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子どもの自律性(セルフコントロール)としつけについて

2018年11月6日

テーマ:子ども

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

お子さんのいる家庭内で
しつけとしてという考えの上で
「たたく」「はたく」「ける」「なぐる」
といったことをしてしまうご両親は
少なくはないと思います。
ある程度はしてしまっていることも
よくあることだと思っています。

ただ、先日の朝日新聞のコラムで
山梨県立大学教授の西澤先生は、
「『しつけ』の目的は、
 自己を整える自律性(セルフコントロール)の形成です」
と書いていらっしゃいます。
また、子どもの自分で起こした行動や感情を
少しずつ整えていく力を養わせながら
安定状態に戻すことで、
自律性はできていくということだという
意味のことも書かれています。

しかし、親御さんの悩みや相談の中には・・・
下記のようなことが多いのも事実です。
「何度同じことを言っても聞かない」
「何度約束しても、守らない」
「言うことを聞かず、口答えばかりする」
「朝、なかなか起きない」
「宿題さえもせず、テレビばかり見ている」
「親に対しての態度ではない」
「自分の思い通りにならないと怒る」

だから、叩かないとわからないし、
大人になって困るからと思うと
どうしても手をあげてしまうご両親の気持ちも
私としてはよくわかります。
ただ、子どもに上記のようなことについて、
きちんと説明したり、
子どもも納得したうえでの約束でなく、
親の都合に合わせた一方的な物であったりすると
子どもは決して理解はしてくれません。
「親の一方的な物」というのは、
早く片付けてしまいたいのに
いつまでもこのままだと終わらないから・・・
~できたら~してあげる
~できなかったら~してあげない
と自分で決めていっていて、
親は好きにテレビを見たり
ゲームをしているのにと
子どもに思われている場合、
夫婦の言い争いが多く、
親を子ども目線では尊敬できていない場合、
親の感情の波で怒られていると
子どもが感じている場合、
などが多いことが
カウンセリングの中で、
感じることです。

たたく、はたく、ける、なぐるなどの
体罰による痛みは、
感覚として慣れて、
麻痺していくものと言われています。
また、たたかれて育った子は、
大人になってから
そのことに対して
自分もされて育ったからと肯定してしまいます。
体罰が当たり前になってしまうと、
それは、他人への攻撃や
自分の子どもへの虐待と
変化してしまいます。

今、このブログを読んで
「体罰ほどまではしていないから」
と思っている方がいたら、
されている子どもの顔や
心の中を見て頂きたいと思います。
たたかれて育ち
大人になった人は
前回書かせていただいた
「2つのアンガーマネージメント」の中の
インナーチャイルドが
悲しく淋しいままに
生き続けてしまいます。
今一度、
自律性(セルフコントロール)がある
子どもについて考えてみませんか。

この記事を書いたプロ

椎名あつ子

夫婦・親子・精神疾患など多数経験豊富なカウンセラー

椎名あつ子(横浜心理ケアセンター)

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