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デートDV〈子どもの性暴力について〉

2022年5月10日

テーマ:ブログ

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

最近読んだ朝日新聞の記事を参考に
子どもの性暴力について書かせていただきます。

《2016年に認定NPO法人が行った全国調査によると、
交際経験のある中学生、高校生、大学生1329人のうち
39%が被害に遭ったことがあると答えた》とあります。

デートDVとは性暴力、身体的暴力、行動の制限、
精神的暴力、デート代を払わないなどの経済的暴力などのことで、
《10代のカップルの3組に1組でデートDVが起きている》
と言われているそうです。

ここ横浜心理ケアセンターでも
思春期の女の子の性暴力や性の悩みについて
相談に来る人達が増えつつあります。
ここに相談にくる未成年の子ども達は、
まず母親に連れてきてもらう事がほとんどですが、
カウンセリングは母親とは別で、私と2人で行いますが、
母親には心配させたくないという思いや
恥ずかしいからだったり、怒られるから、
父親に言われたら嫌だから…などの理由から
母親に本音で話せていないことが数多くあります。

第三者のカウンセラーだから
話せることもあるのだと感じています。

その中で
彼女達の性暴力についての苦しみ、
後悔、恐怖などの心の叫びがあります。

「最初は好きだと言ってくれて、私もそのときは好きだったから」
「つらい時、優しい言葉をかけてくれたから」
「『好きだからいいだろ!?』と言われて断れなかったから」
「断ったら嫌われてしまうと思って、別れるのはつらかったから」
「避妊してくれるって言ったのに無理矢理出された」
「断ることが怖くて嫌だと言えなかった」
「膣外に出すから大丈夫だよと言われた」
「断れなかった自分が悪いと思うし、後悔してもしきれない」
「自分がバカだったと思う」
「あんな男にされてしまった私の体は汚れてしまっていて、自分が醜いと思う」
「突然の事で何が起きていたのか分らなくて、ただひたすら怖いし、悲しい」
「生きていることが苦しい」
「男の人が怖くてしかたがない」
「相手を訴えたいけど、その後何をされるか怖いからできない」

《様々な性暴力の被害者の言葉があるのが事実ですが
日本では学習指導要領で人の受精に至る過程や
妊娠の経過は取り扱わないと定められています。》

また、海外と比べると
性教育が不十分である事を問題視されていますが
ここに来る女の子達もまた
母親でさえも避妊器具についてや
排卵日について、アフターピルの存在など
知らないことが多いのです。

私たち大人は子どもを
加害者にも被害者にもさせないためには
性的な問題についてタブー視せずに
小さい時から、体の大切な部分(プライベートパーツ)の
ルールや同意についての意味、中絶のリスク、中絶の権利、予防など
丁寧に話し合うことができる親子の関係性が
何よりも大切である気が致します。

また、大人であっても
もう一度、
性について
子どものためにも学ぶ必要がある気が致します。

ただ、現実的に性的な話を
子どもと話し合うことが難しいと思われる場合は
第三者のカウンセラーからの説明が
助けになる場合も数多くあります。

一度、子ども達の性暴力の現実から目を背けずに
知っていただけたらと思っております。

よろしくお願い致します。

この記事を書いたプロ

椎名あつ子

夫婦・親子・精神疾患など多数経験豊富なカウンセラー

椎名あつ子(横浜心理ケアセンター)

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