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コラム
運動で脳は変わる2
2023年9月18日
あらゆる身体の動作は、脳の機能ネットワークによって制御され、すべてのネットワークは、脳の細胞同士のつながりの集合体で構築されます。一つのプログラムだけでも脳の様々な領域の細胞が関わっており、プログラムがスムーズに実行処理されるためには、つまりスムーズに泳いだり、自転車に乗ったり、字を書いたりするためには、脳の各領域がしっかりと連携することが大切になります。
例えば、ピアノで簡単な曲を弾くことにします。そのためには、脳のたくさんの領域が協調して働くことになります。まず、ピアノの鍵盤を見ます。すると、電気信号が目から視神経へと伝わって、後頭葉の一次視覚野と呼ばれる部分に運ばれます。それと同時に運動皮質が指令を出して、手と指を動かします。ピアノの音が鳴ると、今度は聴覚皮質が音の情報を処理して、側頭葉と頭頂葉にある連合野へと信号を伝えます。そして、信号が最後に届くのは、意識と高次脳機能を司る場所「前頭葉」です。自分が弾いた音を聴いて、調整をしているのです。
このようにピアノを弾くだけでも、視覚と聴覚を司る全領域と運動皮質、頭頂葉、前頭葉を駆使し、曲を演奏するプログラムの中で、それぞれ役目を果たしています。練習すればするほど演奏は滑らかになり、脳のプログラムもスムーズに流れるようになります。最初のうちは、弾いてもつかえてばかりで四苦八苦します。プログラムの流れがぎこちなく、情報をすんなり処理できないため、脳の各領域は全力で目の前の作業に取り組まなければなりません。練習したてのころ、鍵盤を弾くために苦労しながら極限まで集中させるでしょう。それでも練習を重ねるうちに、少しずつ楽になってきます。何度も繰り返していると、やがて別のことを考えながらでも弾けるようになります。これは、曲を演奏するための脳のプログラムが、よどみなく情報を処理できるようになったからです。
つまり脳科学的には、「同時に発火したニューロン同士が結合し」「信号が同じネットワークを繰り返し通ることで、つながりが強化された」のです。
次回に続きます。
スポーツ指導者を兼ねていたからこそ知見できた「運動と脳の相互関係」
自身の身体運動を促す「人間工学理論打法」が「運動」と「子どもの脳の発達」を促す
「楽しい、心地よい運動」が「脳を育てる」
スポーツを「楽しい、心地よい運動に変換」
子どもの心身の発達を支援
一般社団法人JSTC 代表理事 吉田洋一
連絡先(携帯電話番号)090-2790-5389
メール jstc@docomo.ne.jp
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