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住宅購入相談窓口がおすすめなタイプはこんな人

2023年8月11日

テーマ:マイホーム計画

コラムカテゴリ:住宅・建物

そろそろマイホームを持とうかな?
住宅購入を検討している皆さん!
住宅購入の相談窓口の存在を耳にしたりおすすめされた事はありませんか?
webでも目にするそれです。
色々な家づくりに関する不安解決への期待から、興味を持っている方もいるでしょう。
でも、自分の住宅購入計画に対する相談可能範囲やお役立ち度など、相談窓口の具体的メリットがピンとこない方もいるかもしれません。
既に個別の住宅会社探しを進めている方であれば、ストレートに住宅会社への直接相談の方が近道と感じたりとか‥‥。
それでは相談窓口への相談は本当におすすめなのでしょうか?
どんな相談が可能で、本当に役に立つのでしょうか?
住宅会社への相談とは何が違うのでしょうか?
今回は住宅購入を前にしたそんな皆さんに、知ってる様でわからない住宅購入相談窓口についてのお話です。


◯ 住宅購入相談窓口って何?

住宅購入って何から始めたら良いかわからなかったり、不安な事がたくさんありますよね。
特に新築注文住宅を目指すならばお金の事、土地探し、間取りと課題は山積。
そんな時あなたは自分で解決派?誰かに相談派?
そう聞かれれば、恐らく初めての体験である住宅購入を、何から何まで全て自分ひとりで解決するのは高いハードルだと感じませんか?
それよりも誰かに相談し、有益な手助けを受けた方が合理的だと多くの方が考えるはずです。
では誰に相談するのが確実なのでしょう?
専門的な知識を持ち安心して相談できる相手が当然おすすめなのでしょうが、
「例えば周囲の住宅購入経験者?」
経験談は参考になるかもしれないが専門的相談となると心許ないです。
「確実なのは住宅会社の営業マン?」
確かに住宅会社ならば本職ですから専門知識は当然備えているはず。
細かな質問にも応じてもらえそうで期待できます。
しかしながら、「専門」とは言いながらも、その技量は個々に差があるでしょうし、何より「相談」のつもりが営業トークで丸め込まれてしまうのも心配なのでは?
そこで浮上するのが住宅購入の相談窓口です。
その多くが「中立」を謳っていますし、名称からしても専門性を備えた印象で期待できそうです。
本当にその通りならば正に「おすすめ」の相談先と言えるでしょう。
何しろあなたの側に立つ、頼もしい家づくりブレーンとなってくれるかもしれないのですから。
しかしながら、相談窓口経由の流れは従来の住宅購入プロセスには無かった検討スタイルです。
どこまで頼りになるのかは勿論、費用の点も気になるところです。
予め細部について知っておきたいですね。
因みに専門性を期待できそうという観点では、住宅会社への住宅購入相談との比較がおすすめ度の判断材料として理解しやすいのではないでしょうか?
そこで次は、住宅会社と相談窓口双方に対する住宅購入相談のメリットデメリットを整理してみましょう。

◯ 住宅会社への相談

計画
まずは住宅会社への住宅購入相談についてです。
ひとくちに住宅会社への相談といっても間口は多岐にわたります。
新築注文住宅を請負う業者の事業スタイルを、規模、得意分野、営業手法などでいくつかのカテゴリーに分類し、それぞれの相談対応の一般的傾向から各カラーを比べてみると理解しやすいかもしれません。
そこで住宅会社を主だったハウスメーカー、地場工務店、設計事務所の3つに大きく分類し、それぞれの特徴を整理してみます。

<メリット>

  • 高いネームバリューの安心感、住宅展示場という足を運びやすい窓口を備えているので気軽に声を掛けやすい
  • 営業、設計、現場管理と分業され、相談テーマにより担当の専門域が明確
  • 各種カタログ始めCG調の図面など、説明資料が豊富かつ高品質で分かりやすい


<デメリット>

  • 窓口となる営業マンごとのスキル格差が激しく、その見極めが出来ないと時間の浪費だけでなく混乱をきたす事もある
  • セールス本位の相談対応傾向がみられ、複数社から駆け引き混じりの営業トークを並べられると、聴けば聴く程訳が分からなくなる事も起こりがち
  • 住宅購入を前提とする以前の相談や、自社商品以外の知識は意外と浅く、家関連広域に精通している訳ではない


・地場工務店


<メリット>

  • 現場の施工知識には明るく、施工上の技術的相談事への対応力高い
  • コンパクトな会社規模を活かし、柔軟性ある対応が期待できる会社が多い
  • 営業スタイルは、売り気満々というよりは穏健な傾向


<デメリット>

  • 資金面や包括的な住宅相談に対しては、知識や対応スキルが不足ぎみ
  • 施工知識は高度な反面、プランニング、デザイン面の相談対応や提案といった企画力には不足感も
  • 業務プロセスが不明瞭な会社も多く、相談打ち合わせが効率よく進まない事も起こりがち


・設計事務所


<メリット>

  • 個性的デザイン等、周囲の目を引く様なこだわりの家づくりを得意とする設計士は設計事務所所属が多い
  • 信頼できる設計士であれば、設計から施工管理まで技術面をトータルで任せられる
  • 仕様や企画について、細かな知識を活かしたマニアックな要望や相談にも応じてくれそう


<デメリット>

  • デザインのみに偏重した設計もみられ、完成後に使い勝手など課題が気になるケースもみられる
  • 設計士のこだわりが最優先され、施主の意向と衝突し、意思疎通が十分に図れない事も
  • 資金面に関しての知識は全般に浅く、資金計画は他所で相談と考えた方が無難


本来家づくりに関しては本職といえる住宅会社。
しかしながら、あくまでも本業は相談対応では無く住宅販売にある事から、営業行為を最優先させると業務に沿わない領域や相談解決の趣旨とは外れた領域に脱線するなど見当違いの結果をもたらす事も起こりがちです。
そうした彼らの事情やポジションを念頭においた上での相談が無難であると言えるのではないでしょうか。

◯ 住宅購入相談窓口への相談

疑問を相談
さて、次は各住宅会社への相談に対して、本題の住宅購入相談窓口へ相談するメリットデメリットを整理してみましょう。
多くが住宅会社に対して中立的立場を掲げているのが特徴です。
それではその技量は住宅会社への相談対応の効果を上回り、不足を補ってくれる存在でしょうか?
みてみましょう。
但し住宅相談窓口も先程の住宅会社と同様に相談対応はそれぞれが特徴を持っています。
いくつかの類似する態様ごとにグループ化した方が理解が深まると思われます。
そこでここからは紹介斡旋型、ファイナンシャルプランナー型、トータルサポート型の3つに分類し、それぞれの特徴をまとめます。

・紹介斡旋型

相談窓口での住宅相談対応に加え、提携する住宅会社を紹介斡旋し、ユーザーと業者の仲介役となるのがこのタイプの相談窓口です。

<メリット>

  • 住宅会社との橋渡し役になってくれるので、業者側も余り無理な営業行動は自重する
  • 相談料は無料としている相談窓口が多い
  • 立地の良いショッピングモール内店舗や完全 Web完結など、気軽に相談に臨める


<デメリット>

  • 相談窓口自体は実質的に受付業務程度で、マニュアル的相談対応程度。スタッフの専門性全体に乏しい
  • その場合、細部にわたる相談実務は斡旋された住宅会社の営業マンが担うので、結局は住宅会社への相談と変わらないとも言える
  • 提携業者以外をおすすめされる事は無く、友好的ハウスメーカー中心となるので地場工務店、設計事務所は対象外


・ファイナンシャルプランナー(FP)型

住宅購入における資金面の相談対応を得意としている相談窓口です。

<メリット>

  • ファイナンシャルプランナー(FP)資格の専門家が資金相談にあたるので、細かな資金情報が期待できる
  • 住宅購入自体の可否に関する相談対応は住宅会社の不得手分野だが、FPはライフプラン全般に対応可能
  • 家計全般の点検で予算案がより充実し精度が上がる事が期待できる


<デメリット>

  • 「住宅購入相談」を謳うものの、実態は住宅知識に乏しい生命保険販売業者の場合も多く、注意が必要
  • 上記以外の場合も、住宅関連知識は全般に十分とは言えず、資金以外の相談は期待薄と考えた方が無難


・トータルサポート型

資金計画から土地選定、間取り企画と住宅購入に関する全般を相談対応域としている相談窓口です。

<メリット>

  • 住宅購入に関する専門的資格、知識、経験を備える相談窓口から家づくり全域の専門的サポートアドバイスを受けられるので安心
  • 住宅会社との打ち合わせにもサポート役として終始補助するので、営業トークにも惑わされない
  • 住宅会社の技量に左右されない計画立案が可能であると共に、幅広い住宅会社からの選定が可能となる


<デメリット>

  • 相談窓口のスキルは一律ではないので、相談窓口自体の能力確認が必要となる
  • 相談料が掛かる場合、期待できる効果と費用の見極めが必要となる


◯ 住宅購入相談窓口がおすすめな人は?

コンサルティング
さて、住宅購入相談窓口の特徴や、住宅会社への相談との違いはイメージ出来てきましたか?
それでは相談窓口への住宅購入相談がおすすめと言えるのはどんな人なのでしょうか?
最後におすすめな人と不向きなケースををまとめてみたいと思います。

・相談窓口がおすすめな人

住宅購入に迷いがある

マイホームを持つ事に関心は有るが、決断には至っていない場合、ただ悩んでいても的確な決断を導くのは難しく、合理的判断には専門的な助言が有ると心強いですね。
この分野は住宅会社は決して得意分野とは言えません(住宅購入に誘導されるだけ)。
そうした時に「販売」では無く「相談対応」を主たる業務にしている相談窓口はおすすめと言えるでしょう。
特にファイナンシャルプランの専門知識を備えた相談窓口であれば的確な情報集めが期待できるでしょう。


しつこい営業マンが心配

住宅展示場見学や資料請求を機に住宅会社営業マンに相談を始めたものの、疑問や悩みの解決よりも家の売り込みばかりが熱心な上に、各営業マンの話が皆バラバラ‥‥
これではかえって迷いとストレスが蓄積するだけで家づくりの精度が上がりません。
こんな状態に陥ったり、懸念のある人には業者との間に立ち、中立的に情報提供を得られる相談窓口は安心できる相談相手となるのではないでしょうか。


何をすべきかわからない

マイホームは欲しいけど何の準備も無く、知識も何をすべきかもよくわからない‥‥
住宅会社に相談しようにも、先に挙げた様なデメリット要素も不安だし、そもそもどの会社に声を掛けたら良いかもわからない‥‥
こんな方には「家を買う前提」としてでは無く「家を買うべきか」から始まり。検討の手順や、何をすべきかを客観的にアドバイスしてくれる相談窓口がおすすめと言えるのではないでしょうか。
ここで重要なのは何と言っても家づくりに欠かせない「必要な情報」に対し「的確なタイミング」で如何にして触れるかです。
より専門性の高い相談窓口を選ぶ事も大切な要件です。

・相談窓口が不向きなケース

でも、全ての人が住宅購入のブレーンとして相談窓口の利用が向いている訳ではありません。
個々の計画の概要や意向次第ではおすすめとは言えないケースもあるでしょう。

住宅会社と信頼関係が築けている

大手ハウスメーカー、地場工務店、設計事務所と住宅会社のジャンルを問わず、商品力、信頼性、実績等で確固たる支持を確立している業者もあります。
「建てるなら絶対にこの会社の家!」
目当ての会社が明確で、担当となる営業マン始めスタッフとも信頼関係が構築されている方もいる事でしょう。
住宅会社との二者だけでは計画の精度に不安要素があり、それを埋め、補完する役割が相談窓口です。
この場合は無理に相談窓口を加えても意思疎通経路が複雑化するだけで、プラス効果の余地はあまり期待できないでしょう。


ネット情報重視タイプ

情報収集の手段としてネットの活用は我々の生活に定着しております。
新たな情報の探索は勿論、他所で入手した情報の裏付け確認に用いられる事もあるでしょう
住宅購入においてもそれは同じです。
手軽に広く情報を集めるにはこの上なく便利なツールではありますが、一方では得た情報の質の見極めという課題も心得ておかねばなりません。
例えば流通情報の数量と質は必ずしも比例しないという点はその一端とも言えます。
よく目にする情報がクオリティーの高いものとは限らないという事です。
相談窓口に求めるべき付加価値は住宅購入関連における専門性でした。
そこで提供される専門性や質が高度なものになる程、その情報は稀少性が増してくるものと考えられます。
レアな情報という事ですね。
しかしながら、ネット情報を最重要視する習慣が日常となっている方がいくら検索しても、こうした情報には容易にアクセスは難しいでしょう。
その結果、ネット情報のどこにも同種のものが見当たらなければ「真偽不明の情報」と映る事も‥‥
その折り合いがつかず、回り道や混乱だけを招くケースは時折見られます。


あなたにピッタリの相談相手は見つかりそうですか?
これまで住宅購入の相談窓口を知る機会が無く、これを機に皆さんの住宅購入の精度が上がれば幸いです
満足のゆく家づくりに導いてくれる最良のブレーンを選びたいですね。


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仙台の住宅コンサルタント、パートナーズライフプランニング の
公式ホームページには家づくりのヒントを多数揃えております。
併せてご覧頂ければ幸いです。
公式ホームページはこちらからどうぞ

この記事を書いたプロ

栗山琢磨

満足が続く家づくりと家計設計相談のプロ

栗山琢磨(パートナーズライフプランニング)

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