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コラム

竹田圭吾さんの死を悼む

2016年1月22日

コラムカテゴリ:法律関連

 51歳の若さでテレビなどでコメンテーターとして活躍されていた竹田圭吾さんが今年の初めに亡くなられた。
 私は天の邪鬼な性格もあり、だいたいテレビに出ているコメンテーターは好きではないのだが、竹田圭吾さんは好きであった。
 日曜日の夜にやっているMr.サンデーという報道番組があり、宮根さんが司会をされている番組であるが、竹田圭吾さんのコメントを聞きたいがために毎週見ていたと言っても過言ではない。
 前に書いたのだが、ネットの発達やスマホで気軽に投稿できるようになったことで、何か事が起こった時に日本は激烈反応型社会になってしまっているという思いがあり、事が起こって悪いことが起こるとつるし上げのような状況になり、テレビのコメンテーターも皆一様に同じことを言うのを聞いていると、「そんなコメントなら要らんわい」と思って日常報道番組を見ていることがあった。
 しかし、竹田圭吾さんのコメントは、そのようなものではなく、日本全体がバッシングしているような事件でも、違う視点からのコメントを発言されていて、「とてつもなく頭がいいな」「深く考えておられるな」という思いで参考にさせてもらっていた。
 たとえば、佐村河内氏の楽曲が実はゴーストライターがいて佐村河内氏をバッシングしていた時も、「彼だけの責任なんだろうか」という視点で発言されていて、「美談として取り上げてそれをよしとしたマスコミや、我々大衆にも責任の一端はあるのではないか」という趣旨で発言されていたことを記憶している。
 バッシングされている中で、日本中がそのことに対して一方向を向いている時に、異なった視点や反論をするということは中々できにくいことである。しかも、テレビでコメントするのである。これは、生中な覚悟でできることではないのである。
 竹田さんは、不公正ということに対しても怒りを持っておられて、産経新聞の記事に対する韓国の裁判の経緯についても非常に怒りを持ってコメントされていた姿が思い起こされる。
 痩せてこられて、全く面識もない一視聴者として、勝手ながら体調を心配させていただいたのだが、あまりにも若い死である。残念でならない。

 なお、竹田圭吾さんには「コメントする力」という著書があり、そのうちに買おうと思っていたのであるが、亡くなられたことであのコメントを聞くことができないので、今般購入させていただいた。近々読ませていただくつもりである。

 本当に残念な人を亡くしたのである。
 心から、ご冥福をお祈りさせていただきます。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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