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小野由樹子

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小野由樹子(おのゆきこ) / キャリアコンサルタント

株式会社キャリアアシスト

コラム

「社風が合わない!」は転職理由になる!

2018年7月11日

テーマ:後悔しないキャリア形成

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

会社を辞めたくなる理由として「会社の居心地が悪い」「まわりと上手くやっていけない」「上司のやり方についていけない」などがあります。一見、職場の人間関係が原因と思われる違和感ですが、よく考えてみるとすべて社風からくるものだったりします。

自由な雰囲気だとか、管理主義だとか、仲がいいとか、個人主義だとか、職場環境は社風を反映しています。職場が合わないと思ったとき、その職場だけが特殊なのでなければ、その会社の社風が合わないと思った方がいいでしょう。

社風が合わないときは、「何となく馴染めない」というのではなく、社風のどのような点が合わないのかをきちんと分析しましょう。そして、合わない点がどうしても耐えられないのであれば、転職を考えてもいいケースです。転職先には、自分に合った社風の会社を選ぶようにしましょう。

社風とは

会社を一人の人間と考えると、社風は「人格」と同じです。
会社の創業者の考え方がもとになって歴史を重ね、会社の文化として受け継がれています。

会社としては、優秀な人材が欲しいのは当然ですが、社風に合った人材かどうかも重視するといわれています。会社に対して利益をもたらす人材であればいいのでは?と思うかもしれませんが、会社がどんな価値観を持っているのかは、社風によります。
いくら優秀な人材でも、社風に合わなければ、職場に馴染めなかったり、結果を出しても評価されないなど、会社と社員、双方の違和感につながります。

例えば、営業職が強い体育会系の会社だと、多少無理をしても厳しい条件をクリアするのが美徳とされ、クライアントの要求だとか上司の命令は絶対です。社内の団結力は強いかもしれませんが、個人の主張など言い訳にしか思ってもらえず、ひたすら頑張ることを求められます。

それとは対照的なのがIT企業などに多い、自己裁量に任せる社風です。社員はお互いに干渉し合わないので会社の一体感はありません。テレワークなど仕事のやり方を自由に選択できる会社もありますが、厳しい自己管理が求められます。

仕事の進め方にも社風が反映します。何事もワンマン社長からのトップダウンで決まる会社は、トップが優秀であれば命令に従ってさえいれば何の問題もない反面、自分の意見が通らず、トップが迷走すればムダな仕事に振り回されかねません。

それとは逆の、ボトムアップ式の会社では、社員個人個人に、ある程度の決定権が与えられ、物事がどんどん進んでいきます。ただし、個人の能力が厳しく問われる環境で、結果が出ないと会社からプレッシャーをかけられます。

いずれのケースも一長一短があって、どのような会社が「ダメな会社」とか「最良の会社」などとは言えません。もちろん、法に触れるような劣悪な経営の会社はダメに決まっていますが、どんな社風が合うのかは、社員個人の資質によります。
人と人に相性があるように、人と会社にも相性があるのです。

社風が合っているか合っていないかの判断ポイント

ある調査で、現在在籍している会社の社風が、自分に合っているかどうかを質問した結果、7割は「合っている」と答えているそうです。7割といえば、ほぼ「合っている」と答えていることになるので、会社は社風に合った人材で構成されているといっていいでしょう。

ただ、約3割の人が「合っていない」と答えていることを思うと、すべての社員が社風に満足して働いている訳ではないことも分かります。では、その3割の人たちはいずれ辞めていくのでしょうか。

社風が合うか合わないかは、「なんとなく」といった感覚的なものもあると思いますが、社風のどこが合わないのか、それは我慢できないことなのかどうかを考えてみる必要があります。

例えば、社風の自由なところは気に入っているけれど、まわりが個性的すぎてついていけないとか、仲がいいのは気に入っているが、上司や先輩がプライベートに干渉して来るのがイヤだ、とか社風のある面はいいが、ネガティブな面についていけない、といった場合もあるでしょう。

物事に裏と表があるように、自由には自己責任や他者への寛容さが求められ、仲のよい集団の中にあっては親密さゆえの距離の取り方の難しさがあります。合わないと感じながら、社風のネガティブな面もポジティブに受け止めて、付き合っていく方法もあります。

おそらく、3割の人たちは、会社は仕事をするところと割り切ったり、賃金や待遇など何か折り合いのつけられるところで満足感を得ていたりするのかもしれません。社風は自分に合わないが、みんなに合わせることに慣れたという人もいるでしょう。

しかしながら、他の人には些細なことであっても、どうしても堪え難い「合わない」ポイントがあれば、それを我慢する必要はありません。あくまで、自分の中で折り合いがつくかつかないかが最も重要なのです。我慢し続けて心身を病むくらいなら転職しましょう。

同じ失敗を繰り返さない、自分に合う社風の会社の見つけ方

社風が合わないことが理由で会社を辞めた場合、転職先には慎重にならざるを得ないでしょう。同じ失敗を繰り返さないためには、合わなかった社風はどのようなものだったか自己分析をしっかり行なって、合わない要因のできるだけ少ない会社を選びましょう。

そのためには、先ず、希望の業種・業界特有の仕事の進め方のリサーチから始めましょう。苦手とする社風が業界の体質からくるものだとすれば、そんな体質を改善した新しい会社にするか、それ以外の自分に合った業種・業界にターゲットを絞った方がいいでしょう。

会社の規模の違いは、社風の違いにもつながります。社員管理のキッチリした会社が希望であれば比較的大きな会社へ、自分の裁量でバリバリ仕事して会社を引っ張っていきたいのであれば、中小企業への転職を考えるといいでしょう。

会社研究で見る会社のサイトや就職情報誌では、企業理念や企業トップのコメント、社員へのインタビューなどをこまめにチェックして、自分の考え方と合った会社を探しましょう。

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