんが、よく考えたら それが私の仕事ですから、無責任ですが私の感覚でとやかく言わせて頂こうと思います。

実は 仕事とは離れ、私の友人たちの事を参考にしますと、友人同士でお茶をしている時、いつも旦那さんの悪口ばかり言っていて、ここ何十年も、離婚をする、すると言っている人がいますが、そういう人に限って、いざ、具体的な話をすると、「でもね、食べていけないしね」となります。
実際、離婚の道へと進んでいる訳ではありません。私達友人の間では「離婚するする詐欺」と呼んでいますが、未だに離婚をする様子はありません。

しかし、そうこうしている間に、さくっと離婚をした友達がいます。
するする詐欺の友人も、口をあんぐりあけて驚いたものです。
そういうサクッと離婚をする人ほど、事前報告はありません。突然聞かされるのです。

夫婦喧嘩をしている等の話もなく、気が付いたら、あっけなく離婚をしていた人が実は一人ではなく、何組かいます。
私の友人の夫婦の中でも、ご主人が働かなくって、ずっと友人に寄生虫していて、妻が2つも3つもパートを掛け持ちして生活を支えている夫婦が、70歳を超えて、未だに一緒にいます。
苦労したのに、何故かな?と聞くと、「優しいところがある」と言います。

これは相談者の妻もよく口にする言葉ですが、私の友人などは何十年も働かない借金だらけの夫を支え、夫の何に優しさを感じるのか、「何をもって優しいとするのか?」それは理解を超えます。

私の理想論ですが本当の男性優しさって、「強さ」だと思うのです。
強くて自分に余裕があるから、弱いものを守れるのです。
それが男の優しさだと思うのですが、強い男は、おんな子供に、苦労をさせません。

だから、夫の優しさを考える時にその優しさとはナニなのか?ひんめくってみて欲しいのです。
若い時は優しかった・・・・
結婚前は優しかった・・・・

そりゃどんな男性も結婚前は、嫁を得るために必死ですから優しいのは当たり前。
でも、本当の優しさって、家庭を持って、家族を守って、荒波を一緒に乗り越える強さが
優しさにも通じます。
へちゃへちゃ口だけの優しさなんて、何の役にも立ちません。

男の甲斐性って、いくら稼いで来た、ではなく、何があっても家族を食べさせていくというのが
家長の甲斐性です。
勤務先の経営状態が悪い時もあるでしょう。
何なら自営の商売をしていて、屋台骨がぐらつく事だってあるでしょう。
大会社に入っても倒産する事もあるのです。

それは世の中の景気のせいもあり、仕方がないのですが、そんな時、へこたれないで
例え生活は苦しくなっても、家族を守るのが、男の甲斐性だと思うのです。

貴女が愛していると思っているその夫の優しさって何でしょう?
浮気は一時の気の迷いだから、本質は優しい?
本質が実は無責任な男だという事もあるのです。
貴女が見てきた優しさの方が、実は偽りであって、今の冷たさや残酷な発言が本音という事もあります。
そこのところが分かった上で、離婚を考えてみて、それでも別れたくないというなら、それもありです。
しかし、本質を見ないまま、どうしたらいいのか?と聞くのは、正しい答えにならないと思うのです。

話が行ったり来たりしますが 私の友人であっさり離婚を決めた人は、とても静かに離婚を決めたようでした。
人の雑音は必要とせず、自分で夫の行動をじ~っと、観察し、あまり主観に頼らず事実だけを見たからこそ、離婚という結論に至ったという事です。
と、いう事は 私に相談される相談者は、客観的な意見を聞きたいと言いながら、本当は主観にかなりのバイアスも掛かって、もう曇りガラスのようになっています。
だから相談する前に、実は答えは出ちゃっているのです。

そんな風に書くと私のような職業は必要なくなるので、自分で自分の首を絞めている事は分かっています。
しかしあえて、言うと、そういう風に客観的考えられないほど、心が弱っている人もいるので私のような相談業があるわけです。

私の友人にも感じたことですが、何故、こんな放蕩旦那と別れないのか?
何故何回も浮気を繰り返す夫と別れないのか?
何故、家庭も子供も大事にしない夫に愛想を尽かせないのか?

ここを許せなくても、認めてしまっている妻の感覚はナニなのか?

出来事はそれぞれのタイプにより違いはあっても、浮気ひとつをとって見ても、同じことをされても、許すか、許せないかの境界線は、人それぞれという事に尽きます。
そこで、あえて相談者にこの「何故」を問うて、分析をしています。
そうしたら、そのほとんどの妻の答えが、「夫への執着心」と「妻自身の経済力への不安」だと言われます。

う~~~ん。
本当にそうかな~
冒頭に書きました。確かに結婚しても仕事を継続している妻は離婚へ経済的なハードルは低いかもしれませんが、逆にそれだけに社会的なメンツは専業主婦よりもあるので、離婚をすることは、専業主婦以上にハードルはあるのです。
だから経済的な後ろ盾がそれほど、離婚への追い風になるかというと、私は、それだけじゃないし、それが大きいかと言うと、そうではないと常々感じています。
と、言うのは、離婚を自分で決意出来る妻は問題を本当に自分の中に落とし込んで、蓋をしない。
悪い事は悪い事として考えて、夫が優しいか、どうかを離婚する、しばいの判断材料にしないという事が言えます。

お金は大切です。
子供の父親が必要なのは当たり前です。
そして妻を裏切った事に本当の反省を夫はしているのか?
それとも・・・・
それとも・・・・

謝罪の言葉は今を収める為の反省するふりをしているだけじゃないだろうか?
今の妻の怒りの矛先を、避ける為に、浮気が終わったという事にしているだけじゃないだろうか?

この本質が見るという事が出来た上で、離婚をする、しないを決めるなら、それは冷静な答えだと思います。

本当の現実を見る・・・・つらい作業ではありますが、夫の本質を見なけりゃ何も始まらない。
偽りの優しさを信じていたから、幸せだったのなら、その幸せを手放したくないというのは
偽りの生活を手放したくないという事になります。

これからは夫の本音を聞き、夫と心から通じ合いたいという妻ほど、本当は夫の本質を見るのが苦手な人だったと思うのです。
でも・・・・・・砂上の城・・・・
偽りの砂の上には、しっかりした家は建ちません。

そんなことを、考える夏の日でした。

あ~~暑っつ~~
今日はここまで。

この記事を書いたプロ

村越真里子

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