246【マンスリーマンション】火災・事故・事件が起こる前に 保健所と保証会社に対応を要請

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:賃貸経営実務



246【マンスリーマンション】火災・事故・事件が起こる前に 保健所と保証会社に対応を要請


ここまで、

警察、保健所、消防、保証会社、
国土交通省、厚生労働省、観光庁、京都市、
予約サイトなど、

関係するところへ質問し、
回答を集めてきました。


警察からは、

「旅館業法に該当」

「捜査する」

との回答。


博多保健所からは、

「7日以上30日未満」の利用が
旅館業に該当する可能性は「ある」。

本件702号室の旅館業許可は

「なし」。


保証会社からは、

本件は

「住居用の保証であった」。

営業利用が判明した場合、
保証契約への影響は

「ある」。

一般的な取扱いは

「契約の解除」。


それぞれ回答をもらっています。


では、

この回答をどうするのか。


■ 警察の捜査、裁判の結果を待つだけではない

博多警察署は、

本件について捜査すると回答しています。


令和8年10月1日には、
告発状も発送しました。


民事では、

L社に対する明渡し等を求める裁判が
福岡地方裁判所に係属しています。


警察の捜査を待つ。

裁判の結果を待つ。


もちろん、
それも進めます。


ただ、

その間も現在の利用が続くのであれば、

火災や事故、事件が起こる可能性は
なくなりません。


起こってからでは遅い。


そこで、

今、実際に対応できる
権限や機能を持つところにも、

具体的な対応を求めることにしました。


■ 保健所には営業実態の確認と対応を要請

旅館業を所管しているのは
保健所です。


本件について、

博多保健所はすでに、

「7日以上30日未満」の利用が
旅館業に該当する可能性は「ある」。

本件702号室の旅館業許可は

「なし」。

と回答しています。


そして、

参考になるのが京都市です。


京都市では令和6年、

市民からの通報を受けて、

ウィークリーマンション等と称する施設を調査。


違法「民泊」267施設を確認し、

行政指導。


267施設すべてについて
営業中止・撤退を確認しています。


通報から約2か月です。


そこで今回、

これまでの経緯をまとめた概要版と
京都市からの回答書を博多保健所へ送付。


本件702号室について、

契約名称が

「マンスリー」

「賃貸借」

であることだけではなく、


実際の利用期間。

募集方法。

利用実態。


これらを確認し、

旅館業法上、
無許可営業に該当すると判断される場合には、

速やかに営業停止を指導するよう
要請しました。


警察の捜査とは別です。

民事裁判とも別です。


旅館業を所管する行政として、

現在の営業実態を確認し、
必要な対応をしてもらう。


京都市では、

実際にそれが行われています。


■ 保証会社には契約解除等を要請

もう一つが、

保証会社です。


保証会社は、

本件について、

「住居用の保証であった」

と回答しています。


一方、

L社自身は、

賃貸借契約締結当初から
マンスリーマンションとして運営していたことを認めています。


さらに保証会社からは、

このような営業利用が判明した場合、

保証契約への影響は

「ある」。


一般的な取扱いは

「契約の解除」。

との回答ももらっています。


そこで、

保証会社にも概要版と関係資料を送付。


保証会社自身の回答に沿って、

本件保証契約について
契約解除等の対応を検討するよう要請しました。


■ 保証がなくなるのは僕にもリスク

保証契約が解除されれば、

僕にとっても、

家賃保証がなくなります。


当然、

メリットだけではありません。


ただ、

現在の利用実態そのものが、

本来の保証条件である

「住居用」

とは違っています。


それなら、

保証がなくなることは
仕方ないと考えています。


むしろ、

住居用として締結された保証契約が、

実際にはマンスリー営業に利用されている状態を
そのままにしておく方が不自然です。


そして、

保証会社が本件保証契約を解除すれば、

現在係属している明渡しを求める民事訴訟でも、

住居用保証まで失われたという
新たな事情になります。


本件における信頼関係の破壊や
明渡しを主張するうえでも、

一つの事情になると考えています。


■ 本件702号室だけなのか?

保証会社については、

もう一つ確認できることがあります。


L社名義で、

他にも保証契約があるのであれば、

保証会社側で確認することができます。


その中に、

本件と同じように、

「住居用」

として保証している一方で、

実際にはマンスリーマンションとして
営業利用されている物件があるのか。


本件だけの問題なのか。

同じような契約が他にもあるのか。


保証会社だからこそ
確認できる部分です。


■ 本来なら予約サイトにも掲載削除を求めたい

本来であれば、

本件を掲載している予約サイトにも、

掲載削除を求めたいところです。


しかし、

本件の予約サイトAは、

L社の物件を掲載している事業者です。


これまでの質問に対しても、

弁護士に確認したうえで、

個別質問への回答は差し控える、

との回答でした。


L社や予約サイト側の
自主的な対応を待つのではなく、

外部から実際に対応できる
権限や機能を持つところへつなげる。


警察には、

捜査。


保健所には、

旅館業の営業実態の確認と
必要な行政対応。


保証会社には、

保証契約についての判断と
必要に応じた契約解除。


それぞれ役割は違います。


■ 火災・事故・事件が起こってからでは遅い

本件では、

所有者が承諾していない状態で、

短期利用者が反復して
マンションを利用しています。


管理規約でも、

転貸や短期利用を認めていません。


旅館業許可もありません。


保証契約は住居用です。


この状態で、

警察の捜査が終わるまで待つ。

裁判の結果が出るまで待つ。


それだけでいいとは考えていません。


火災。

事故。

事件。


起こってからでは遅い。


今、

対応できる権限や機能を持つところに、

今、

対応を求める。


そのために、

これまで確認した事実と
関係機関からの回答をまとめ、

保健所と保証会社にも
具体的な対応を要請しました。

もし、火災、事故、事件がほんとうに起こったら・・・

所有者として「今」できることはやっておきたいと考えています。


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